[子ども・被災者支援法って何?] [ご意見投稿フォーム]


ブログ運営:「子ども・被災者支援法」発議者の1人、川田龍平参議院議員事務所

2017年4月7日金曜日

今村大臣に辞職を要求

201746
子ども・被災者支援議員連盟 会長 荒井聰
幹事長 川田龍平

「自主避難は自己責任」とした
今村雅弘復興大臣に対する抗議声明

当議連は、「子ども・被災者支援法」を立法した超党派の国会議員の集まりです。私たちは、同法発議者として、同法の目的と理念を実現するために活動してまいりました。

同法は、避難指示が解除されようとされまいと、原発事故から避難する権利、どこに住むかの自己決定は、避難者の権利であることを明確に定めており、国はそれを支援することを明確に法定しています。

 ところがこの法律を主管する今村雅弘復興大臣が44日の記者会見で、「自主避難者は本人の判断。裁判でも何でもやればいいじゃない。自己責任だ」と発言しました。これは同法に明記された自主避難者に対する国の責任を、主管大臣自らが否定するという許しがたい暴言です。

記者に怒鳴った事よりも、復興を担当する政府の代表が、このような当事者に寄り添う視点に欠け、被災者が今も置かれている現状を理解していないことに、大変大きな危機感を感じます。

避難した子どもが避難者であることを理由とするいじめが各地で明らかになっておりますが、こういった差別や人権侵害を助長しかねない大臣発言であり、極めて深刻な影響を社会にもたらしており、撤回するだけでは済まないと考えます。
 
私たちは、今村大臣に厳重に抗議し、猛省を促すとともに、早急に自主避難者に対する心からの謝罪を表明し、潔く自ら復興大臣を辞職すべきと考え、ここに議連としての意思を表明します。



以上

2017年2月28日火曜日

議連総会を開き、決議・政府申し入れを行いました

2017年2月28日

内閣総理大臣 安倍晋三殿
関係各大臣殿
                   子ども・被災者支援議員連盟

  子ども・被災者支援法の適切な実施に関する決議・申し入れ

 当議連は、「子ども・被災者支援法」を立案した超党派の国会議員の集まりです。私たちは、同法発議者として、同法の目的と理念を実現するために、これまでにもたびたび政府に対して申し入れを行ってきました。
 同法は、支援対象地域における居住継続、他の地域への移動、移動前の地域への帰還のいずれの選択をも自らの意思で行うことができるよう支援し、また放射線被ばくによる被災者の健康上の不安を解消するために最大限の努力を行うことを理念としています。
 ところが、2017年3月末、福島第一原発事故にともなう避難指示区域外からの避難者に対する応急仮設住宅の供与が打ち切られ、多くの被災者が避難前の地域への帰還を余儀なくされており、また応急仮設住宅の供与主体である各自治体が、緊急の対応を迫られています。また、福島県が実施している県民健康調査の甲状腺検査においては、これまで183人が甲状腺がんまたはその疑いと診断されており、同調査の検討委員会は、一巡目の検査(先行検査)においてはがんの罹患統計から推定される有病数に比べて数十倍のオーダーで多く、放射線の影響の可能性も小さいとはいえ完全に否定はできないとしています。さらに二巡目の検査(本格検査)でも68人が甲状腺がんまたはその疑いと診断されています。
 また最近、避難した子どもが避難者であることを理由にいじめを受けていたことが報道されており、避難に伴う差別や人権侵害が問題となっています。
 そこで私たちは、同法を適切に実施し、同法の目的と理念を実現するために、以下のとおり決議し、政府に申し入れます。

               記

1.住宅支援について
 同法二条2項は「支援対象地域における居住、他の地域への移動及び移動前の地域への帰還についての選択を自らの意思によって行うことができるよう、被災者がそのいずれを選択した場合であっても適切に支援」と定めています。
 支援対象地域から避難した人々、そして避難指示が解除され「支援対象地域」となった(また2017年3月末に解除される予定の)地域から避難を続ける人々への避難先での住宅に係る支援は、支援対象地域への「帰還者」への支援と比べ「適切」といえませんし、公営住宅への入居要件の緩和だけで「適切な支援」とはみなせません。二条4項は「被災者の支援の必要性が継続する間確実に実施されなければならない」と定めています。多くの避難者が住宅支援継続の「必要性」を訴えている以上、「確実に実施されなければならない」のです。

1-1.政府は、2017年3月末の応急仮設住宅の供与終了の影響を受ける避難者のうち、避難の継続を希望する者が、帰還を強いられることがないことを確保すること。

1-2.そのために、福島県とともに避難者の意向を把握するとともに、支援法9条に基づき、さらに住宅の確保に関する追加施策を講じること。

1-3.特に、福島県や避難先の自治体が住宅確保に関する施策を講じるにあたって必要な支出について国が財政的手当を行うと同時に、国家公務員宿舎、雇用促進住宅等について、積極的な活用を行うこと。

1-4.また、避難生活の長期化による生活上の負担を解消するための定住支援策として、就労の支援のほか定住に伴って発生する費用・損害を一律・一括で賠償させるなどの具体的な施策を講ずること。

2.甲状腺検査と医療について
 同法十三条2項は「少なくとも、子どもである間に一定の基準以上の放射線量が計測される地域に居住したことがある者(胎児である間にその母が当該地域に居住していた者を含む。)及びこれに準ずる者に係る健康診断については、それらの者の生涯にわたって実施されることとなるよう必要な措置が講ぜられるものとする」と定めています。
 甲状腺検査を含む健康診断は、「生涯にわたって実施される」と定められており、安易に などの提案で「規模の縮小」「受診のデメリットを強調する」などということがあってはなりません。
 対象は一定の基準以上の放射線量が計測される地域(に居住したことのある者)であり、「福島県内」とは限定していません。事故直後の放射性ヨウ素を含むプルームの移動経路を見て、関東を含むより広い範囲での検査を実施しなければ、この条文を実施したとは言えないのです。

2-1.環境省は、「東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う住民の健康管理のあり方に関する専門家会議」を再開し、県民健康調査の甲状腺検査の結果、特に本格検査における有病率や、他県の自治体が独自に行っている甲状腺検査の結果について検討し、その結果を踏まえ、支援法13条2項に基づく福島県外(特に汚染状況重点調査地域に指定されたことのある市町村)における甲状腺検査の実施について、改めて前向きに検討を行うこと。

2-2.また、支援法13条3項に基づき、県民健康調査により診断されたか否かを問わず、甲状腺がんまたはその疑いと診断された者に対する医療費の減免措置を講じること。

3.「いじめ」問題について
 第二条4項は「被災者生活支援等施策を講ずるに当たっては、被災者に対するいわれなき差別が生ずることのないよう、適切な配慮がなされなければならない」と定めています。
 福島県外の人が「放射能が染る」と信じているために「いじめ」が起こる、といった報道が後を絶ちません。「放射能が染る」、「菌」などと呼んで、被害者に接した人々は、本当に「放射能が感染する」などとは思ってはいないのではないでしょうか。本当に「感染する」と恐れたのなら、冷やかしたり、お金を要求するなど、自ら接触を増やすはずがないからです。「放射能は染らない」ことを知りながら、「放射能が染る」と嫌がらせをしていることこそが問題です。これを「放射線の知識」についての問題とすり替えてはなりません。このような避難者に対する排斥は「放射線」に関する無知からではなく、避難者が当たり前に持つ「法的権利」についての無知から生じているのです。
 その証拠に、自主避難をしていること自体をもっていじめられている実態もあります。

3-1.政府は、避難者が、法的権利に基づき避難してきた人々であり、その権利の侵害は違法行為であること、及び法律に以下が明記されていることの周知徹底を図ること。
・原子力発電所の周辺境界の被ばく線量は1ミリシーベルト/年以下に抑える規則があること。
・放射性物質の表面密度が4万㏃/㎡をこえる場所には放射線管理区域の設定が求められること。
・子ども・被災者支援法は「放射線の影響が科学的に未解明であること」、避難をする選択をした場合にも「国が適切に支援する」ことを定めていること。

3-2.政府は、避難者に対する差別・いじめなどの人権侵害に関する実態を把握すること。

3-3.避難者に関与する国・地方自治体や民間主体は、「被災者に対するいわれなき差別が生ずることのないよう、適切な配慮がなされなければならない」とする支援法2条4項に基づき、「放射線が人の健康に及ぼす危険について科学的に十分に解明されていない」(支援法1条)中で、避難指示区域内外の被災者への支援を定めた支援法の目的および理念を踏まえ、被災者が置かれている状況についての正しい理解を促進し、被災者への人権侵害を防ぐための施策を講じること。

以上