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ブログ運営:「子ども・被災者支援法」発議者の1人、川田龍平参議院議員事務所

2013年11月5日火曜日

2013年10月11日金曜日

被災者生活支援等施策の推進に関する基本的な方針」(案)に対するパブリックコメント結果の公表

本日、子ども被災者支援法の基本方針が閣議決定されました。

復興庁から被災者生活支援等施策の推進に関する基本的な方針」(案)に対するパブリックコメント結果が公表されています。
http://www.reconstruction.go.jp/topics/main-cat8/sub-cat8-1/20131011_bessi_pabukomekaitou.pdf

2013年10月10日木曜日

「子ども・被災者支援法」の基本方針について週内にも閣議決定される見込み

本日の朝日新聞の記事にありますように「子ども・被災者支援法」の基本方針が週内に閣議決定される見込みです。
http://www.asahi.com/special/news/articles/TKY201310090519.html

以下、基本方針案の修正についてです。

子ども被災者支援法基本方針案の修正 について

○ 復興庁は、子ども被災者支援法基本方針案を8月 30 日に公表後、パブリック コメントや東京・福島における政府主催説明会を実施。さらに、個別の意見交換会に出席するとともに、様々な団体からの要望書を受領した。
○ 出された意見の趣旨を踏まえ、下記9点の修正を行う。(注:その他表現上修正あり)

1、 施策推進の基本的方向性
法第2条(基本理念)の規定の一部を改めて記載。

2、 支援対象地域
個別施策は、施策の趣旨目的等に応じ「支援対象地域」に限定することなく、適切に支援地域を決定すべきことことを明確化するため、除染と法第13条(健康診断等)について説明を追加。

3、 施策の基本的事項(個別施策)
(1)住宅の確保
・平成 27 年 4月以降の借上住宅の取扱いについて追記 。
・公営住宅への入居は、新規避難者も対象であることを明確化。
(2)就業支援
・帰還促進のため就業支援だけでなく、避難先での就業支援も実施されることを明確化 。
(3)健康管理調査
・福島県民健康管理調査や子育て支援の観点から医療費助成等のために活用されている福島県民健康管理基金の各事業のフォローアップについて追記。
・原発事故時に福島県に居住・滞在していた場合は、住民票の有無関わらず、福島県民健康管理調査の対象となることを明確化。
・甲状腺検査等の情報管理・集約・提供の在り方の検討について、追記。

4、その他
基本方針の内容を必要に応じ見直す場合、被災者等の意見を適切に反映する観点から、被災者を支援する民間団体等とも連携することを追記 。

2013年10月9日水曜日

10月6日付 毎日新聞社説 :被災者支援法 基本方針案は見直せ

http://mainichi.jp/opinion/news/20131006k0000m070109000c.html


来週から臨時国会が始まります。その前に政府は基本方針を出す予定とのこと。
パブリックコメントも参考に、国民の声をくみ取った内容にすべきだ。との声がたくさん上がっています。

2013年10月7日月曜日

日経新聞 10/6日曜 「法律成立」で子ども被災者支援法がとりあげられました


日経新聞の「法律誕生」で子ども被災者支援法がとりあげられました。

支援の具体策、新たな課題に
復興庁は8月末、具体的な支援策を盛り込んだ基本方針を提示。
「施策の具体的な内容に被災者の意見を反映する」(14条)
ことができるか。川田参議院議員は「法律に魂を入れる取組みが立法者に求められている」
と力を込める。
といった内容の記事です。

(2013/10/6 日経新聞日刊より転載いたしました。写真は記事の内容です)

2013年10月4日金曜日

子ども・被災者支援議員連盟で政府へ申し入れを行いました

本日、子ども・被災者支援議員連盟の総会での議論を踏まえ、下記の申し入れを浜田復興副大臣及び井上環境副大臣に対して行わせていただきました。

以下、申し入れ文面です。


内閣総理大臣 安倍 晋三  殿
復興大臣   根本 匠 殿
環境大臣   石原 伸晃  殿
2013年10月4日
子ども・被災者支援議員連盟 会長 荒井聰
  

「東京電力原子力事故により被災した子どもをはじめとする住民等の生活を守り支えるための被災者のj生活支援等に関する施策の推進に関する法律」は、この国に住むすべての国民に一定量以上の被曝をさせてはならないという理念の下に起案し、全会一致で成立した経緯がある。
この趣旨から、8月30日に復興庁が公表した同法の「被災者生活支援等施策の推進に関する基本的な方針(案)」の内容及び方針について、政府に対し、下記の通り申し入れる。


一、 同法第一条、第八条および第十三条の2にある「一定の基準以上の放射線量」については、当議連としても検討していくので、政府としても引き続き検討すること。                  (復興庁)
二、 基本方針の策定にあたっては、パブコメや説明会で受けた意見を十分反映させるとともに、基本方針及びそれに基づく施策については、同法の理念および立法者の意思を踏まえ、適時に見直すものとすること             (復興庁)
三、 同法第五条および第十四条の規定に基づき、被災者の意見が反映されるよう、常設の仕組みづくりを求める。よって基本方針に次の一文を明記すること              (復興庁)
「復興大臣の下に、本方針に基づく施策の実施状況の評価及びこれを踏まえた施策の見直し、改善等についての検討に被災者等の意見を反映させる仕組みを作り、とりわけ子どもや妊婦に対して特別の配慮がされた施策の推進につなげる。」
四、 福島県外を含む被災地から今後避難する方々への移動・居住支援の施策を基本方針に追加すること          (復興庁)
五、 福島県外の被災地における健康管理と、医療費減免に関して行う医療に関する施策の在り方の検討について、その工程表を策定することを基本方針に明記すること     (復興庁、環境省)
六、 健康管理に関しては、2011年3月11日から19日までの間、環境省が指定した「汚染状況重点調査地域」にいた全員に対し、健康管理手帳を交付するとともに、甲状腺検査やホールボディカウンター、尿検査などの定期的な健康診断ならびに子どもの保養の機会を、保障すること                          (復興庁、環境省)
七、 医療の減免に関しては、被爆者援護法などを参考として、被災者が将来への不安感を解消できるような減免制度を構築すること
(環境省)
八、 総合的、中長期的な放射線モニタリングの体制の確立に努めること          (環境省)
以上

2013年9月25日水曜日

原発事故子ども・被災者支援法推進自治体議員連盟より復興庁に意見書が提出されました

原発事故子ども・被災者支援法推進自治体議員連盟の佐藤代表共同代表らが9月19日、
復興庁に基本方針に対する意見書を復興庁に手渡しされました。
以下、意見書の内容です。


                                                                                           2013年9月19日
復興大臣 根本匠 殿                   
                 
                          「原発事故子ども・被災者支援法」推進自治体議員連盟
                                  共同代表 佐藤和良(いわき市議会議員)
                                      同  山田 実 (滋賀県議会議員) 
                                      同  大野博美 (佐倉市議会議員) 
                                                                                   連絡先:〒970-8686 福島県いわき市平梅本21
                                                                                                    TEL 0246-22-1111(代表)内線4132 
                                                                                                           E-mail kazu_obr@f3.dion.ne.jp
            



「被災者生活支援等施策の推進に関する基本的な方針(案)」に対する意見書
 8月30日、復興庁は「東京電力原子力事故により被災した子どもをはじめとする住民等の生活を守り支えるための被災者の生活支援等に関する施策の推進に関する法律」(以下「法」)の「被災者生活支援等施策の推進に関する基本的な方針(案)」(「基本方針案」)を公表した。
 福島原発事故は2年6ヶ月が経過しても、収束の見通しさえたたず、被災者は今なお15万人余がふるさとを追われ、家族や地域が分断されたまま、応急仮設住宅をはじめ全国で避難生活を強いられている。困難と疲弊を深める被災者は、一刻も早い法の理念に基づく具体的施策の実現を望んできたが、法の施行から「基本方針案」の策定・公表まで1年2か月の間、復興庁が被災者の深刻な状況を放置したことは、怠慢の誹りを免れない。
 法は、被災当時者である住民・避難者からの意見反映のための措置をとることを明記しており、当事者からの意見聴取は必要不可欠な手続である。にもかかわらず、復興庁は公聴会開催等の措置を事前に講ずることなく「基本方針案」を公表し、短期間のパブリックコメントや福島市・東京都での説明会によって、10月国会開会前に閣議決定しようとしていることは、あまりに拙速である。
 この際、復興庁は、パブリックコメント期間を1か月延長し、福島県内をはじめ全国各地の避難者、放射性物質汚染対処特措法に基づく汚染状況重点調査地域の指定地域などを考慮し、全国各地で公聴会を開催して、より多くの被災者から直接、意見聴取を行うべきである。
 被災者に寄り添い支援を進めてきた本自治体議員連盟は、法に基づく基本方針の策定にあたって、8月30日付「基本方針案」を撤回し、被災当事者の意見を聴取して、「健康被害を未然に防止する観点から放射線量の低減及び健康管理に万全を期する」との法の基本理念に基づく、新たな基本方針の策定と具体的施策の実現を要望し、以下意見を述べる。

1.支援対象地域について
(1) 支援対象地域は、福島県内の33市町村のみでなく、年間追加被曝線量が国際放射線防護委員会(ICRP)勧告の一般公衆の被ばく限度量である年間1mSv以上となる全地域及び福島県の全域とすること。
(2)準支援対象地域は、支援対象地域より広い地域で、高線量や汚染が観測・確認された地域でも適切な支援が実施されるよう拡大すること。
2.汚染状況の調査等、除染の継続的かつ迅速な実施等について
(1)汚染調査は、α核種・β核種を含め放射性物質の種類毎にきめ細かく実施すること。
(2)子どもの暮らしや学び・遊びの場などの除染等を早急に実施すること。
(3)各家庭の建物や庭などの除染費用の助成制度を整備すること。
3.支援対象地域で生活する被災者への支援について
(1)心的ストレスへの心のケアやサポート体制を整備すること。
(2)屋内公園や屋内運動場などの運動施設を整備すること。
(3)子どもたちの宿泊移動教室や長期休暇時のリフレッシュ保養を制度化すること。
(4)心身の健康保持のため保護者等の保養休暇制度を創設すること
(5)特に学校・園の給食や妊産婦の食事などを中心に、汚染のない食材の提供などの枠組みを整備すること。
(6)教職員に対する低線量被曝に関する放射線防護教育を実施すること。その場合、法第一条で明記された「放射性物質による放射線が人の健康に及ぼす危険について科学的に十分に解明されていない」という観点を十分に踏まえ、既成の安全論のみに依拠せず、危険性を指摘する主張や意見、予防原則の考え方なども重視すること。
4.支援対象地域以外で生活する被災者への支援について
(1)移動支援のため高速道路の乗降区間内利用等の改善を図ること。また、自家用車や高速道路以外の移動支援も整備すること。
(2)住宅提供(住宅借上制度)の新規受付の再開、提供期間の延長、転居等の柔軟な運用がなされるよう、国が責任を持つこと。
(3)母子避難に伴う託児施設の確保や移動先における就学・就業支援の促進・拡大を図ること。
(4)家族と離れて暮らす子どもに対する各種支援を進めること。
5.放射線による健康への影響に関する調査、医療の提供等および国際的な連携協力について
(1)2011年3月11日に支援対象地域にいた全ての被災者に健康管理手帳を交付すること。
(2) 2011年3月11日に支援対象地域にいた全ての被災者の定期的な健康診断、子どもの生涯にわたる健康診断を実施すること。
(3)甲状腺がんの未然防止のために、現在実施されている福島県の県民健康管理調査に国が積極的に関与し、国の責任において、「早期発見」「早期治療」のために現状を是正すること。
(4)血液検査、尿検査等の追加、市町村の検査体制確立にむけた財政援助、甲状腺検査等の拠点病院の確保など、抜本的な検査体制の確立を図ること。
(5)大人も含め全被災者の医療費負担の減免を行うこと。
(6)チェルノブイリ事故による影響について、小児甲状腺癌以外の健康被害に関する最新の医学的知見や報告(事故25周年国際会議の報告等を含む)などの情報の収集や調査研究を進め、今後の対策に活かすこと
(7)健康調査や医療については、法の第一条や原子力規制委員会設置法の参院付帯決議を踏まえ、ICRPの知見や基準のみならず、ECRRなどの主張も参考にすること。
6.意見の反映等および法の見直しについて
(1)被災者の意見を反映するため常設の被災者等協議会を設置し、施策策定に参画させること。
(2)支援対象に指定された地域を「放射線量に係る調査の結果に基づき、毎年支援対象地域等の対象となる区域を見直す」(附則第2項)に基づき指定から除外する場合は慎重に対処し、健康調査・医療提供など必要な支援策が継続できるようにすること。
(3)施策の拡充や見直しにあたっては、被災者の声はもちろん、支援活動に従事する者などの意見も聴取すること。
                                                          以上

2013年9月24日火曜日

最新の子ども・被災者議員連盟の加入国会議員です

以下、議連役員名簿並びに加入議員名簿です。
9月20現在で99人の国会議員が加入しており、パブコメの締め切りも終わり近く議連総会を開く予定です。


【顧問】 平野達男参議院議員(無所属)、渡辺喜美衆議院議員(みんな)  福島みずほ参議院議員(社民)

【会長】 荒井 聡衆議院議員(民主)

【会長代理】 荒井広幸参議院議員(改革)

【副会長】 魚住裕一郎参議院議員(公明)、増子輝彦参議院議員(民主)、田嶋 要衆議院議員(民主)、中野正志参議院議員(維新)、小宮山泰子衆議院議員(生活)、山下芳生参議院議員(共産)、照屋寛徳衆議院議員(社民)、柿澤未途衆議院議員(無所属)

【幹事長兼事務局長】 川田龍平参議院議員(みんな)

【幹事】 大口善徳衆議院議員(公明)、谷合正明参議院議員(公明)、吉田 泉衆議院議員(民主)、徳永エリ参議院議員(民主)、小熊慎司衆議院議員(維新)、椎名 毅衆議院議員(みんな)、山田太郎参議院議員(みんな)、玉城デニー衆議院議員(生活)、高橋千鶴子衆議院議員(共産)、紙 智子参議院議員(共産)、阿部知子衆議院議員(無所属)

【事務局次長】吉田忠智参議院議員(社民)

【加入議員】
自民 赤石清美参議院議員
自民 石崎 徹衆議院議員
自民 石井 正弘参議院議員
自民 今枝宗一郎衆議院議員
自民 大野泰正参議院議員
自民 金子恵美衆議院議員
自民 菅家一郎衆議院議員
自民 今野智博衆議院議員
自民 桜井 宏衆議院議員
自民 佐々木 紀衆議院議員
自民 塩崎恭久衆議院議員
自民 島田佳和衆議院議員
自民 白石徹衆議院議員
自民 菅野さちこ衆議院議員
自民 高橋ひなこ衆議院議員
自民 永岡桂子衆議院議員
自民 西村明宏衆議院議員
自民 野田聖子衆議院議員
自民 平口洋衆議院議員
自民 藤井比早之衆議院議員
自民 堀井 学衆議院議員
自民 牧島かれん衆議院議員
自民 松本 純衆議院議員
自民 松本洋平衆議院議員
自民 森まさこ参議院議員
自民 山際大志郎衆議院議員
自民 山田賢司衆議院議員
自民 吉川 赳衆議院議員
自民 吉川ゆうみ参議院議員

公明  浮島とも子衆議院議員    
公明  輿水恵一衆議院議員

民主 石橋通宏参議院議員
民主 泉 健太衆議院議員
民主 神本美恵子衆議院議員
民主 玄葉光一郎衆議院議員
民主 田城郁衆議院議員
民主 田中直紀衆議院議員
民主 西村まさみ衆議院議員
民主 羽田雄一郎衆議院議員
民主 藤田幸久衆議院議員
民主 古川元久衆議院議員
民主 前田武志衆議院議員

維新 今村洋史衆議院議員
維新 小沢鋭仁衆議院議員
維新 河野正美衆議院議員
維新 椎木保衆議院議員
維新 清水貴之参議院議員
維新 新原秀人衆議院議員
維新 中丸 啓衆議院議員
維新 中山恭子衆議院議員
維新 藤井孝男衆議院議員
維新 村岡敏英衆議院議

共産 倉林明子参議院議員
共産 塩川鉄也衆議院議員
共産 大門実紀史参議院議員
共産 辰巳孝太郎参議院議員
共産 田村智子参議院議員
共産 宮本岳志衆議院議員

社民 照屋寛徳衆議院議員
社民 吉川 元衆議院議員

みんな 井坂信彦衆議院議員
みんな 小野次郎参議院議員
みんな 行田邦子参議院議員
みんな 柴田巧参議院議員
みんな 杉本かずみ衆議院議員
みんな 寺田典城参議院議員
みんな 中島克仁衆議院議員
みんな 中西健治参議院議員
みんな 林 宙紀衆議院議員
みんな 三谷英弘衆議院議員
みんな 山口和之参議院議員
みんな 渡辺美知太郎参議院議員

無所属 糸数慶子
無所属 山本太郎

(加入議員は50音順)

2013年9月20日金曜日

原発事故被害者の救済を求める全国集会が明日福島で行われます

明日、福島にて全国集会が行われます。

子ども被災者支援法の現在の法制度では救済されない被害者が数多く存在します。
国に対して、支援法の実施や、損害賠償請求の時効問題の解決を求めていくためにも
ぜひお集まりください。

詳細はこちら

http://www.act48.jp/images/pdf/chirashi.pdf

2013年9月13日金曜日

子ども・被災者議員連盟の申入れの回答のひとつとして

子ども・被災者議員連盟の申入れの回答の一つとして
北海道札幌市で意見交換会を準備していることがわかりました。

17日(火)18:30
札幌市さっぽろエルプラザで、
支援団体を対象に意見交換会を開催する予定とのことです。

「むすびば」が主催団体となるようで
http://shien-do.com/musubiba/home/
当日の参加団体は「むすびば」の方で調整されているとのことです。

2013年9月10日火曜日

本日 9/10 子ども・被災者議員連盟総会、今夕、復興庁大臣へ申入れを行いました

本日、子ども・被災者議員連盟総会が行われました。

荒井会長の挨拶ののち、
・復興庁から
   伊藤仁 統括官、佐藤紀明 参事官よりヒアリング

・原発事故子ども・被災者支援法市民会議から
  河崎健一郎弁護士、中手聖一代表世話人、横田麻美さん
・日本弁護士連合会から
   海渡雄一弁護士
・ 東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)から
   津賀高幸さん
の各団体のかたからヒアリング、質疑応答、意見交換会が行われました。

出席議員は下記のとおりです。
●議員本人11名
荒井聡 会長 (民主)
荒井広幸 会長代理 (改革)
川田龍平 幹事長  (みんな)
徳永エリ 幹事 (民主)
吉田泉 幹事 (民主)
高橋千鶴子 幹事 (共産)
西村明宏 (自民)
神本美恵子 (民主)
羽田雄一郎 (民主)
椎木保 (維新)
林 宙紀 (みんな)

代理出席は35名でした。
 

また会長一任で復興大臣へ申し入れすることも決まり、以下
福島瑞穂顧問
荒井聰会長
川田龍平幹事長
高橋千鶴子幹事
の4名で復興大臣に申し入れを行いました。

申し入れ内容は以下のとおりです。

「東京電力原子力事故により被災した子どもをはじめとする住民等の生活を守り支えるための被災者の生活支援等に関する施策の推進に関する法律」に基づき、8月30日に復興庁が発表した基本方針案は、この法律を立案した私たちから見て、不十分な点が数多くあり、現時点で評価する声は少ないです。とりわけ同法十四条の主旨に照らして、被災者のご意見を十分聞いたとはどうしても思えません。そこで私たちは本日開催した議連の緊急総会の総意に基づき、政府に下記の通り申し入れます。

一、 基本方針案のパブリックコメント期間を少なくとも一ヶ月間、9月末日まで延長すること。
二、 福島と東京だけでなく、近隣県や自主避難者が多い自治体やホットスポット地域などでも公聴会を開催し、被災者の声にしっかりと耳を傾けること。
三、 基本方針案の閣議決定にあたっては、上記の機会に得られた被災者のご意見を十分に反映してから行うこと。
四、 同法の理念を体して、被災者の意見を受け付ける常設の場を検討したり、9月21日に福島県文化センターで開催される「原発事故被害者の救済を求める全国集会in福島」などの民間の集会に政府から参加するなどして常日頃から被災者との意思疎通を積極的に図り、施策の随時の改善と毎年の見直しを行っていくこと。
以上

被災者生活支援等施策の推進に関する基本的な方針(案)の説明会(東京)の開催について

申込期限が、明日、
平成25年9月11日(水)17:00
までとなっております。

参加ご希望のかたは早めに申し込まれますようお願いいたします。

詳細は復興庁ホームページでご確認ください。

http://www.reconstruction.go.jp/topics/main-cat8/sub-cat8-1/20130906094452.html

2013年9月5日木曜日

2013年9月4日水曜日

本日、9/4 子ども・被災者議員連盟 役員会が開催されました

本日、9/4子ども・被災者議員連盟役員会が開催され、
復興庁より基本方針案について
伊藤 仁 復興庁統括官
金澤 直樹 復興庁企画官
阿部 英樹 復興庁政策調査官よりヒアリングを行いました。

出席議員からは支援対象地域の狭さや、パブリックコメントの期間が短いこと、被災者から意見を聞く機会が少ないなどの意見が出されました。
また10日に議連総会を開催し、被災者の方々の意見をヒアリングする予定です。

政府が閣議決定する前に引き続き、超党派議連で全力で取り組んでいきます。

2013年8月30日金曜日

復興庁より本日、子ども被災者支援法基本方針が発表されました

復興庁より本日、子ども被災者支援法基本方針が発表されました。
主な内容は以下の通りです。

これまでの取組を拡充(検討中を含む)する施策として
・福島近隣県を含めた外部被ばく状況の把握(環境省)
・民間団体を活用した被災者支援の拡充(復興庁)
・住宅についての支援拡充(国交省)
・自然体験活動の充実(文科省)
・学校給食の放射性物質検査の実施地域の充実(文科省)
・就労支援施策の拡充(厚労省)
※()内は担当省庁です。

また本日より9月13日(金)まで意見募集が行われます。
意見提出先は復興庁法制班(子ども被災者支援法担当)
TEL 03-5545-7230(代表)
email:g.fukko@cas.go.jp

なお政府は、秋の臨時国会までに基本方針を閣議決定する予定です。

2013年8月29日木曜日

子ども被災者支援法の概算要求予算について

先日行われた「子ども・被災者支援議員連盟」総会。その席で議連の荒井会長が、来年度の「子ども被災者支援法」関連予算の概算要求はどうなっているのかと官僚に質問しました。
これに対し復興庁側は「現在、基本方針策定に政府は全力投球しているが、何月何日までとは言えない。早く示せるように全力を尽くしているが基本方針に盛り込まれてくる施策内容はまだ示せない。資料も用意していない」との答でした。
来年度予算の概算要求は今月末が締切り。法律は成立しても予算がつかなければただの紙切れです。子供被災者支援法成立後、政府がつけた予算はゼロでした。後三日の間に、何としてでも来年度予算の中に、子供被災者支援法を入れさせなければなりません。
汚染水問題を筆頭に福島第一原発の状況が日に日に深刻化する中、子供達には時間がありません。子供被災者議連メンバーは被災者の方々の代弁者として、一刻も早くこの法律を始動させる為、さらに強く政府をプッシュするべく、引き続き全力で取り組んでいきます。そのための議連メンバーがもっともっと必要です。どうか皆様、選挙区の議員に「子供被災者支援法議連」に入会し、この法律を動かすために力を貸してくれるよう呼びかけて下さい。

2013年8月26日月曜日

本日8月26日月曜日 子ども被災者支援法議連総会が開催されました

8月26日(月)14時から参議院議員会館で「子ども・被災者支援議員連盟」総会が開かれ、議連未加入の議員も含め、本人出席13名、代理出席20名が参加。荒井会長の挨拶の後、復興庁の佐藤参事官をはじめ、環境省、文部科学省の関係部署(下記参照)からヒアリングを行い、活発な意見交換、質疑応答が行われました。
まず佐藤参事官から、基本方針の策定が遅れている状況について、「できるだけ早く策定したい。大臣もその意向。鋭意関係省庁と協議中、わざと遅らせているわけではない」との説明がありましたが、その内容や時期は示されず。概算要求の締め切りを直前に控えたこの時期の説明として全く説得力がありませんでした。
次に環境省、文部科学省からも取り組み状況について同様の説明がありましたが、いずれも作業中との簡単なものでした。
ここで質疑応答に入り、荒井会長、小野議員、神本議員、紙議員が、基本方針策定のための関係省庁との協議内容と概算要求における各省の取り組みについてより具体的に説明するよう政府に迫りましたが、佐藤参事官は前述の回答を繰り返すばかり。さらに荒井広幸議員、阿部議員、中山議員、田村議員、倉林議員から、年間被ばく線量が1ミリシーベルト以上の地域を支援対象とするべきとの同趣旨の意見が示されました。また菅野議員からは、一歩づつでも前に進める努力をすべきとの意見がありました。基本指針の策定プロセスの透明性向上と早期策定の必要性は参加議員の共通の見解でした。
川田事務局長は、自身のこれまでの厚生労働省との薬害をめぐる闘いを引き合いに、「誰も国と裁判などしたくない。そこまで思い詰められているということ。遅くとも半年以内に基本方針を策定してほしい」と強く要望。「対象はできるだけ広くとるべきだし、質的にも他国に経験のないことをするのだから、予算が全部使い切れなくても仕方がない」とも主張しました。
今後議連としては、立法の責任者として独自の実施計画案を作成し、政府に提案することも視野に入れながら、まずは新人加入促進を各会派で取り組み、議員OBにも何らかの形で議連活動に参加してもらうなど、体制の一層の強化を図り、概算要求の内容及び実施計画案の進捗状況をしっかりと監視していくこととなりました。
なお今回は報道フルオープンで行われました。

出席議員は下記の通りです。
●議員本人:
【衆議院6名】
荒井聡    会長 (民主) 
荒井広幸   会長代理 (改革)
菅野さちこ  (自民)
吉川元   (社民)
三谷英弘  (みんな)
阿部知子   幹事 (無)
【参議院7名】
中山恭子   副会長 (維新)
神本美恵子  (民主)
紙智子    幹事 (共産)
田村智子  (共産)
倉林明子  (共産)
川田龍平   事務局長 (みんな)
小野次郎  (みんな)

●代理出席:20名
【衆議院】
坂本剛二  (自民)
松本純   (自民)
金子恵美  (自民)
藤井比早之  (自民)
田嶋要   (民主)
藤井孝男  (維新)
小熊慎司  (維新)
椎木保   (維新)
新原秀人  (維新)
小宮山泰子  (生活)
玉城デニー  (生活)
柿沢未途 副会長 (無)
林宙紀   (みんな)
【参議院】
衛藤晟一  (自民)
増子輝彦 副会長 (民主)
那谷屋正義  (民主)
徳永エリ 幹事 (民主)
吉田忠智   事務局次長(社民)
和田政宗  (みんな)
行田邦子  (みんな)
               以上

2013年8月23日金曜日

子ども被災者支援法に関する意見書について


平成25年8月5日時点で全国の95の地方議会より政府や衆議院議長、参議院議長あてに意見書が提出されています。提出されている地方議会は上記のmapをご覧下さい。(作成:子どもたちを放射能から守る全国ネットワーク 支援法推進プロジェクト)
国会議員、地方議員一体となり、この法案を進めていく手段の一つです。
平成24年では8つ、平成25年では87の地方議会から提出されており、福島県以外の全国各地から意見書が出されています。
この法律の実現を求める声が日本全国から上がっているのがわかります。

2013年8月22日木曜日

8/22提訴「原発事故子ども・被災者支援法具体化訴訟」について

8月22日,福島県を中心とした被災者の原告団が、子ども・被災者支援法の早期具体化を求める裁判を,東京地方裁判所にて提起されました。

訴訟の中身に触れておきます。
この訴訟は,3つの筋(請求の趣旨)で構成されます。
(1)政府が支援法に基づく基本方針を定めないことが違法であることを確認する。〔違法確認〕
(2)各原告が支援法に基づく各支援策を受ける地位にあることを確認する。〔地位確認〕
(3)国は原告らに対しそれぞれ1円を支払え。〔国賠請求〕
このうち(1)と(2)は公法上の確認の訴えと呼ばれる行政訴訟です。
(3)の国賠請求は,あえて請求金額を「1円」にしています。
これは,「お金の問題ではない」ということを端的に示す象徴的な請求金額です。
詳しくは河崎弁護士が解説されています。
http://bylines.news.yahoo.co.jp/kawasakikenichiro/20130822-00027449/

画像でも詳しく解説されています。
http://www.youtube.com/watch?v=9b56IHWoPoA

2013年8月20日火曜日

本日付 朝日新聞と毎日新聞の1面トップと社会面に

http://mainichi.jp/select/news/20130820k0000m040129000c.html

被災者の方々が原告となり、支援法に基づく住宅支援や健康被害防止策などが必要で、基本方針策定のめども示されていないとして、提訴にふみきるといった内容の記事です。
復興庁は支援の対象地域を線引きする選定基準を今も定めておらず、住民や自主避難者への支援は大きく遅れています。その不作為の責任が司法の場で問われることになりました。

そこで今回の提訴を機に、超党派議連である
「子ども被災者支援議員連盟」
で8月26日に議連総会を開き、復興庁を呼んでヒアリングを行う予定です。

2013年8月8日木曜日

2013/7/28 朝日新聞社説 「原発被災者-支援の棚上げ許されぬ」 より

もう先送りは許されない。
原発事故の被災者の健康不安や生活再建への支援のことだ。
象徴的なのが、子ども・被災者支援法への政府の対応だ。
この法律が超党派の議員立法でできて、1年1カ月になる。被災地に住む人。政府の指示や自らの判断で避難した人。避難先から地元へ帰る人。それぞれに必要な支援策を作る。対立しがちな三者を、被曝(ひばく)を避ける権利を共有する人々ととらえて包み込む。そんな発想の法律だ。
法じたいは理念法で、具体的な支援策は「基本方針」で定めることになっている。
ところが、基本方針はいまだにできていない。……

線引きがいったん決められたとしても、それが不適切かを不断に見直し続けることを想定せねばなるまい。日本学術会議は、幅広い意見をもつ科学者たちを集め、被ばくの影響を公の場で検討するよう提案している。そうした場を活用してもいい。

与野党が力を合わせて作った法律である。参院選も終わってノーサイドとなった今、国会議員たちはもういちど超党派で政府に実行を迫ってほしい。

2013/7/28 朝日新聞社説 「原発被災者-支援の棚上げ許されぬ」 より抜粋いたしました。

2013年8月7日水曜日

毎日新聞記事「被災者支援 先送り密議」

先日、毎日新聞報道で「子ども被災者支援法」を巡り、復興庁が3月、具体的な支援策作りの大前提となる「線量基準」の検討をどこが主導するか曖昧にしたまま7月の参院選後に先送りすることで関係省庁と合意していたといった報道がなされました。
昨年6月の同報成立以降、基準は一向に決まらず被災者らからの早急な支援策作りを求める声が上がっているなか、これを無視するような申し合わせが秘密裏になされていたという記事です。

2013年6月21日金曜日

6月14日の子ども・被災者支援議連の質問事項への復興庁の回答

6月14日の子ども・被災者支援議連緊急会合にて、書面で回答を求めた事項につき、復興庁より回答がありましたので、以下に掲載致します。

1 子ども被災者支援法の所管及び復興庁HPへの掲載について

 
 子ども被災者支援法については、議員立法ということもあり、通常の閣法のように各省の役割分担等が必ずしも明確になっていなかったところ。
 現在、復興庁を中心に同法に基づく基本方針の検討中であり、取りまとめ担当は復興庁と認識している。
 なお、復興庁HPの「所管事項・法令等」のページに同法が掲載されていなかった点については、法令の更新が行われておらず、他の記載内容の修正とあわせ、速やかに掲載する予定。

2 自治体等から提出された要望書の取扱いについて

 
 子ども被災者支援法に関する要望書については、さまざまな自治体・団体からいただいており、その内容も踏まえて基本方針の策定に向けた検討を行っているところ。
 さらに、基本方針の策定の際には、パブリックコメント等により、広くご意見を伺った上で策定することとしたい。

3 3/8付けツイート「白黒つけずに」云々の意味

 本人は、事情聴取に対し、本件の書き込みを認めているが、その意味は、複数の省庁にまたがるある施策の調整が完了した際の記述であったと述べている。
 また、本人は、事情聴取に対し、「白黒をつけない」の意味は、それに関する国会答弁の作成の分担について、事前に決めるのではなく、実際に質問が通告された時点で、復興庁と関係省庁が協力して作成することになったことを婉曲的に表したものであり、報道されているような、子ども被災者支援法の基本方針の策定を先延ばしにしたという意味ではないと述べている。

復興庁参事官懲戒処分

本日、復興庁が、Twitter事件の参事官に対し、停職30日、との処分をくだしたことを発表しました。理由は、国家公務員法99条(信用失墜行為)、101条(職務専念義務)に違反しているため。

事務次官や統括官にも戒告があったほか、根本復興大臣が給与1ヶ月分を自主返納するとのこと。

復興庁では、再発防止の内規を制定し、当該参事官は今日付で総務省に戻ることになった。

2013年6月14日金曜日

6月14日子ども・被災者支援議員連盟緊急会合報告

本日、復興庁の子ども・被災者支援法担当の参事官がTwitterで暴言をはいたことについて、子ども・被災者支援議連で、復興庁の統括官をお呼びし、緊急会合を行いました。各種メディアが多数参加、被災者・避難者、支援者、支援団体はじめ、多くの方にお集まりいただきました。井戸川双葉町前町長も参加されました。

議連からは、菅野さちこ衆議院議員(自民党)、桜井宏衆議院議員(自民党)、川田龍平参議院議員(みんな)、玉城デニー衆議院議員(生活)、谷岡郁子参議院議員(みどり)、吉田忠智参議院議員(社民)の国会議員本人が、都議選初日と重なる日程の中、参加。

そして秘書参加は、荒井聡衆議院議員(民主)、吉田泉衆議院議員(民主)、増子輝彦参議院議員(民主)、金子恵美参議院議員(民主)、徳永エリ参議院議員(民主)、加藤修一参議院議員(公明)、高橋千鶴子衆議院議員(共産)、福島みずほ参議院議員(社民)、照屋寛徳衆議院議員(社民)、吉川はじめ衆議院議員(社民)、荒井広幸参議院議員(改革)と超党派で集まりました。

一部始終は、Our Planet TVで動画でご覧になれますので、お時間がある方はご覧ください。
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1600

復興庁は、謝罪したものの、子ども・被災者支援法の基本方針策定について具体的な発言はありませんでした。また、今回の事件の詳細についても、調査中ということで、後日回答ということになりました。

問題となった参事官は昨日付で担当をはずれ、谷復興副大臣の謝罪の会見もされましたが、今回は一幹部官僚個人の問題ではなく、復興庁全体の組織の問題であり、そこから変えなければならないということです。被災者の声を反映しなければいけないのに、国として公的に被災者の声を聞く仕組みをつくっていないことが問題です。策定にあたって、当事者も参加し、公開の場で議論をさせて欲しいとの当事者からの意見は切実なものでした。

とにかく、しっかりと仕事をして、被災者の声を反映した基本方針案を早急に策定していただかなければなりません。

新聞記事は以下をご覧ください。

■幹部ツイッター暴言 「左翼クソ」「懸案曖昧に」(毎日)
http://mainichi.jp/select/news/20130613k0000m040089000c.html
■復興庁幹部暴言ツイート 国の姿勢疑う声も(毎日)
http://mainichi.jp/select/news/m20130613k0000e040175000c.html
■復興庁幹部がツイッターで市民団体などを“中傷”(06/13 11:46)テレビ朝日
http://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000007078.html
■復興庁幹部がツイッターで中傷 処分へ 6月13日  NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130613/k10015271141000.html
■復興庁幹部が中傷ツイート「左翼のクソ」(東京都)日テレ
http://news24.jp/nnn/news89060039.html
■ツイッターに不適切書き込み、復興庁幹部を処分へ(TBS)
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye5356674.html
■復興庁幹部職員、ツイッターで国会議員や市民団体を中傷 処分へ(FNN)
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00247905.html
■復興庁幹部がツイッターで暴言(テレビ東京)
http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/mplus/news/post_43240
■復興庁幹部、ツイッターで暴言「左翼のクソどもから罵声を浴びせられ…」(zakzak)
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20130613/dms1306131142010-n1.htm
■「国家公務員」の身分明かし、つぶやく 復興庁幹部 (日経)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG13015_T10C13A6CC0000/
■復興庁幹部、ツイッターで暴言 「左翼のクソども」(朝日)
http://www.asahi.com/national/update/0613/TKY201306130044.html
■復興庁幹部、書き込み放題「左翼の○○ども」(読売)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130613-OYT1T00479.htm
■復興庁幹部がツイッターで暴言 市民団体を中傷 (読売)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG1301O_T10C13A6CC0000/
■復興庁幹部、ツイッターで暴言(神戸新聞)
http://www.kobe-np.co.jp/news/zenkoku/compact/201306/0006072524.shtml
■「左翼のクソども」ツイート “暴言”復興庁幹部の動画(日刊ゲンダイ)
http://gendai.net/news/view/107604
■復興庁幹部ツイッターで暴言、市民団体に「左翼のクソども」 処分検討(産經)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130613/crm13061309420001-n1.htm
■復興庁幹部、ツイッターで暴言  市民団体などの中傷繰り返す(福井新聞)
http://www.fukuishimbun.co.jp/nationalnews/CO/politics/716854.html

続いて、日弁連の会長声明です。
     ↓
■復興庁参事官によるツイッターへの不適切な投稿に対して抗議し、改めて原
発事故子ども・被災者支援法に基づく基本方針の早期策定及び具体的施策の早
急な実現を求める会長声明
http://www.nichibenren.or.jp/activity/document/statement/year/2013/130613_2.html

また、サフランの河崎弁護士の見解です。
■復興庁水野参事官のツイッター暴言問題について考える
http://bylines.news.yahoo.co.jp/kawasakikenichiro/20130613-00025670/
今後の報道等にもご注目ください。

2013年6月13日木曜日

6月14日11時より子ども・被災者支援議員連盟緊急会合開催(参院議員会館講堂)


明日6月14日子ども・被災者支援議員連盟緊急会合

 

本日の毎日新聞朝刊1面トップ記事や社会面記事、またOur Planet TVなどにも掲載され、NHKの昼のニュースや夕刊では全紙が掲載した、子ども・被災者支援法の基本方針を策定する担当参事官が、Twitterで「暴言」していたという件につき、緊急に議連会合を、復興庁の伊藤仁統括官をお呼びし、一般公開の形で開催致します。記者会見も行う予定です。


2013614日(金)午前11時~1130

参議院議員会館1階講堂

毎日新聞1面トップと社会面に「復興庁幹部ツイッター暴言」

http://mainichi.jp/select/news/20130613k0000m040089000c.html
http://mainichi.jp/select/news/20130613ddm041040076000c.html

本日の毎日新聞朝刊1面トップに、復興庁幹部ツイッター暴言との記事が掲載されています。幹部は、子ども・被災者支援法の基本方針を担当する水野靖久参事官で、3月8日には「今日は懸案が一つ解決、正確に言うと、白黒つけずに曖昧なままにしておくことに関係者が同意」とツイートしていたとのことです。復興庁は重大な事案だとして事実を確認中で「適切に対処」するとのこと。

Our Planet TVによる詳細な記事
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1598

2013年4月12日金曜日

母子避難者等の高速道路無料措置4月26日から

本日、国交省が、「原発事故による母子避難者等に対する高速道路の無料措置」について、詳細が発表されました。無料措置は4月26日から来年の3月31日までとされました。

2013年3月26日火曜日

復興大臣記者会見で「支援対象地域」に言及

3月22日の根本復興大臣記者会見にて、子ども・被災者支援法の支援対象地域について、原子力規制委員会の検討を経ると述べています。

これは、3月7日に開催された原子力災害対策本部の議事要旨での復興大臣発言について会見で質問されたのを受けての回答です。

議事要旨では、
「住民が安全・安心に暮らしていくための線量基準のあり方の検討や国民理解の浸透に取り組むべきとの地元からの要望や、子ども被災者支援法における適切な地域指定のあり方を検討するため、線量水準に応じて講じるきめ細かな防護措置の具体化について、原子力災害対策本部において議論し、年内を目途に一定の見解を示していただきたい。また、本検討に当たっては原子力規制委員会が科学的見地からの役割を果たしていただきたい。」(根本復興大臣)との発言を受け、

「復興大臣からのご発言は、福島県の住民の方々にとって大変重要であり、原子力災害対策本部における検討に資するよう、原子力規制委員会として、しっかりと取り組んでいきたい。また、茂木経済産業大臣から廃炉に関する報告があったが、長期の廃炉工程における発電所全体のリスク低減が重要であり、規制当局としても、廃炉作業が円滑に進み、全体としてのリスクを速やかに小さくするように、柔軟に対応してまいりたい。」(田中原子力規制委員会委員長)
と委員長が回答しています。

また、原子力規制委員会では3月6日に「東京電力福島第一原子力発電所の事故に関連する健康管理のあり方について」という提言も出しております。おおむね、福島県民健康管理調査を追認するような内容であり、「福島県外を含む、今後の健康管理のあり方」の項では、「適切な生物学的・医学的基礎研究ならびに疫学研究が求められている」との内容で、国が提言の主旨を踏まえた対応を早急に具体化することが求められる、と結んでいるものです。

2013年3月21日木曜日

自民党・公明党「復興加速化のための緊急提言」で子ども・被災者支援法に言及

お知らせが大変遅くなって申し訳ございません。3月6日に自民党と公明党が「復興加速化のための緊急提言~震災三年目の冬を希望持って迎えるために~」(PDF)を発表しており、

5.住民の安心と地域の振興
(1)健康管理・健康不安への対応
除染や廃炉等を進めていくことと並行して、放射線問題に対応する人材の育成や被災地における被保険者の一部負担及び保険料の減免措置を実施するとともに、個人の被ばく線量の徹底把握、線量管理システムの構築、健康不安に関するカウンセリング(心の健康度調査)、子どもの甲状腺検査等健康管理を充実させること。

(2)被災者の支援等
放射線影響等に係る拠点の整備と連携の強化を行うとともに、子どもが心身ともにリラックスして遊べる環境の中でのびのび活動できるよう、野外遊びやキャンプ等の機会を提供していくこと。
なお、子ども被災者支援法の趣旨を活かし、専門的・科学的見地をはじめ多角的意見を聴き、地域指定に係る「一定の基準」の適切なあり方を検討するとともに、早期に同法の精神を具体化するため、自主避難者の方々への支援を含め、施策の実施を前倒しで進めること。

とあります。基本方針の「一定の基準」についての方向性が書かれており、前倒しが施策パッケージという理解もできます。

2013年3月12日火曜日

子ども・被災者支援議連3月19日熊坂喜裕氏による被災者悩み相談事例からみる被災者ニーズ動向・復興庁による自主避難者施策メニュー紹介

 被災者が健康上の悩みを抱えたり、孤独死が発見されたりという危機的な状況に対応するため、被災経験を持つ地方自治体の首長や首長経験者等が発起人となり、全国の民間団体に協力を呼び掛けて、一般社団法人社会的包摂サポートセンターが立ち上がり、現在厚生労働省の補助金を受け、24時間365日(0120-279-338)電話相談を受け付け、専門家にもつなぐ「よりそいホットライン」事業を行っています。被災3県は優先的につながるようになっており、被災者の悩みのデータベースの蓄積があります。

 そこで、社会的包摂サポートセンター代表理事、そして医師、前宮古市長でもある熊坂義裕氏をお呼びし、被災者ニーズの分析をしていただき、「よりそいホットライン」の専門家としても活躍しておられる、福島の子どもたちを守る法律家ネットワーク「サフラン」の河﨑健一郎弁護士に、その意義をご説明いただく機会を設けます。

 また、今週中を目処に、復興庁が自主避難者向け支援施策メニューを発表する準備をしており、復興庁より施策メニューの説明をしていただきます。そのうえで、熊坂氏、河崎氏、そして議連メンバーとともに、復興庁の施策メニューも踏まえ、質疑・議論を行います。

2013年3月19日(火)午後1時~午後3時
参議院議員会館1階101会議室

2013年3月11日月曜日

読売新聞記事「原発事故影響、『母子避難者』に財政支援検討」

本日配信の読売新聞に、原発事故影響、「母子避難者」に財政支援検討、と題する記事が掲載されました。

内閣府では、平成27年度から施行される子ども・子育て3法について、市町村に26年度中に事業計画の策定をお願いしており、今年4月より事業計画策定(こども園などの事業計画)にあたって被災地の特殊事情もあるということで、懇談会を設定する準備をしているとのことで、記事にある母子避難者向けのものというものは、現時点で事務レベルでは用意されていないとのこと。森少子化担当大臣として、こういうことをやりたいとの意向が表明されての記事だということです。

3月14日「東京電力福島第一原発事故から2年~被災者ヒアリング」

 東京電力福島第一原発事故による広域避難者からヒアリングする機会を、子ども・被災者支援議員連盟と原発事故子ども・被災者支援法ネットワークとの共催で設けました。人数を絞り、的確に被災者ニーズを発言できる方々を全国からお呼びしましたので、特に被災者の声を直接お聞きになっていない方の積極的な参加をお願い申し上げます。
 

 また、次回の議連主催会合予定は3月19日(火)午後1時から2時半(参101)に熊坂義裕氏(前宮古市長、医療法人双熊会理事長、社会的包摂サポートセンター代表理事)より「よりそいホットライン」に寄せられた被災者が抱える問題についてのご講演です。

2013年3月14日(木)午後2時~午後3時半

参議院議員会館1階101会議室

発言者

村上岳志さん(福島から新潟へ避難中)全国広域避難当事者ネットワーク
武田徹さん(福島から米沢へ避難中)福島原発避難者の会in 米沢代表
槇裕康さん(福島在住)福島県弁護士会
澤上幸子さん(双葉町から愛媛へ避難中)NPO法人えひめ311
宍戸慈さん(郡山から札幌へ避難中)任意団体peach heart共同代表
早尾貴紀さん(宮城から山梨へ避難中)311受入全国協議会
古山智子さん(宮城県白石市在住)こすごう子どもを守る会
手塚真子さん(那須塩原)那須塩原放射能から子どもを守る会
増田薫さん(千葉県松戸市在住)放射能から子どもを守ろう関東ネット

2013年3月8日金曜日

国会審議での子ども・被災者支援法関連質疑議事録

国会審議が続いておりますが、谷岡郁子参議院議員、森ゆうこ参議院議員、川田龍平参議院議員が予算委員会や本会議にて、子ども・被災者支援法について質疑をしておりますので、該当箇所の議事録を以下に掲載致します。

2月21日参議院予算委員会

○谷岡郁子君 次に、子ども・被災者支援法にかかわって、少し具体的なところに今日は入りたいので。
 子ども・被災者支援法第五条三項には、被災者の意見を反映させるために聞かなければならないと書いてありますが、パブコメですとか会合ですとか、今まで復興庁は何回主催なさいましたか。

○国務大臣(根本匠君) お答えいたします。
 現時点でパブリックコメントを実施したり被災者の方からのヒアリング等の会合を主催した実績はありませんが、各種の会合等で様々な御意見をお伺いしております。

○谷岡郁子君 国がそれをやらなければならないと法律に明快に書いてございます。去年の六月に通った法律でございます。それで、民主党政権はそれをやってこなかったということだろうと思いますが、大臣、新たな政権になっておやりになりますか。国が主催したことは一度もないんです。

○国務大臣(根本匠君) 確かに、国が主催したことは今までありませんが、今までも様々、これからも御意見をお伺いした上で、意見交換をさせていただいた上で、その意見も踏まえて政府としての考え方を整理した上で、パブリックコメントの実施など改めて広く御意見を伺う機会を設けたいと思います。

○谷岡郁子君 国が責任を持って、真っ当な方法として主催してそういうことをおやりになることは絶対に必要だと思います。やっていただけますね。

○国務大臣(根本匠君) 当然、いろいろこれから検討していくわけですが、御意見を、今までの、それまでの意見を整理した上で、パブリックコメントの実施など幅広く意見を伺う機会を設けたいと思います。

○谷岡郁子君 発議者として申し上げますと、この法律はたった一つのその前の前例でありましたチェルノブイリのチェルノブイリ法を参考にしております。
 そこで、チェルノブイリ法に関しての基本的な事実としてお伺いいたします。チェルノブイリ法の規定で強制移住は何ミリシーベルト以上になっておりますか。事務方で結構です。

○国務大臣(根本匠君) チェルノブイリ法においては、移住が義務付けられる地域はチェルノブイリ法においては五以上となっております。

○谷岡郁子君 五ミリシーベルトですか。

○国務大臣(根本匠君) 五ミリシーベルトです。

○谷岡郁子君 では、住民に選択権のある移住権というものが付いている、それはどのくらいの量になっていますでしょうか。

○国務大臣(根本匠君) 先ほどの強制避難の基準は、一年目に年間百ミリシーベルトで六年目以降に五ミリシーベルトと順次引下げが行われたと聞いておりますが……

○谷岡郁子君 そんなことは聞いていません。

○国務大臣(根本匠君) はい。移住の権利を認める地域はチェルノブイリ法における地域設定としては一ミリシーベルト以上となっていると思います。

○谷岡郁子君 その場合、住居ですとかあるいは仕事を見付けるとかという、どのようなサービスがありましたでしょうか。

○国務大臣(根本匠君) チェルノブイリ法においては、その支援施策としては、移住費用、住宅・雇用支援、喪失した資産の補償と承知しております。

○谷岡郁子君 では、反対に、それを選択しなかった人たちがきれいな食べ物を食べたり、そして健康を確保するためのどういう支援がありましたでしょうか、例えば保養など含めまして。

○国務大臣(根本匠君) チェルノブイリ法によりますと、居住を継続した場合、医療サポート、精神ケアサポートを支援施策として用意されているものと承知しております。

○谷岡郁子君 子供の保養に関してはいかがでしょうか。

○国務大臣(根本匠君) ただいまの質問については、事前に通告がありませんでしたので、手元に私も用意しておりません。

○谷岡郁子君 昨日、チェルノブイリ法の基本的なことについてはお聞きしますということを通告いたしました。
 そして、こういう問題について先例に学ぼうとするのは、この事故が起きた後での国としての当然の態度であろうと思っておりますし、子ども・被災者支援法には国の責任ということが明確に書かれております。
 そして、自主避難の問題に対する支援、それから、その父親が会いに行くための高速料金、そして新たな二重生活になったための負担の軽減、そのための支援、こういうことを我々は再々申し上げてきた。また、中にいる人々の医療の検査であるとか、そして子供たちが免疫を下げて、がん等に対抗できるための一か月以上の年間の保養、そのために家族が連れ出すことのできるような高速道路の無料化、こういうことを私たちは、大きな額ではありません、これを期待してまいりました。このことを私たちはお願いをしてきたわけです。
 そして、私たちはもう、ですから、総理がいただいたこと、お返事はよく分かっておりますが、その中身を今日は申し上げているわけです。そして、ソ連よりもやはり私たちは二十年後のこの日本においては、より基本的な人権というものを考慮したということをやる必要性があるだろうということを申し上げておるわけです。
 これに対しまして、麻生副総理、どういうふうにお考えになりますでしょうか。

○国務大臣(麻生太郎君) 質問の全部、伺ったというか、私の場合、それこそ質問通告がありませんでしたので、一般的なことでしかお答えできないと存じますけれども、今おっしゃられていることの内容をちょっと詳細に、一つ一つを詳しく述べられる立場にはありませんし、知識もありませんけれども、今おっしゃられていることに関しては理解のできるところであります。

○谷岡郁子君 ありがとうございます。
 そして、この自己決定権という基本的な人権において、もう既に帰還を諦めている人たちがいつまでたっても新たな生活を新天地で再建できないということがあります。これに対しても国はそろそろ支援が必要なのではないでしょうか。その基本的な理念の問題だけを副総理にお聞きしたいと思います。

○国務大臣(麻生太郎君) かれこれ二年の年月が経過をいたしておりますので、それまでの間、初期対応が悪かったとはいえ、間違いなく、被災を受けている国民ということの立場を考えれば、今おっしゃられていることの理解はできるつもりであります。


2月26日参議院予算委員会(平成24年度補正予算案討論)

○谷岡郁子君 みどりの風を代表し、原案賛成の立場から討論いたします。今回の予算に多くの問題、懸念があります。財政法に規定された補正予算の在り方から大きく逸脱していること、本来当初予算にすべきものが慣行化して入り込んでいること、盛り込まれている事業の内容がマンネリ化し、新規のアイデアに乏しいことなどです。
 また、その一方で、子ども・被災者支援法等、今年度成立し、本来対応すべきであった予算が付けられていないこと、こういう点につきまして、我が党として質疑中に提起をいたしました。これらの問題を、総理は政府として問題の所在を認めていただきました。また、今後是正していくことを約束していただきました。予備費等、可能な財源を使って対応することもおっしゃっていただきました。
 みどりの風は、総理就任から時間がなかったこと、そして今の問題のありようを素直に認められた総理に敬意を表して、時間の余裕を差し上げるため、また、長引く不況に対して切に突破口を開くための予算成立を一刻も早く願う国民のために、原案に賛成するものであります。


○森ゆうこ君 生活の党の森ゆうこでございます。私は、平成二十四年度補正予算案の修正案に賛成し、政府案に反対する立場で討論をいたします。その主な理由は、共同提案をいたしました修正案提案理由説明のとおりでございます。財源には新たな巨額な借金が含まれております。無駄遣いを徹底的に排除し、効果的に財源を活用し、地域の自主性を高めて経済、雇用を再生し、真に国民の生活を向上させるという視点が完全に欠落をしております。シロアリの巣窟である独立行政法人の整理統合計画を凍結したことがそれを物語っております。
 十三兆円を超える補正予算を組みながら、全党全会派が賛成して成立した議員立法である原発事故子ども・被災者支援法に基づく自主避難者を支援する予算が盛り込まれなかったことは誠に遺憾であります。安倍政権が国民生活の現実に目を向けていないことを象徴していると言わざるを得ません。
 まだまだ反対の理由、そして修正案に賛成の理由、述べることはできますけれども、一分しか時間がありませんので、ここにとどめさせていただきます。国民の生活を第一に考えた修正案に何とぞ御賛同いただきますようお願いを申し上げて、討論を終わります。


2月26日参議院本会議(平成24年度補正予算案委員長報告)

○石井一君 ただいま議題となりました平成二十四年度補正予算三案の審査の経過と結果を御報告申し上げます。補正予算三案は、去る一月三十一日、国会に提出され、二月六日に財務大臣から趣旨説明を聴取し、衆議院から送付の後、二月十八日から本日まで、安倍内閣総理大臣及び関係各大臣に対し、質疑を行ってまいりました。
 質疑は、政府・日銀の金融政策の妥当性、財政法に照らした補正予算の在り方、TPP交渉参加問題、JAL再生支援の問題点、計画的な社会資本整備の推進、社会保障制度改革の方向性、生活保護基準の見直し、自殺対策の強化、金融円滑化法期限切れへの対応、国会事故調査委員会への虚偽説明問題、子ども・被災者支援法に関するその実現性、日銀法改正と総裁人事の考え方など、多岐にわたりましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。


2月27日参議院予算委員会

○川田龍平君 安倍総理が訪米の際に強調されたという強い日本について質問させていただきます。三・一一の原発事故以降、我が国は、国内だけでなく諸外国からも政府による情報隠蔽について厳しい指摘を受けてきました。そして、御存じのとおり、それは、震災以降、諸外国の日本に対する信頼を傷つけ、貿易にも大きな損害をもたらしています。しかしながら、総理は強い日本にしていくために経済成長戦略の一環として輸出の拡大と農業の強化を掲げていらっしゃる。
 そこで、まず、林農水大臣にお聞きします。
 政府は、日本の経済再生のために、今後、農林水産品や食品輸出額の目標を現状の二倍以上にする輸出拡大政策を打ち出しています。しかし、実際は倍どころかマイナスである現実を認識されているでしょうか。
 原発事故から間もなく二年がたとうとしていますが、いまだに日本の農産物の輸入停止措置をとっている国が非常に多いです。その後、解除した国でも検査数値の添付義務付けや現地での検査が必要になっています。EUを除いても四十三か国で輸出のためのハードルが非常に高くなったままです。いまだに日本の農産物の輸入を拒否している国や地域がこんなに多い理由は、大臣、なぜだと思われますか。

○国務大臣(林芳正君) 今先生が御指摘がありましたように、まずは農業が成長産業になっていく上では、アジアを始めとして、ここは四十億人になると言われておりますが、輸出の拡大に取り組むということが大事だと思います。
 御指摘のように、原発事故に伴って四十四の国と地域で我が国の農林水産物、食品に対する輸入規制を行っている状況にありましたが、モニタリング結果等の科学データの提供を、きちっと提供していくということで、政府一体となって輸入規制の緩和、撤廃に努めているところでございます。
 今お触れいただきましたけれども、十か国が輸入規制はもう撤廃と、それからEU等が放射性物質検査証明書の要求地域を縮小ということで徐々に少なくなってきているところですが、主な輸出先、農林水産物でいいますと、香港、台湾、中国といったところがまだ一部輸入停止という状況にございますので、やはりこれはもう粘り強く科学的データに基づき働きかけを行っていくと、これに尽きるのではないかというふうに思っております。

○川田龍平君 それだけではありません。理由は三つあります。一つには、今も収束していない原発事故の影響による食品の安全性への懸念、二つ目に、我が国の基準値が今も国際標準よりも高いこと、そして最後に、震災直後からの日本政府の情報隠蔽体質のせいです。日本国内でも、全く同じ理由から国民が食に関して不安を抱えています。検査体制が徹底しておらず、産地偽装のニュースはしょっちゅう出てきます。幾ら農業を強くしても、信頼されない今のやり方で日本の農産物の輸出先をどうやって拡大するのでしょうか。輸出拡大政策の明らかな障害であるこの現状に対してどういう対策を立てていくのでしょうか。

○国務大臣(林芳正君) これは、我が省独自でやるということよりも政府全体としてやっていくべきこともあると思いますけれども、やはりいろんな問題が生じたときに、きちっとそれを解明し、そしてそのことに対する説明をきちっとしていくということに尽きるというふうに思っております、先ほど科学的データと申し上げましたが。
 したがって、どういう国でも、これは我々の国もそうですが、国の規制でこういうふうになった、それが緩くなったからといって、最終的に物を買われて食べられるのは国民の皆様、消費者ということですから、やはりそういう方がきちっとそういうことを信頼して購買して消費していただけるということにしていくということが非常に肝要だというふうに考えております。

○川田龍平君 この食品の検査手段について次に田村厚労大臣に伺いますが、貿易の障害になっている日本製品の輸入停止措置ですが、そもそも日本が掲げているこの数値自体が問題です。例えば、日本の乳幼児食品の放射性セシウム基準は五十ベクレル・パー・キログラムですが、レバノンでは十五ベクレル・パー・キログラムです。また、多くの諸外国では全食品基準値百ベクレル以下に定めている放射性沃素、これを日本が暫定基準値で五百から二千ベクレルと非常に高くしていたことも信頼を失った原因となりました。
 日本政府は適正基準値だと主張していますが、肝心の輸出先である海外はそれが信用できないから、いまだに輸入停止措置になっているんではないでしょうか。特に食品は、売ってしまえば後は知らないと言えない、人の健康と命にかかわるものです。日本政府にとっての適正ではなく、相手国が安心して輸入できる国際的な安全基準値にすることは、今後の貿易における拡大戦略にとっても、自国民の命と安全にとってもとても重要だと思いますが、食の安全と命を守る厚労大臣として、大臣はどう思われますか。

○国務大臣(田村憲久君) 今委員から暫定基準のお話が出ましたけれども、昨年の四月一日から施行しております食品中の放射性物質の基準、これは食品の国際規格を作成している国際機関のコーデックスですね、この一応指標、これに基づいて年間一ミリシーベルトを超えないというような一つの基準で作成をしておるわけでございます。
 そういう意味からいたしますと、EUでありますとか、あとベラルーシ、ウクライナ、こういうところと比べても同じような基準でありますし、アメリカは五ミリシーベルト以内ということでありますから、そういう意味から比べると、アメリカから比べれば厳しい基準であるということであります。
 今お話がございましたレバノンでありますが、乳幼児用の食品一キログラム当たり十五ベクレルということで、確かに日本の五十ベクレルよりもこれは基準は厳しいわけでありますが、ところが一方で、その他の食品は百五十ベクレル、一キログラム当たりでありまして、日本はこれは百ベクレルでございますから、そういう意味では、この部分では日本の方が厳しいということでございますので、国際標準に今合致しておるという点から考えれば、日本の食品に関して安全は御認識いただけるのではないかと、このように思っております。

○川田龍平君 これは、やはり消費者庁の問題にもかかわるんですけれども、消費者庁では食品と放射能に関する消費者理解増進チームを立ち上げ、四月をめどに風評被害対策をまとめるそうですが、この風評被害対策については業者の意見を聞いて数値は公開しないと言っていますが、何のためにあんなに苦労して、森大臣、一緒に子ども・被災者支援法を作ったのでしょうか。何のためにやったのか。
 この子ども・被災者支援法は、一昨年、みんなの党が提出し、食品の徹底検査と表示を義務付ける子どもと妊婦を守る法案と、森大臣御自身が子ども保護法案と、民主党の法案と、三つを合体させて、ようやく超党派で去年の六月に成立させたものです。それを政府の基準値以下なら安全ですからと言うのでは、法律ができる前の政府の対応と変わりません。わざわざ子ども・被災者支援法を作った意味がないではないですか。森大臣、いかがですか。

○国務大臣(森まさこ君) 就任直後に消費者の理解増進チームを立ち上げました。風評被害の払拭のためには、徹底した検査と検査結果の表示、それとともに検査をしたことに対する消費者の信頼というものが大事です。両方とも必要だと思います。
 検査について言えば、例えば毎日食べるお米、福島県では全袋検査をしております。実は全袋検査ではなくて、三段階、更に三段階の検査をしているんです。つまり、生産の段階、出荷の段階、それから流通、消費の段階です。
 生産の段階では、農地の除染とその検査、さらに、出荷の段階で全袋検査をして、そして流通するときには加工食品のゲルマニウム検査機にも掛け、それから消費をする段階、各御家庭で消費をする段階には、私の消費者庁の下の国民生活センターで検査機器を全国に三百九十台、福島県内だけで百五十台以上を貸与しております。ですので、消費者が安心して、その検査結果を知ることができる体制を整えております。
 さらに、川田委員の御意見を踏まえて、検査、表示、そしてそれに対する消費者の理解を得るべく取り組んでまいります。

○川田龍平君 是非、これは業者を守るためだけではなく、子供を守るために是非やっていただきたいと思います。
 子ども・被災者支援法は子供の命と健康を国が守るための法律です。風評被害の話ばかりではなくて、やはりこの子供の健康をどうか守るためにやっていただきたいと思います。数値も公開をしていただきたいと思います。
 そして、安倍総理に伺います。
 食品だけでなく、自動車を始め日本からの輸出品に対し、EUのほか二十四の国と地域で放射線量の検査や証明書添付など厳しい状況です。昨年、ロシアでは日本の複数の港から輸出された車の部品から放射性物質が検出されたとして輸入停止措置がとられています。食品についても工業製品についても、日本製品に対する国際的信頼をどう取り戻そうとされているのでしょうか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 平成二十四年四月から施行している食品中の放射性物質の基準については、国際機関の考え方に基づいて十分に安全な水準で設定をしております。この基準に基づき、各地方自治体で食品の品目や地域も考慮してモニタリング検査を実施し、基準値を超過した食品が市場に流通しないように努めております。また、安全な食品を安定的に供給するため、生産現場における農林畜産物の放射性物質の吸収抑制対策等を徹底しつつ、農地の除染等を実施をしているところでございます。
 今後とも、食品の安全性と信頼性を確保するため、政府と地方自治体がしっかりと連携して、国民への周知も含め適切に取り組んでいきたいと思います。
 また、今御指摘のございました工業製品については、国内外での説明会の実施等により我が国製品の安全性等に関する情報発信を行って、そして国際的な信頼を構築してきたところでありますが、今後とも、相手国政府に対して我が国としての取組をしっかりと説明してまいりたいと思います。

○川田龍平君 昨年末、アメリカ軍の兵士が東京電力に対して起こした訴訟では、損害賠償以外にも、原告だけでなく、日本の被災者などの医療費として一億ドルのファンド立ち上げの要求もありました。事実でしょうか。

○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘の事案については、私も報道を拝見しています。承知しております。ただ、これは私人間の民事訴訟にかかわる事案ですので、政府としてコメントすることは控えるべきだと思っています。

○川田龍平君 これは、日本がきちんと被曝による健康被害対策ができていないことのあかしじゃないでしょうか。
 現在、国は、福島県が県民のみを対象にした健康調査以外には被曝健康対策を何もしていません。秋野環境大臣政務官も発議者でいらっしゃる子ども・被災者支援法では、予防原則として国民の健康調査を国の責任で行うことを義務付けています。例えば、子供たちに心配されている甲状腺がんの対策に早期発見、早期治療が最適措置であることは、御自身が甲状腺に詳しい医師でもある秋野政務官なら十分御承知だと思います。秋野環境大臣政務官は、この法律の発議者であるだけでなく、国による健康調査法案も自民党やみんなの党などとの共同提案で提出をしていました。
 新しい安倍内閣が放射能の健康被害から子供たちを守ってくれるのかどうか、本当に多くの国民が、母親が心配をしています。子ども・被災者支援法の発議者として、与党の政務官として、国が責任を持って子供たちの健康調査を実施するのかどうか、テレビを見ている全ての国民に向かってお答えください。

○大臣政務官(秋野公造君) 川田委員にお答えを申し上げます。
 まず最初に、私、子ども・被災者支援法の発議者となっておりませんので、まずそこの御確認だけをさせていただきたいと思います。
 福島県の近隣県におきましては、事故後、各県が主体となりまして有識者会議が開催をされ、健康影響が観察できるレベルがないことから、科学的には特段の健康管理は必要ないという結論が出ていると承知をしております。
 他方、福島県の近隣県の方の中に大きな健康不安を持つ方がいることを認識しておりまして、国としては、昨年五月、健康不安対策に関するアクションプランを決定しておりまして、放射線による健康影響等に関する知見の統一的な基礎資料の作成などの取組を確実かつ計画的に実行していきたいと思っています。
 なお、子ども・被災者支援法につきましては、法に基づく基本方針の策定を始めとする取組を政府全体として進めていくこととしておりまして、健康調査といった個別の施策についても政府全体の検討作業を踏まえつつ進めていきたいと思います。

○川田龍平君 是非よろしくお願いいたします。済みません、失礼いたしました。
 さて、今度は、この関連で、被曝による健康被害について田村厚労大臣に伺います。
 通常ですと、健康診断は保険が使えません。しかしながら、御承知のように、今我が国は通常の状態ではありません。緊急事態下にあります。収束していない原発事故によって通常とは違う危機対応が必要です。毎時一千万ベクレルが放出している放射性物質の健康への影響は計り知れません。このまま危機対策を何もせずに健康被害が重症化してから対応するのでは、国民を守ることに加えて医療費が膨大になり、財政面でもリスクが大き過ぎます。
 子ども・被災者支援法に記載した健康診断は、今の緊急事態に対応したリスクマネジメントとしても入れたのです。健康診断にも健康保険を使えるようにするというのはいかがでしょうか。

○国務大臣(田村憲久君) 委員も御承知のとおり、医療保険制度というものは疾病に対する療養、治療、こういうものに給付をされるわけでありまして、疾病に対する治療に必要な検査という意味では、これは給付の対象になるわけでありますけれども、予防に対する検査は給付の対象にならないということが前提でございます。
 今、担当の環境省の方からもお話がありましたけれども、環境省と連携しながら、専門医の確保でありますとか、あと、人的また技術的ないろんな支援の方はこれからも行ってまいりたい、このように思っております。

○川田龍平君 是非お願いします。
 例えば、健康保険適用にすればレセプトチェックなどもあり、検査結果も第三者の目を入れられて、今親たちが心配しているデータの改ざんなども防げます。子ども・被災者支援法を機能させるには、国民の命と健康を守る厚労省の力なしではできません。
 是非とも、この予防医療の原則に沿って、被曝影響が疑われる国民の健康調査を国の責任でやるのかどうか、お聞きしたいと思います。厚労省単体ではなく、この学校健診についてもそうですが、厚労省に、是非保険以外で、単体として、事業として、厚労省行えないか。

○国務大臣(田村憲久君) 環境省が担当でございますので、環境省の方と議論をさせていただきたいというふうに思います。

○川田龍平君 実は、厚労省だけではなくて、学校健診を管轄する文科省にもしっかり子ども・被災者支援法に沿って子供の健康被害対策をやっていただきたい。
 例えば、学校検査に甲状腺検査や血液検査など被曝由来の健康チェックも入れて心電図の分析などもするべきだと思いますが、下村大臣、いかがでしょうか。

○国務大臣(下村博文君) お答えいたします。
 福島県民などの健康管理については大変重要な課題であるというふうに思っておりますし、環境省を中心に政府全体として対応を行っているところでございます。
 文部科学省としては、環境省等における対応を注視しつつ、子供の健康の保持増進を図るという観点から、福島県や県外の自治体において学校健診の中で放射線検査を実施したいという意向があれば、必要な協力を行ってまいります。

○川田龍平君 ありがとうございます。
 環境省がやっている子供たちへの有害化学物質の影響を調べるいわゆるエコチル調査も子ども・被災者支援法に沿って被曝由来の健康調査の一部が担えますと思いますが、秋野政務官、いかがでしょうか。

○大臣政務官(秋野公造君) 子どもの健康と環境に関する全国調査、いわゆるエコチル調査は、現在、全国十五地域において十万組の親子に協力をいただきまして、環境中の化学物質と子供の健康の関連について長期間追跡をするものでありますが、エコチル調査では、福島県におきまして、平成二十四年十月より対象地域をこれまでの十四市町村から全県の五十九市町村に拡大をさせていただいたところでありまして、県民健康管理調査の被曝線量推計データを活用させていただきまして、放射線を含め環境要因が子供の健康に与える影響について解析を行ってまいりたいと思います。
 放射線を含めた環境要因が子供の健康に与える影響に関する調査を進め、安全、安心な子育ての環境を実現していきたいと思います。

○川田龍平君 最後に、総理にお聞きします。
 昨年末、トモダチ作戦に従事した米兵が東京電力に対し、情報隠蔽により危険レベルの被曝をさせられたと訴訟を起こしました。情報開示の問題は、このように諸外国との摩擦を起こすだけでなく、国が最も守るべき命の切捨てにつながります。
 国と企業による情報隠蔽で薬害の被害に遭った私は、かつて自民党政権下で福田元総理が尽力された公文書管理法と情報公開法の進展に大変期待をしていました。薬害エイズのような被害を繰り返さないためには、徹底した情報公開なしには不可能だからです。残念ながら、原発事故の際、民主党政権下でその教訓は生かされず、命にかかわる情報の隠蔽によって国内外の信頼を大きく失いました。だから、命を守ることと徹底した情報公開が柱である子ども・被災者支援法を作ったのです。
 自国民、特に子供の命と安全を守らない国は、本当の意味で強い国にはなれません。世界は震災後の日本をじっと見ています。原発事故を起こし、今も収束していない現実は、マスコミが報じなくなったとしても、なかったことにはできないのです。子供を持つ母親や被災者にとって、今も日常の不安と苦しみは続いているんです。いつまでも徹底した情報開示をせず、諸外国や自国民から信頼を得られないままで、どうやって強い外交や貿易大国を実現できますか。
 輸出拡大と経済成長を掲げ、日本の復活を目指すなら、まず、地に落ちた政府への信頼を復活させてください。日本の製品を世界に向かって堂々と輸出するためだけではなく、国民の命と安全を守る国へと復活をするために、子ども・被災者支援法に本気で取り組むことを約束していただきたいと思います。
 今、この映像を見ている全国民に向かってお答えください。

○委員長(石井一君) 安倍総理、一言答弁を願います。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 子ども・被災者支援法については多くの方々が参加をされて、安倍内閣における森大臣も発議者の一人でございますが、成立をしたものでありますが、その意を体してしっかりと我々も対応していきたいと思います。


3月6日参議院本会議

○森ゆうこ君  子供たちを放射能から守る、この大切なフレーズはどこへ行ったのでしょうか。原発事故子ども・被災者支援法の大きな目的の一つは、低線量汚染地域の子供たちに移住や疎開をする権利を認めることです。総理、チェルノブイリ事故後のソ連政府のように、移住権を認め、支援するつもりはありませんか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 
 子供たちを放射能から守ることについてのお尋ねがありました。
 避難指定区域等以外の区域においては、避難することが義務付けられておらず、被災者の方々が、自主的に避難するか、住み続けるかを自ら選択されています。
 政府としては、子供を始めとする被災者の方々の生活を守り支えるため、自主的に避難される方の生活上の負担の軽減や、被災地に住み続ける方の健康上の不安の解消に向けた施策を共に充実させることで、様々な被災者の方々にきめ細かな支援を行ってまいります。

2013年2月21日木曜日

2月19日参議院予算委員会にて子ども・被災者支援法質疑

2月19日参議院予算委員会にて、魚住裕一郎議員、森ゆうこ議員、谷岡郁子議員、吉田忠智議員が、子ども・被災者支援法について質疑致しましたので、議事速報をお伝え致します。

○魚住裕一郎君 
 昨年の六月に子ども・被災者生活支援法というのがこの参議院の議員立法により成立したわけでございます。これは全会派一致で、森先生が、また我が党も一生懸命やらせていただいたところであるわけでございますが、この法律に基づく基本方針がいまだ定められておりません。
 これはプログラム法でございますので、具体的にどういう施策を盛り込むかについて政府の裁量に委ねられているところでございますが、もちろん、この六月にできて、政権交代は十二月ですから、なかなか今日に至った責任は前政権にもあると思いますが、政権交代を果たした以上、現内閣においても一日も早い対応が要請されるというところでございますが、この基本方針の策定と具体的施策の実施に向けた政府の決意をお伺いをしたいと思います。

○国務大臣(根本匠君) お答えいたします。
 政府におきましては、これまでも福島県と協力して、子供の健康管理調査あるいは自然体験活動の機会の提供などに取り組んでまいりました。私も昨年末復興大臣に就任をいたしましたが、この原発事故で被災した子供を始めとする住民の皆様の生活を守り支えていくことは大変本当に重要だと思っております。
 その認識の上に立って、平成二十五年度予算案でも必要な施策について充実を図ってまいりました。また、この施策は関係省庁に多岐にまたがっておりますので、私から浜田復興副大臣を座長とする関係省庁会議、これを立ち上げるように指示して、二月十三日に、それまでもいろんな議論をしておりますが、第一回会合を開催したところであります。
 基本方針の策定に当たっては、これまで様々な御意見いただいてきております。この中にはやはり専門的な検討が必要なものもありますし、様々な意見の整理や専門的な検討、これを十分に踏まえて行っていく必要があると思っております。その結果を踏まえて、政府として基本方針を策定してまいりたいと思います。

○魚住裕一郎君 今、大臣の御答弁の中に、福島のお子さんの健康調査という言葉が頭の方にございました。
 先月の十九日でございますが、宮城県に行ってまいりました。御案内のとおり公明党は、被災三県に国会議員、担当を決めまして、月一回伺うようにと。私と同僚の竹谷さんと一緒に宮城の南側ですね、白石市越河という地域に行って、その公民館で地域の自治会長とか小中学校の父母会長、懇談してまいりました。
 県境ですよ、県境。福島県では国もお金を入れて、基金にお金を入れて、そこで福島の県民健康管理調査事業というのをやっている。本当に二百二万人、全県民に対して、被曝線量の把握であるとかあるいは甲状腺超音波検査、健康診査、心の健康度云々というふうに事業が展開されている。県境を越えるとないんですよ。
 今の子ども・被災者生活支援法、これで適用すればいいですよ。そうじゃなくても、現在これが基本方針決められていなくても、福島では国の予算も入れて、そして具体的に健康調査をやってもらっている。そこの越河のお母さんは本当に、何で県境で適用が違うんだと、扱いが、そもそも飛んできた線量の濃さといいますか濃度の高さによって決まるんじゃないのと、行政の区画によって違うんですかと。答えられませんでしたね。
 これやっぱり何とかしていかないと、国民、また子供の将来懸かって、もうその地域、もちろん風評被害とか配慮しなきゃいけません。だけど、やはり健康がまず第一だというふうな観点でしっかり取り組んでいく必要があろうかと思いますが、できるところから是非やっていただきたいと思っておりますが、総理、御見解いかがでございましょうか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいまの委員の御指摘の点は極めて重要なポイントだというふうに我々も考えております。
 福島の近隣県においては、宮城県も含めて、事故後、それぞれの県が主体となって専門家から成る有識者会議が開催をされて、健康影響が観察できるレベルでないことから、科学的には特段の健康管理は必要ないとの結論が出ているというふうに承知をしておりますが、しかし一方、福島県の近隣県の住民の中に放射性物質の汚染に対する大きな健康不安を持つ方がいるということは認識をしております。それは当然のお気持ちなんだろうと、このように思います。
 国としては、こうした福島県外の住民の方々の健康不安を解消できるように、まず放射線による健康影響等に関する国の統一的な分析結果の提供、そして住民から直接相談を受ける保健福祉医療関係者等に対する放射線による健康影響等に関する研修、そしてまた住民向けの放射線の健康影響に関するセミナーの開催といった対策を実施しているところでございますが、今後とも正確な情報と知識を丁寧に提供し、国の責任として健康不安の解消にしっかりと努めていきたいと思います。

○魚住裕一郎君 是非しっかり取り組んでいただきたいと思います。
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○森ゆうこ君 私が今、根本大臣にこういう質問をしたのは、これは資料を配っておりませんけれども、これは自民党の福島県連のマニフェストです。これは、私は自由民主党福島県連のホームページからダウンロードをしてまいりました。これを見ますと、これうちのマニフェストかなと思いました。「脱原発」「県内の原発十基すべて廃炉を実現します。」。先般の総選挙で私たちは脱原発を掲げて戦ったんですが、これ自由民主党でさえこういうマニフェストを地域では配っていたということですから、なかなかこれが争点にならなかったのかなと改めて思いました。
 ただね、うまいんですよ、これ。「県内の原発十基すべて廃炉を実現します。」、こう書いてあるんです。でも、いつかということは書いていないんですね。だから、維新の会でしたっけ、が言っていたフェードアウトということなのかなとか、いろいろ思いましたけれども、分かりました。
 福島県民の皆さんがどう御判断されるのかということでお聞きをしたところでございますが、根本大臣、子ども・被災者支援法、これが議員立法で成立をいたしました。私は、緊急の課題に対応するのがこの補正予算だとすれば、その子ども・被災者支援法に基づく被災者、特に子供さんたちの支援にこそ予算が付けられるべきと考えておりますけれども、この支援法に基づく予算が補正に計上されていないのはなぜでしょうか。そして、この被災者支援法には基本方針を定めなければならないというふうになっておりますけれども、それはいつ、誰がどのように決定するのでしょうか、端的にお答えください。

○国務大臣(根本匠君) お答えいたします。
 子供や妊婦を始めとする被災者の健康不安あるいは生活上の負担を軽減する、これは私は大変重要な課題だと思っております。子ども・被災者支援法の趣旨を踏まえて推進していきたいと思います。
 委員御指摘の補正予算も含めた各種施策、これはこれまでもリフレッシュ・キャンプ、あるいは就学支援のために授業料を減免する自治体への費用交付、あるいは福島県民への健康管理調査の実施、様々な施策を講じてきているところですが、更なる支援策の充実に向けて関係省庁と連携して努めていきたいと思います。
 今回の補正予算に計上した被災者支援施策は緊急に実施すべき一部の施策を計上したものであって、広く様々な課題に対応するための施策については平成二十三年度第三次補正予算以降措置してきた施策、これは基金で積んであるものもありますから、これを加えて、今後国会に提出する平成二十五年度予算に盛り込んだ施策も併せて、これらの施策の柔軟な運用も含めて総合的に推進してまいりたいと思います。
 次に、基本方針のお尋ねがありました。
 子ども・被災者支援法第五条、これは基本方針の中に支援対象地域に関する事項を盛り込むこととされております。また、支援対象地域は、法八条に、その地域における放射線量が政府による避難に係る指示が行われるべき基準を下回っているが一定の基準以上である地域と、こうされております。
 実は、支援対象地域や一定の基準、これについては法案の国会審議の際にも多様な事情を総合的に勘案して決めていく必要がある、あるいは、一定の基準を定めると人々を引き裂いてしまうことにもなりかねないといった議論があったと承知をしております。私は、その議論の難しさが基本方針の策定を難しくしている背景にあるのではないかと思われます。
 さらに、留意すべき点として、例えば風評被害がようやく落ち着きつつある中で、放射性物質に関する誤った情報で新たな影響が出ないよう配慮してほしいと、こういった意見もあります。このため、今後、科学的、専門的な知見も含め、内外の有識者等の御意見をお聞きし、その結果も踏まえて復興庁が関係省を取りまとめの上、基本方針を作成していきたいと思います。
 いずれにしても、子ども・被災者支援法の主軸となる施策の実施については早急に取り組んでまいりたいと思います。

○森ゆうこ君 まあ、答弁は長かったんですけれども中身が何もないという最悪な答弁でしたが。
 議員立法によってその原発事故子ども・被災者支援法が成立したんです。私の住む新潟県にも、被災者、福島県からの被災者が六千人、子供たちは千人、生活の見通しが立たない、いろんな不安を抱えている、支援を求めている。だからこれ、全ての党派が賛成して作ったんですよ。なぜ、もうこの通常国会で、成立したこの法案に基づいた予算が計上されていないんですか、この補正に。おかしいじゃないですか。それこそ緊急の課題じゃないんですか。
 そして、今回、本当に私は残念なんですが、福島県の子供さんたちに新たに甲状腺がんが発見されました。起きてほしくない。しかし、もう既に三人目の子供さんに発見され、あと七人の方も精密検査を受けているという状況です。これについては、関係ないんだと、原発事故には関係ないんだと簡単にそのような解説をしていらっしゃる方もいますが、その一方で専門家の中では、この後みどりの風の谷岡さんとか詳しくやると思いますけれども、事故の二年後辺りからやはり数人出てきて、その後急激に増えていくという状況があります。
 こういう不安を抱えている、そして健康の心配を抱えている、こういう被災者に寄り添って、そのためにこの参議院の良識で子ども・被災者支援法を成立したんですから、総理、もっとしっかりこういう人たちに寄り添って私は予算をしっかり付けていただきたい。改めてお願いしたいと思いますが、総理、いかがですか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 安倍内閣の基本的な姿勢としては、被災者の方々に寄り添って施策を進めていくということであります。
 この健康被害についても、検診を進めていく、お子さんたちの検診を進めていくということも含めて、国として、政府としてバックアップをしていきたいと、このように思っております。

○森ゆうこ君 言葉だけではなく、政権取ったんですから、しっかりとやっていただきたいと思います。
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○谷岡郁子君 重ねて、また特会などでたくさん積み上がって毎年ほとんど使われない予備費の在り方というものについても、今後の対応としては是非考えていただきたいということをお願いいたします。
 私が予備費に今回こだわりますのは、実は予備費を狙っておるからでございます。というのは、復興の特会に六千億の予備費というのが計上をされております。そして、これ、もう少しこの資料を見ていただきたいと思うんですが、この資料の中に今復興の関係をして交付金というものがどのように払い出されているかということの表をお付けいたしました。この交付金とは何ですか。

○国務大臣(根本匠君) 委員、この復興交付金ですか。資料八ですね。
 この復興交付金は、津波被害などで壊滅的打撃を受けた地域、これはもうゼロから都市改造、地域改造をしなければいけないような地域です。そのために、四十の事業を対象にして、そしてこれを一本の計画で事業を進めようという性格のものになっております。
○谷岡郁子君 資料八を見ていただければ、総理御理解いただけますでしょうか。この最初の表で見てみますと、岩手県四千九百三十三億円に対し、宮城県は九千二百二十一億円、福島県は二千百四十二億円、これは計五回払われているんですが、常に福島は物すごく少ないんです。
 そして、今の福島に使われている除染等、これは東電に求償するお金です。国の主導によって行われた原発の推進、これによって被害を受けた人々に実は国はほとんど、余りお金を出していない。なぜならば、本来、この修復すべきところが汚れてしまって、手が着かないからなんです。そして、人々はいつまでたっても立ち上がれないという状況がございます。
 だから、私たちは子ども・被災者支援法というものを作りました。森まさこさんが参院で趣旨説明をし、私が衆院でやるという形で、言わばお父さん、お母さん、どっちか分からないんですけれども、父と母をやってまいりました。
 森まさこ大臣、どうですか。この質疑が行われたときに、子ども・被災者支援法で、何ミリを目指してやるべきだということをおっしゃいましたですか、この特定地域について。

○国務大臣(森まさこ君) 担当大臣は復興大臣でございますが、私、筆頭発議者という立場と、それから子供担当大臣でございますので御答弁させていただきたいと思いますけれども、この法律は、谷岡委員が原案をお書きになった被災者支援法、それから私が原案を書いた子ども救済法、その他阿部知子衆議院議員や川田龍平委員などの案も含めて、それを取りまとめた法律でございます。ですので、それぞれの、子どもの部分と被災者支援の部分で多少性格の違う部分もあると私は思っております。
 谷岡委員が今、支援地域を何ミリシーベルト以上というふうに目標にしているかという御質問がございました。この点については、私は様々な目標があったろうというふうに思っております。谷岡委員が今日配付してある資料の中に子ども・被災者支援法とはという資料があったと思いますが、そこに書いてありますとおり、個別の政策ごとにきめ細かな救済策を生じていくということだと思います。例えば八条にある食品の安全ということであれば、これは全国に行くわけですから、何ミリシーベルトということは切れないということが国会の議論の中でもあったろうと思います。
 私は、この何ミリシーベルトという議論で基本方針が止まっていることによって、法のそもそもの目的である子供を救済する、被災者を支援するという具体的施策が遅れることは本末転倒であろうと思っております。補正予算の中では、私の所管している分野において、厚生労働担当大臣と相談して安心こども基金を積み増しまして、その中で屋内遊戯施設等に使えるようにしております。

○谷岡郁子君 私が覚えている限りでは、当時私が与党で、今のような抑制的な、何ミリとは言えないんじゃないかというような答弁をしておりまして、実は森議員は一ミリにすべきだとはっきりおっしゃったんですね。私たちは、数年掛けて一ミリに達するようにしようじゃないかということを申し上げました。年次的な計画でもいいんじゃないかと。
 これは、史上初めて全党会派が共同提出をした法律で、そして全党のもちろん支持で、全員一致で、安倍総理も含めて御賛同いただいて通った法律でございます。そして、これについては、本当に今、両方向へ支援をしようということが、後で法律を読んでいただきたいんですけれども、趣旨なんですね。戻ることができるようにもしようと。でも、人間には恐怖からの自由というようなものもありますから、本当に不安な方は出る選択をしていただいてもちゃんと支援しようじゃないかと。双方向でなければならないと。
 あのソ連ですら、あの人権主義的ではなかったソ連ですら、二十五年前に起こったあのチェルノブイリ事故において、一ミリから五ミリのところについては選択的な移住を認めるということをやって、それに対して就労や住居などの支援をいたしました。
 総理、今本当に困っている人々、この方々の、逃げた方々のアパート代であるとか高速代であるとか、ほんの小さなことを本当に多くの母親たち、子供たちは望んでおります。しかしながら、今回、そういう予算は付いておりません。先ほど申し上げましたように、復興特会には六千億の予備費が付いております。どうかこういう人たちに付けてあげていただけないでしょうか。お願いでございますが。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私も総理就任後、福島を訪問をいたしまして、ふるさとから離れて困難な生活の中で、いつ帰れるかどうか、不安の中で生活をしている方たち、あるいはお子さんを抱えて、お子さんの健康を本当に心配をしている御両親とお話をして、一日も早く元の生活に戻れるような道筋を示さなければならないと、こう決意を新たにしたところでございますが、今、谷岡委員が御指摘をされたような点も含めまして、復興大臣とよく相談をしながら、被災者の立場に立ってこの財源を支出をしていきたいと、このように考えております。

○谷岡郁子君 長いトンネルの中にいたような気がしましたんですけれども、今の総理のお言葉で何か希望の光が見えました。
 パネルを出してください。(資料提示)
 今日最後にお見せしたいこの資料というのは、これは総理の方にも見えるようにして、総理の方にはお付けしておりますけれども、今、チェルノブイリでどうなってきたかということにおいての、これは甲状腺がんの問題なんです。二年目でぽこんと上がっているのは思春期の人たちなんです。今回、新たにがんが見付かった二人と怪しい七人、この人たちの平均年齢は実は十七歳になります。小さい子供たちよりも先に、二年目に実は十五歳から十八歳が出て、その後急激に子供やそして思春期の子供たちがなっていった。
 我々はやはりそれは安心サイドに立つべきだと。そのことに対する親たちの不安ということを考えれば、当然、外へ出ようとする人たちを支援すること、一時的にあってですよ、また帰るときにも支援すればいいわけですから、そのことを考えなければいけないと思うんですが、総理、いかがお考えになりますでしょうか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) こうした健康管理に対する支援については、安倍政権においても言わば政府を挙げて支援をしていかなければならないと、このように考えております。様々なこの体制をしっかりと組んでおくという人的な支援を集中をしていく、あるいは整えていくということも含めて、こうした不安に対応するようにしていきたいと思います。
○谷岡郁子君 恐ろしいのは沃素だけではありません。また、甲状腺に限りましてもがんだけではありません。様々な機能障害があります。そして、それはホルモンですから、発達と大いに関係があります。そして、それは血液検査をしなければ実は見付かりません。ところが、今は血液検査がなされておりません。これに対しても改善していただけないでしょうか。
 総理、いかがでしょうか。

○国務大臣(田村憲久君) ちょっと検討をさせてください。

○谷岡郁子君 是非前向きに検討をさせていただきたいんです。
 今までほとんどが福島県に丸投げされていた。しかし、所得税は国民から直接取っております。そして、本当に国民を守るためには、場合によっては国が直接に支援する必要性が出てくることもあろうかと思います。
 総理、最後にそのことをお約束いただけないでしょうか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 子供たちの健康を守っていくのが国の責任であるということは申し上げておきたいと、このように思います。

○谷岡郁子君 ありがとうございました。終わります。
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○吉田忠智君 
 東日本大震災、未曽有の大震災、そして千年に一度と言われる大津波、そしてあってはならない原発事故が発生をして二年がたとうとしています。今なお三十一万六千人の方々が避難生活をされておられます。うち十六万人の方々は原発事故によって避難生活をされておられます。改めて、復興を加速しなければならない、私も参議院の復興特別委員会の委員の一員としてそのように肝に銘じているところでありますし、総理も、閣僚全員が復興大臣だ、そういうことを指示をして今取り組んでおられることは十分承知をしております。
 あの原発事故でなかなか戻るめどが立っておりません。もういろいろ課題はやりたいんですけど、先ほどの谷岡委員の課題に次いで一点に絞って質問をさせていただきます。いわゆる原発事故による子ども・被災者支援法でございます。根本復興大臣、この支援法の趣旨について、意義についてどのように理解をされておられますか。

○国務大臣(根本匠君) この子ども・被災者支援法の意義については、原発事故で被災した子供を始め妊婦の皆様、この健康とそして住民の生活をしっかり守っていくことだと思います。
○吉田忠智君 この子ども・被災者支援法、(資料提示)このパネルに付けておりますけれども、特に放射能への感受性が高い子供と妊婦の保護を重点に、避難したか、居住を続けているか、避難後帰還するかについて、被災者自身の自己決定権を国が全力で保障しようとするものであります。今日出席の皆さんは、全会一致ですから、大臣の皆さんも賛同いただいたものでございます。
 ところが、なかなかこの基本計画、基本方針そのものができておりません。先ほど議論のありました、基準をどうするのか、線量をどうするのか、支援対象地域をどうするのか、それはかかわりますけれども、そして基本方針、これを、大変遅れております。政権が替わったということも理由としてはありますけれども、しかし、もう避難されている方は一刻も早く基本方針を作ってほしい、具体化してほしい、そういう悲痛な声が上がっているわけですね。
 復興大臣、どうされますか。

○国務大臣(根本匠君) 子ども・被災者支援法の趣旨にのっとった施策、これはこれまでも福島県と協力して、子供の健康管理調査あるいは自然体験活動の機会の提供に取り組んでまいりました。
 私は昨年末、復興大臣に就任をいたしました。原発事故で被災した子供を始めとする住民の生活を守り、支えていく、これは大変重要だと私も認識しております。こういう認識に立って、平成二十五年度予算案では必要な施策について充実を図っております。また、実は関係施策が各省庁にまたがって多岐にわたるものですから、私から浜田復興副大臣を座長とする関係省庁会議、これを立ち上げるよう指示して、二月十三日に第一回会合を開催いたしました。この会議の中で、関係施策を国民に分かりやすく、体系的に整理して取りまとめたいと思います。
 今先生御指摘の支援対象地域、一定の基準、実はこれは子ども・被災者支援法の国会審議の際にも、先ほども出ましたけど、人々を引き裂いてしまうことになりかねない、あるいは多様な事情を総合的に勘案して決めていく必要があるといった議論があったと承知をしております。
 一方で、さらに我々もいろんな意見を聞いておりますが、例えば風評被害がようやく落ち着きつつある中で、放射性物質に関する誤った情報で新たな影響が出ないよう配慮してほしいと、こういう意見もあるんですね。ですから、今後、専門的、科学的知見も含めて内外の有識者の御意見をお聞きし、その結果も踏まえて基本方針などを策定していきたいと思います。

○吉田忠智君 いつまでに策定しますか。

○国務大臣(根本匠君) できるだけ早く策定したいと思いますが、この一定の基準、一定の基準である地域が支援対象地域となりますから、ここは先ほど申し上げましたように、様々な意見があります。立法過程でもありました。ですから、専門的な科学的知見を含めて、内外の有識者の御意見をお伺いして、その結果も踏まえて策定していきたいと思います。

○吉田忠智君 いや、時期は言えないんですか。

○国務大臣(根本匠君) 申し上げましたように、指定対象地域、一定の基準、様々な議論がありますので、しっかりと多様な意見をお聞きしながら、科学的、専門的な知見も含めながら決めていきたいと思いますが、ただ、だからといって政策をやらないということはありません。具体的な施策は、二十五年度の当初予算も様々な施策を充実しております。
 それで、私のところでも、子ども元気復活交付金、これは、低放射線量で子供たちが外で遊べなかった、体力も低下している、肥満も増えている。そういう政策もこれから充実させていきますので、今、期限についてのお話もありましたが、そこは多様な意見を踏まえながら、その結果を踏まえて策定していきたいと思います。施策はしっかりやってまいります。

○吉田忠智君 総理、大体、いろいろ議論はされて出尽くしている面があるんですよ。政治決断の時期にもう来ているんですよ。総理。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 確かにこれは遅れているわけでありますが、これは、前政権のことをとやかく言うつもりはございませんが、これは、法律ができて、その後解散・総選挙になってしまった、残念ながらこの基本法について着手する前になってきてしまって我々が引き継いだわけであります。その中で作業を始めた、まだ緒に就いたばかりでございまして、その中において、大臣も今慎重な答弁をしているわけでありますが、我々としては、できるだけ早い段階でしっかりとお示しをしていきたいと、このように思います。

○吉田忠智君 森大臣、どうぞ。

○国務大臣(森まさこ君) お答えをいたします。
 私が一ミリシーベルトということを国会審議の中で言ったことはございません。議論の中で、福島県の子供が含まれるかという議論が国会でございました。これが何ミリシーベルトで切ってしまうと、福島県の子供が入らない場合が考えられるんです。ですから、そのときに議論の中で、吉田委員も御記憶かと思いますけれども、一定の基準というのは、何ミリシーベルトという場合もありますし、施策によっては一定の基準というものが地域で、又はその地域プラス少し広げたエリアということで定められる場合もあるという議論があったかと思います。
 そういったことを踏まえまして、前政権下で法律が施行されてから六か月間、基本方針が定まっていなかったわけでございますが、私ども政権をお預かりしてまだ二か月たっておりませんが、一生懸命に今議論をしております。その中で、何ミリシーベルトという基本方針を必ず定めなければいけないということであると、先ほど申しましたように、本末転倒になり、今まさに救済を必要としている子供たち、被災者の救済が遅れてしまいます。
 補正予算で、ここに、八条に書いてあるもの、様々盛り込まれました。また、当初予算でも盛り込まれる予定と私は思っております。ですので、施策を進めながら基本方針の策定を急いでいくということで頑張りたいと思います。

   〔委員長退席、理事小川敏夫君着席〕

○吉田忠智君 この法案、私も発議者の一人でありましたが、草案提出者の総意は年間一ミリシーベルト以上でございました。それから、先般院内集会に来られました双葉地方町村会も、年間一ミリシーベルトを超える地域を支援対象地域として指定することと要望されておられます。
 委員長、あっ、委員長替わりましたけれども、いずれにしても、この間の具体的な政策判断も必要だと思いますので、誰がいつどのような意見を述べたのか資料にした上で、法の趣旨にのっとって優先順位で判断していただきたいと思いますが、そうした資料を委員会に提出をしていただきたいと思います。

○理事(小川敏夫君) 後刻理事会で協議いたします。

2013年2月18日月曜日

子ども・被災者支援議連「福島県・双葉地方町村会ヒアリング」報告2/2


川田事務局長:高速道路無料化については国交省でどれくらいかかるか出しているのか。


国交省:当然、事務的なレベルとしては、はじいているものはあるが、組織としてオーソライズしたものではない。これについては、先ほど申し上げたように予算要求するという形でなくても、別の国交省の財源の中で対応していこうと思っておりますので、国交省の方で責任を持って財源の確保はしていきたいと思っている。

「仮設住宅について」

厚労省:東日本の被災者に関しては、自然災害、それから原発の被災者も含めまして、今のところ25年度末まで、プレハブあるいは民間賃貸仮設住宅の仮設住宅の方に提供しているということで、26年度以降も1年ごとに決めていくという法律のスキームになっているが、阪神・淡路の時にも5年間ということになりましたから、おそらく複数年度延長していくようになるのかなと思っているので、地域の復興状況を勘案しながら、福島県あるいは全県とも相談しながら、柔軟に対応していきたいと思っている。


「公営住宅の提供について」


厚労省:公営住宅は国交省の所管だが、供給に関しては厚労省の方でまとめて対応している。


「健康に関することについて」


環境省:環境省の健康管理担当。健康に関することについては、私どもとしても健康を見守っていくということは非常に重要だと認識している。現在、県民健康管理調査のお金として基金に長期にわたる基金を、これは平成23年度の第二次補正で拠出している。また今回の平成24年度の補正で県民健康管理センターの整備にかかる費用ということで予算を確保しているところだ。その健康管理の内容については、今県民健康管理調査の中でやっていることをしっかりやっていくということが非常に重要かというふうに考えている。またご指摘の中の、特に甲状腺検査を行う検査士の不足といった問題を聞いているので、検査士の確保等も県とも相談しながらやっていきたいと思っている。


谷岡幹事長:甲状腺以外の疾病も想定し、という先ほどの馬場町長の方から出た要望はどうなるか。


環境省:甲状腺がん以外の疾病についてということは、これについては検討しているが非常にどういうふうな健診をすればいいのかということは非常に難しい問題でないかと思っている。例えば、甲状腺がん以外の代表的ながんということで言うと、白血病などもあるが、白血病の検査でどういうものが有効な検査であるかという、そういったことを考えると、なかなかどういう検査を行うのかということでは、課題があるのではないか、というふうに考えている。また、がん以外の疾病についてということでは、生活習慣の変更等に伴ういわゆる生活習慣の変化ということで言うと、今の健診である特定健診や学校健診、そういった項目に上乗せの検査項目をして、そちらの検査項目でしっかり見守っていくということが非常に重要ではないかと考えている。

谷岡幹事長:具体的な計画やこれからのスケジュール感のメドはどうか。


環境省:具体的にどういった項目が必要かといったそういったことについては、いろいろなご意見を聞きながらやっているところだ。いついつという具体的なところについては、これからの問題の課題からして、

谷岡幹事長:これは皆さん全ての省庁に関わることだが、この予算にかかっていないということは、一年間ほっときますよ、ということを宣言しているのに等しいことだということをお分かりか。どうなのか。

環境省:先ほど申し上げましたように、予算については健康管理に必要な経費ということでは、計上しているところであり、その基金を用いた健康管理を実施していくということで考えている。

川田事務局長:福島県民以外もということか。

環境省:現在の健康管理については、福島県内についてはこの健康管理の基金に拠出しているところだ。県外については、各隣接県では現状では、各隣接県の検討の中で特段の健康管理は必要ないという結論を出しているというふうに伺っているが、私どもとして特に事故初期のヨウ素等の甲状腺への被ばくがどの程度あったかということが課題というふうに認識しており、それについてどの程度の被ばく量が推定されるかということを事業として検討しているところだ。


川田事務局長:それは予算計上したか。


環境省:これは予算計上というより、すでに今年度の事業としてやっているところで、3月には一定の結論が。

谷岡幹事長:福島県以外のところとか先ほど来出ている自主避難の方も含めて、継続的に見る時にいちいち福島県に帰らせるかどうなのか、この法律は福島県に限らずに国民を対象とすべし、被害者としての国民を対象とすべしということを言っているわけで、所得税なんかは直接税として国民からとるけれども、助けることは直接には絶対やりません、必ず県や市を通してでないとできないという話ではないと思うが、そのことをずっと聞いていて、そして予算を立てておかないと、また一年間待たせることになるんじゃないのということを聞いているわけだ。そのへんどうなのか。


環境省:私どもとしては、そういう意味では、福島県の県民健康管理基金自体は、福島県から県外に避難した方も対象にしており、隣接県に対しては先ほど申し上げましたように、特に初期のヨウ素による被ばくの線量がどの程度かを推計していくということが重要なことではないかと考えている。それを今年度の事業でやっている。来年度は、現状がどうかということを被ばくの推計ということは重要と考えており、来年度も引き続き状況を調べていくことは重要だ。健診がどこまで必要かどうかということは、その被ばく量を推計しながら検討していくものかと考えている。


川田事務局長:それでは被ばくしているかどうか推計するのに1年以上かかって、健診は再来年度以降ということになるのか。


環境省:そういう調査をまずしていくということが重要ではないかと考えている。

川田事務局長:すでに2年たっているが。役所のペースで予算がつくのを待っていたら、病気はどんどん進行していく。早く健診して、少しでも異常があった場合にはすぐに治療にあたらないといけないのに、2年間3年間放置されている人たちはどうなるのか。国の責任ではないか。

環境省:先ほど申し上げましたように、被ばくの影響ということ。今も健診という意味では、福島県。

谷岡幹事長:人によって感受性は違うわけで、これはチェルノブイリも含めていろいろな所で明らかになっていて、確率の問題で、多いふうになれば確率が上がるだけの話であって、これは何ミリ以下だから大丈夫ですみたいな話ではない。そして非常に不安に思っている国民が多い。それを恐怖からの自由、基本的な人権に則ってこの子ども・被災者支援法はできている。国民がこの放射能がある状態に対して恐怖をいだいているということの軽減を含めて、私たちは基本的な人権というものを守るためのこの法律をつくっている。その趣旨にしたがってやるのであるならば、今あなたがおっしゃっているようなことはあり得ない答えなのだ。多くの人たちが不安を持っているということでしょう。

川田事務局長:すでに健診をやっているのなら、集団健診をやっている中に1項目加えるだけの話。すでにやっているところでやるのなら、それをやればいいだけの話し。それをどこの省庁と協力してやるのか、それを環境省が決めればいい。なぜ検討がいつまでも進まないのか。去年から言っている。

阿倍知子幹事:環境省にはお願いがあるが、さっきの1ミリシーベルトのところにまた戻るが、周辺の栃木でも茨城でもあると思うが、空間線量が年間1ミリを越えるような所は周辺にもある。そこのお母さんたち、お子さんをかかえた方の不安も強いわけで、最初の荒井さんが言った、どこで線切りするかという問題とも関係はするが、それを例えば1ミリと決めた場合は当然他の地域も対象になるし、内容的にもここで何を要求しているかというと、甲状腺がんじゃなくても甲状腺の機能が、甲状腺のホルモンが多く出たり、あるいは低下したりとかいろいろあるわけで、これまでのチェルノブイリの例でも。そういうこともきちっと調べていただいて、あるいは免疫系が障害されるという報告もあるわけで、これを環境省が健診を担ってしまってそこまで研究できないというのは分かるが、そもそもこれは変な体制で、国が厚生労働省のもとにちゃんとやればいいことを環境省が請負い中間に入ってやっているわけだが、しかしその体制がしばらくの間でも動いていないのであれば、いろいろな情報を集めて、もう少し今あげられているような声に前向きに答えられるような準備をしてきていただきたい。そうでないと前に進まないというか、変わらないと思う。今までの前例もあるのだから、一生懸命勉強して、ちょっと知恵を官僚の皆さんで寄せていただいて、それは即1ミリがすぐ賠償に云々かどうかということは別途にして、とにかくそこに不安があり、明らかに高いわけだから、そこでの方策、万全を期すというスタンスにたっていただきたいというのが、この法案の趣旨なので、もう一度ご理解いただき、前向きに考えてのお話をしていただきたいと思う。


田城郁参議院議員:現場感覚がないからそんな寝ぼけたこと言っていると思うが、一つ、どこの誰とは言えないが、6歳の女が初潮を迎えている。被ばくしたいろいろな症例の中に早熟になるというのがある。6歳で初潮を迎えるというのは早熟というところも典型的な症例に当てはまる。個別の個体差じゃないですかと言われればそうなのかもしれないけれど、その下の3つの子は男の子で甲状腺の異常です、と言われて、だからお姉さんもおそらく放射性物質の異常だと推測される。そういう現実を親御さんが、周りの人が風評が気になるから黙っていろと言われて黙っている。そういう事例がある。そういうことが、いろんな所で、福島だけではない、そういう不安におののいているのは。そういう人のことを顔を浮かべながら物事を考えてください。お願いします。

椎名毅衆議院議員:先ほど話されたヨウ素の線量再構築の話だと思うが、ヨウ素とセシウムで分けて欲しい。ヨウ素の線量再構築が難しいのは私もよく知っている。でもそれと並行してものごとやらないといけないという話だと思う。甲状腺がん以外の疾病も想定し、と言っていることの意味は、ヨウ素とセシウムを分けて、ストロンチウムを考えてという意味だと思う。だから、ヨウ素の線量再構築の問題、これは8日たって消えているのでトレースするのが難しいから時間がかかるのは分かる。それとは別にセシウムの話をしましょうと言っているんだと思う、というのが私の整理。

福島県生活環境部関根宏幸次長(原子力損害対策担当):本日はこのような説明をする機会をいただきありがとうございます。また先生方には日頃から福島県の復旧・復興には多大のご尽力をいただき、改めてお礼を申し上げる。ペーパーに沿ってお話をする。若干馬場町長さんのご要望と重なるところもあるが、説明をする。

子ども・被災者支援法に関する課題等について

平成2527日 福島県


1現状

○東日本大震災から110か月余りが経過したが、現在もなお県内外に(毎月減少傾向にはあるが)約155千人(県内約97千人、県外避難者約57千人)の県民が避難を余儀なくされている。


○避難が長期化し、また、広範囲に及んでおり、避難者は厳しい生活環境のもとで母子避難による二重生活、高齢者世帯の孤立化など様々な問題を抱えており、時間の経過とともに、精神的、経済的負担が増大している状況にある。

2問題点・課題

○このようなことから、避難者の様々な課題やニーズに対応し、避難者一人一人に寄り添った支援が求められている。

○避難者支援における主な課題

・地域の生活環境の回復(除染やインフラ復旧の推進)

・仮設住宅等の供与期間の延長(現在平成263月末までとなっているが帰還できる環境が整うまでは延長しなければならない)、住み替えへの柔軟な対応

・県内自主避難者に対する借上住宅支援

・避難長期化に伴う心のケア、孤立化を防ぐための見守り対策

・避難者支援を行う受入自治体や民間団体等が実施する支援事業に対する継続的な財政支援

・自主避難者に対する高速道路無料化等の移動支援

・甲状腺検査、WBC検査、健康診断の受診体制の整備

・長期雇用の創出や再就職先の確保等に向けた就労支援(昨年12月の本県の有効求人倍率1.15倍となったがその内容をみると臨時的雇用が大半ではなかなか雇用状況がよくなったという状況ではない)

なお、避難元市町村においては、人材不足、財源確保、避難者の生活実態把握や情報提供について課題を抱えている状況。


県としてもこういった課題に対応して、県民の健康管理をはじめとして、子育て支援対策、避難者の方々がふるさとに戻るまでの間避難先で安心して生活できるような取り組みを行っている。これらの取り組みには安定した財源のもとで継続的に実施することが必要だと考えている。


3要望事項

「復興に向けた緊急要望」H25.1.21 復興大臣あて

 子ども・被災者支援法の施行にあたっては、支援施策の内容が本県の実情に沿ったものとなるよう、被災者や市町村並びに本県の意向を踏まえるとともに、支援施策を早期に実施し、施策に必要な財源について基金の創設など確実な措置を講じること。

以上の課題を条文ごとに要望として整理したのが以下。


<主な支援施策について>

□支援対象地域で生活する被災者への支援(第8条)

 ◆医療の確保(現在放射線に不安を感じている県民が非常に多い中、放射線医学の体制の強化、医療の体制の強化)

 ◆家庭、学校等における食の安全及び安心の確保(検査体制維持への支援)(現在、県においてモニタリング検査、検査機器の整備等を行っているが、そうした取り組みは今後とも継続が必要)

 ◆自然体験活動等を通じた心身の健康の保持(民間実施分を含む活動への支援)(現在、県ではふくしまっ子子ども体験活動応援事業ということで、休日や学校の課外活動を通じて自然体験活動を行ってきたが、これも今後とも継続が必要)


□支援対象地域以外で生活する被災者への支援(第9条)

 ◆移動・帰還の支援(高速無料化の自主避難者への拡大、現行の無料化期間延長)

 ◆移動先における住宅の確保

  ・県内自主避難者への借上住宅支援

  ・県外自主避難者への借上住宅支援継続や住み替えへの柔軟な対応

 ◆移動先の地方公共団体による役務の円滑な提供(現在、原発避難者特例法により、避難指示区域から避難してきた方は、住民票を移さなくても行政サービスを受けられるが、自主避難者については対象外となっているので、自主避難者についても避難先で安心した生活ができるような対応をお願いしたい)

 ◆広報誌送付等の情報発信への支援、県外NPO等の活動経費への支援(現在、県において地元新聞や地域情報誌、ブログ等による情報発信を行っている。これらについても当分の間は事業の継続が必要であり、財政的な支援も含めた支援を)


□支援対象地域以外から帰還する被災者への支援(第10条)

 ◆住宅の確保(民間事業者による帰還先の公的賃貸住宅建設への支援)

(現在、県に帰還しても自宅には直接戻れない人がいる。ただ地域によっては、福島県はアパート等もないという状況もあり、戻りたくでも戻れないという状況もある。)


□避難指示区域から避難している被災者への支援(第11条)

 ◆移動先における住宅の確保

  ・避難者への仮設・借上住宅支援継続や住み替えへの柔軟な対応

□健康影響調査、医療の提供等(第13条)

 ◆市町村のホールボディカウンター整備の支援(現在、県では8台保有、浜通り、中通の子ども・妊婦から順次検査を行っている。県でカバーしきれない分に関しては市町村でホールボディカウンターを整備しているので、そういったものにも整備の支援を)

 ◆県民健康管理調査への支援(現在、全県民を対象にした基本調査、18歳以下を対象とした甲状腺検査等を行っている。生涯にわたる長い取り組みとなるため、支援を)

 ◆子ども及び妊婦の医療の負担減免(昨年10月から福島県は18歳以下の県民の医療費無料化を実施している。お子さんを持つ保護者の不安は多い。)

  ・子どもの医療費助成事業(18歳以下の県民の医療費無料化)財源充実


以上について、よろしくお願い申し上げます。


谷岡幹事長:では、このへんを踏まえて、各省庁順次、予算や来年度に向けての取り組みを予算がない場合でもお考えをお聞きしたい。

文科省:浪江町長さんからご要望のあった避難する子どもたちが移動する場合の編入制度の柔軟対応、それから補助学習等の支援、カウンセリング対応などを行うこと、またそのペーパーの下から3つ目の支援対象地域の学校学級単位での放射線量の低い地域への移動し授業を受けられる体制を整えるといった項目について。これについては、震災発生当時以後、柔軟な受け入れ体制について関係の地方公共団体に要望を申し上げ、そういった対応をとってきているところであり、合わせて、これに関連する教員の加配、補助学習の支援、心のケアに関するスクールカウンセラーの配置等、行ってきたところだ。25年度予算においても、今年度と同様の支援を継続するということで関係予算を計上しているところだ。

谷岡幹事長:文科省さんには、今の子どもの運動不足が目立っていて、肥満などが福島県に顕著になっているが、屋内の遊び場というのを私も見せてもらったことがあるが、かなり年少の幼児を中心に対応したものが多くて、小学校の中学年や中学生や高校生が使えるような形に全然なっていないような気がするが、このへんに対して、文科省さんは対応を考えているのか。

文科省:発育発達段階に応じたプログラムを開発し提供というご要望をいただいているところで、文科省で子どもの健康の増進のために屋内での運動例や実践事例を掲載した子どもの発達段階に応じた運動プログラムを開発しており、これまでもご提供、また普及に努めてきているところではあるが、福島県からのご要望もあるため、本年度このプログラムの研修会の開催や資料としての改めての配布等を指導者の方に提供するような支援をさせていただいたところだ。来年度も子どもの体力向上にかかる事業の中でご要望を踏まえながら対応させていただければと思っている。

谷岡幹事長:移動教室の意味もあるかもしれないが、今実験的に行われていて、線量が低い所での学校教育を受けるということの対応ができているというふうに私も理解しているが、チェルノブイリで明らかなことは、線量が低い所に1か月ないし2か月いると、免疫力が復元するというような形で成長を大きく損なわれないということになっているが、今ある2泊3日程度のものというのは、ある意味で、1か月というところからはほど遠くて、気休めになっているところがある。双葉郡からも県からも線量が低い所で充分福島の子どもたちが回復する、また県内外を含めての保養キャンプ等に対してがんばっていらっしゃるようなボランティア団体等についても、やはり支援が必要ではないかというふうに二つともおっしゃったと思うが、これに対する予算や対応というのはどこで考えているのか。


文科省:学校単位、移動教室のようなものや自然体験活動については、先ほど県からも紹介があった、福島県の基金、ふくしまっ子体験活動応援事業があり、これは来年度も継続されるというふうに承知している。また学校の授業などの問題もあろうと思うが、我々としてもできることがないかということで、文科省の資源である国立の青少年教育施設が全国にあるので、それを活用して来年度はほぼ毎週末、どこかの施設で福島の小学生の方を受け入れるような体制を組む。

谷岡幹事長:もう一度言うが、これは積算すると何十万人分になるかということの規模感をお分かりいただきたい。福島に今現在、1ミリ以上の所に住んでいる子どもたちが一か月間、低廉な放射線の所にいるとしたら、どのくらいの規模感で必要で、そのためにどれくらいの予算が必要かということ。2~3日、倍率が高いところで行くことができましたというのは気休めなのだ。私たちは子どものいのちを守るために、福島に住み続けることを可能にするためにも、1か月なんとか外に出す。だから高速道路の無料化も強く言ってきたわけだが、そういうことで皆さん話し合っていただいて、文科省が2週間分確保します、と。例えば、それ以外のプラスについては、ご自分たちでできるように国交省が無料化について支援をしますとか、家族が1か月外に出すことができるような受け皿をつくっておかないといけないと思うが、そのへんの総合的検討というのはないのか。

文科省:文科省としては、ちょっとそこまでは、短期的な避難、家族ごとの避難、学校ごとの1か月の避難という形に近い状態になろうかと思うので、そのへんは全体の福島県さんの意向も踏まえて、復興庁さんの方でどうそれを受け止めてどうするのかお考えいただければなあと思う。


谷岡幹事長:復興庁さん、今ふられましたけど、これは私どもの方からも、1か月間あると、免疫がそれ以上低下することがないということで、がんなどにもかかりにくいということは、様々な会合で川田さんも私もさんざんこれまでも申し上げてきたわけだが、明らかにそういうことを総合的調整するということになると復興庁さんのお立場だと思うが、今そういう検討はしているのか。


復興庁:1か月というところまでは、正直言っていない。現在だと、福島県で使われているお金である基金だと、日帰りだとか非常に短いものが多いというふうに伺っているので、そういうものではなくて、基金はもう少し広く使えると思うので、そのあたりからも改善もあるのかな、執行状況等しっかり把握しないといけないと思っているが、ちょっとそこがまだできていないという状況だ。25年度の予算でいくらかというのは、ちょっと明示的に整理できていないが、国費だけではなく、民間からの財団とかそういったところからも寄付等も含めて努力している最中だ。

谷岡幹事長:あの法律には、国の責任とはっきり書いてある。みんなが自主避難して山形県や新潟県や北海道に恒久的に住むのではなく、福島に住み続けながら親御さんたちが安心して子どもたちが外で遊べるような状況にしたいからこそ、私はある意味で個人的には県外に避難してもいいのではないかと思っている。だけど福島県のお気持ちも皆さんのお気持ちも、ふるさとに帰る人たちの気持ちも分かる中で、何とか子どもたちを守りながら、福島にもいてもらえるような状況をつくりたいということで、このへんを強調してきたつもりだが、それについてお分かり未だにいただいていないのか。

復興庁:一点、先生がおっしゃった身近な所で遊べる環境、さらに肥満対策ということで、今回復興庁の方で、子育て環境整備ということで、身近な所で、屋内運動施設や遊具設置ということで復興庁の方で予算要求を25年度要求ということで、あげており、そこで整備をしていこうということで考えている。


谷岡幹事長:今、外に子どもたちを引っぱり出すのはものすごく大変になっている。うちの学生たちも福島県におじゃまをして、体育館などで子どもたちをなるべく運動させるというボランティアに参加をさせていただいているが、子どもたちがごろごろすることに慣れてしまっていて、引っぱり出すのも困難になっている、あるいは、精神的にある種の鬱の状態に入ってしまっていて、ただそういうプログラムを用意しただけでは、外に出てこなくなってしまっているような状況がある、というその実態の把握ということも含めて、ちょっと何かやはり事態の深刻さに対する理解が足りないと思う。

経産省:原子力被災者生活支援チームとして追加でご説明申し上げる。今の県のふくしまっ子の事業のところで、県からもお伺いしている話の補足で申し上げると、県のふくしまっ子の事業の中でも移動教室には最大30泊まで、1か月はできるようになっている。これは小学校、中学校までが対象となっている。こちらも25年度も基金の方で積んである中から財源を確保するということで、県の方から今協議がきている最中なので、財源的にはある。どこまで拡大するのかというのは、県とのお話であって、従前谷岡先生から県外でやったらどうかというお話があったというのは、県には事務的にお伝えしているし、今回双葉町村会の方から週末避難というのをご要望があるというのも、そういうご要望があるようだということは県の担当者にはお話はしてある。

谷岡幹事長:基金の積み増しと、先ほど来出ている隣接県であったり、栃木や茨城等のそういう所でホットスポットがあるような状態で外で遊べないような所は、福島県の基金ではカバーできないと思うが、そのへんについてはどうか。

経産省:被災者生活支援チームとしては、従前申し上げているが、福島の被災地対応ということなので、そこは他省庁の方でのご対応となる。

馬場町長:先ほど要望で、災害関連死についてお話をさせていただいたが、再三国の方に要望している。災害関連死の認定基準を示していただきたい。中越地震で作成された認定基準は、原発事故による長期避難による震災関連死には適用できない。だから、それに対する基準を示していただきたい。それから、子ども・被災者支援法の第1条の趣旨に基づいて、引き続き医療費の免除を継続していただくようにお願いしたい。それでなければ、継続しないということであるならば、双葉地方の町村が独自に実施している子ども医療費、重度障害者医療費の免除の費用を市町村で出しているところもある。それの全額を国負担としていただきたいということだが、その回答をお願いしたい。

厚労省:災害弔慰金で災害関連死の方に250万ないし500万弔慰金という形で支給させていただいておる。災害弔慰金の仕組みについて基準をつくって欲しいという声が聞こえてきておる一方で、これは自治事務という形でやってきたという手前があって基準はつくらないで欲しいという声もあり、私どももそんな中で昨年、新潟県の事例で一定のメルクマールということをお示しさせていただいたが、そのあたりはまた引き続き各県の状況をお聞きしながら、調整させていただきたいと思う。

谷岡幹事長:今、各県とおっしゃったが、原発事故の被災地は福島だと国は今まで限っておきながら、各県とはどういう意味なのか。

厚労省:災害弔慰金の判断基準というものが特に法律でそういう所に基準を定めていなかったということだ。

谷岡幹事長:原発事故では使いにくいということをおっしゃっているわけだ。なかなかそういう特殊な状況というものがいわば精神的な負担も含めてある中で、こういう関連死が起きているんだと。それは不安であったり精神的なストレスや恐怖だとか、自分の元いた場所には家があるのに帰れないといったことも含めての様々な重圧だと思う。こういうものをしっかり踏まえて、弔慰金が出るようにしないと、使い勝手が悪いとおっしゃっているのではないかと私は推測したが、そこにどうお答えになるかということだ。

厚労省:そこは私どもとしては今、市町村に判定いただいている基準については、そこは我々としては特にその基準はいいとか悪いとか示していないわけで、非常に緩やかな判定されている自治体があり、厳格に判断されている自治体があり、少しバラつきがあったというのが実際だ。そこはある程度の判断基準、メルクマールということで昨年我々の方でお示ししたが、それでももっと厳格なものを出して欲しいという声もある一方で、厳格な判断基準を出されると、今まで緩やかな所が困るというところで綱引きなところもある。

谷岡幹事長:厳格にやってくれというより柔軟な対応を求めていらっしゃると思いますので、特にどういう部分で柔軟な対応が必要かということは、また双葉郡の皆さんで話し合っていただいて出していただく。私の方もお手伝いできるところがあったら是非致しますので、私の方にもその情報をいただきたいと思う。

「医療費の問題については回答できる省庁なし」


荒井広幸会長代理:町長さんのお話は厚労省さんと復興庁さんの方でつないでください。町長さんがおっしゃった問題意識が非常に根源的なところで、しかし実際に町長さん、ドーヴィル双葉(老健)、そして双葉病院あそこで亡くなった人は関連死扱いですよね。厚労省さん、原発で亡くなった方はいつもいないという。直接死という言い方をあえてする。関連死なのか、実際に。自衛隊だって助けに来られなかった。町長さんが今おっしゃっているのは、そこからずっと来て、長期避難生活をして、孤独死を含めて亡くなっていくという、そういう人たちのことをずっとおっしゃっている。これはそもそも原発直接死じゃないか。福島県も議員の先生方、この原発の被害というものをもう1回定義し直さなければ、何をやってもうまくいかないと私は思う。結局今は自治事務だということで逃げてしまう。町村長さんが関連死扱いにしないと、250から300こない。また東電が紛争審議会の基準をもってどうのこうのと。そうではなくて、これが原発の直接死なのではないかということを何遍も我々国会でやっているではないか。そこができないから、町長さんが百歩譲って、お金を継続的に出してくれないならば、自分たちがやっているお金を面倒みてくれということになる。国の責任なのだから、国が直接金を出すか、福島県の次長さん、私もやってみて、県が基金で受けているというやり方は間違いなのだ、自治事務になってしまう。何年にもわたってできるという長所はあるけれど、自治事務になってしまう。だから国はさし上げたんだから、福島県の責任でしょうとなる。ところが、福島県も町村ごとの実情は違うけれども、調整できないから、結局馬場町長さんらも非常に使い勝手が悪い。二重の壁になってしまう、県も国も。本来は、国会事故調でも国の起こした責任だから、国が責任を持ってそれらの健康の基準を責任を持って相談をしつつも、こういう基準でこれだけの額をずっと出す、という基準を決めていけばいいわけだ。それを法定受託事務で、浪江町にやってもらうということではないか。法定受託事務でしょう、そもそもが。自治事務ではない、そもそも。そういうところも是非、今日発議者の先生方もお見えですから、そして新しい議員さんもお見えですし、前副大臣もお見えですから、もう1回原発災害の被害を規定し直して、国の責任であるから国がやるけれども、福島県にはこれは頼むもの、市町村にこれは申し訳ないが一番身近なところでやってください、それを市町村と県の話をきちんと聞いて、法定受託事務でやらないと話にならないのではないか。それが町長さんの話を聞いていて、すごく私は思うことなのだ。

それから、町長さんの所もやっておられる、避難されている方だが、ガラスバッジは遠い所は、学校によってやめたところがある。これなどは一番いい例。こうやってみんなで健康調査をしろ、健康調査をしろと言ったのに、国がやると言ったのに、福島県が自分がそれをやるから基金にくれと。基金にくれと言ったら、今度は福島県がガラスバッジを手上げ方式にした。いやうちの子どもをモルモットにするのか、いや今度はそんなことやって結婚できなかったらどうするんだと大騒ぎした。やらなくてはならないこれは予防、早期治療、そのための早期健診であり、予防なのだ。それが安心につながる、と責任を持って言えない。だから町村長さんたちだって、PTAだって騒がれて困って、結局やる学校が増えてきて全部やったら、今になったらやっている所なんて数少ないのだ。それで一方で、町長さん、これは町村にも言いたいが、ホールボディカウンター早くやれ、これはもう1回我々、市町村も県も我々議連も国会も見直さないとだめだと思う。まずは原発災害の実態をそのまま実態としなさい。そして二つ目は、法定受託事務で国が起こした事故なのだから、国がやることなのだ。それを一番分かる市町村にお願いするし、広域的なものは県にお願いするということなのではないか。そういうふうにしないからお金の心配は出てくる、あれが足りない、これは足りないと言われているわけなのではないか。いつまでやっても、我々は何十回もやってきたんだから、次回は大臣呼ばなきゃ話にならない。認識していないのだから、大臣は。

吉田泉衆議院議員:次回に向けて、ご提言というか感想ですが、私今日のお話を聞いて、これは法はできたのだから、基本方針をつくっていこうという時に、福島県が今日出していただいた主な支援施策、各条文ごとに具体的な要望、考え方を出していただいて、これは非常に参考になると思う。何とかこれを各省とも、特に復興庁には、基本方針の主要骨格に入れるような検討を願いたい。できたら次回に一つ一つ、これを基本方針に折り込むのにふさわしいかどうかという議論を省庁の方からしてもらったらどうかなと思う。それから一番最初に出た、支援対象地域の定義。何ミリがいいのか、これは私も復興庁で私の時もやっている。ただなかなか最終の落とし所が見つからないという状況だと思うが、改めて論点整理を1ミリでどうしていいのか、どうして悪いのか、いろんな意見があると思うが、論点整理を次回やってもらえたらどうかなと思う。浪江町長さんに確認だが、今日多岐にわたる要望をいただいたわけだが、これは双葉町村会からのご要望ということは、支援対象地域ということではなくて、避難指示区域の町村としてのご要望ということなんでしょう。福島市とか郡山市ということではなく、双葉郡としてこういうことを言っていきたいということ。そこを我々もちょっと整理しないといけない。


谷岡幹事長:時間になったので最後に整理をするが、一つはこの法律をつくったものとして申し上げると、国の責任、国民の基本的人権、国民のいわば持っている自己決定権、知る権利、先ほど申し上げた恐怖からの自由、危害や病気からの自由を含めて、これを守るのが国である。むしろ、原発事故を受けることによって守ることに失敗したのは国である。国にはその責任がある。道義的な責任もあるし、社会的な責任、この原発政策を進めてきた責任もある。これは明解にうたっていることだ。その法律の趣旨というものをお分かりになったうえで、方策を立てていただくことが必要だ。先ほど来出ているように、荒井先生から出た、自治事務なのか、法定受託事務なのか、という部分。これは基本的に、まさに国が自らの責任というものをしっかりと受け止めていないという問題になっている。ただでさえ、復旧の見込みもつかないような双葉郡をはじめとして、福島県庁、本当にこの間いろいろなことが起きてきている。限られた人員で本当にご苦労なさりながらやってきた。本来ならば、国ができることはなるべく国がやる。先ほど申し上げたように国税は直接国が取っている。そのサービスをする時だけは、全部自治体だとか県に預けるということではなくて、この法律、福島県と対象にしないで、被災者という形にしたというのは、それは県境を越える問題でもあり、国自身の基本的な責任である、国民に基本的な人権があるのであって、住民に基本的人権があるという言い方は普通しない。国の責任というものをしっかりと守るということをもう一度明記をするというところから出発しなければならないのだと思う。そして、そういう中で国が直接責任を持ってやるべき範囲は何なのか、そしてそのうちで例えば県さんにお願いするのか、あるいは自治体さんにお願いするということについては、やれることはやっていただけるような、そしてのその方策も話し合ってつくっていかないといけないということだ。

基本方針、今日私は県さんとお会いできてありがたいと思っている。今まで国から説明される時は、何でも福島県がある意味で障害なんだみたいな説明をされてきた。今日出てきた要望を見て、県が必ずしも止めているわけではなかったんだなということがよく分かった。そのことは大変ありがいたいと思っている。こういう構造というものは変えなければならないというふうに思っているし、そこをしっかり我々も含めて考えていきたいと思う。

1ミリシーベルトか以上なのかということについての論点整理ということが今吉田先生からご提案を受けて、我々は次にやらないといけないと思っている。官僚の皆さんが基本方針をおつくりになれないというのであれば、私たちがかわってつくるということも考えなければならないと思うし、新たな立法が必要であれば、それはやっていかざるを得ないと考えている。したがって、それをちゃんとやっていくために、また皆さんと、また役員の方とも相談しながら、やっていきたいと思う。責めているのではない。皆さんがこれまでの霞が関の手法の中で、伝統の中で、精いっぱいやってこられたということについては、私も非常に共感するところが大きくある。個々の皆さん方とお話をしていると立派な方が多いということも痛感している。しかしながら、これは前代未聞の霞が関の今までのありようというものでは埒があかない、到底対応しきれないような大きな問題であり、命がかかっている問題であり、そしてこれまでのいわゆる天災などの自然災害などを想定したような支援体制ではできない、それこそ何十年、あるいは百年というスパンを持った問題と我々が格闘しなければならない、それをこれまでの慣行だとか、これまでの考え方だとか、これまでの関係だとかではやれないのだ、と。そして、これは私たち全員のたたかいである。これは皆さんだけを責める類いの問題ではないということを私たちもよく承知している。力を合わせなければならない時に、誰が悪いんだみたいなことを言い合っても仕方がない問題だからこそ、でも日本というのは大きな災難に対して力を合わせることによって、いつも様々な問題をこの資源小国の中で回復してきたと思う。今私たちが問われているのは、私たちがどれだけ力を合わせられるかということだと思う。私たちもこれからも虚心坦懐にこれからもお話をしていきたい。

ご要望の中心にあったように、皆さんと当事者の方々のヒアリングをすることなしに、勝手な机上の空論を立てるということはしたくないと思う。どうぞお待ちにならないで、私どもの方にも様々な要望や情報をお寄せいただきたいと思う。我々の方でがんばってやりたいと思う。また官僚の皆さま方も、本当にいろんな形で皆様自身が壁に突き当たり、障害に突き当たっていらっしゃると思う。それを政治的に突破できる道も場合によっては、皆が力を合わせればあるかもしれない。私たちはそれに対してはまじめに対応していきたいと思う。幸い与党の議員の方々もこの議連に入っていただいている。そういうことをしっかりやっていきたい。新たな出発点を、もう2年がたとうとしている。被災者の方々にとって非常に長い時間であったと思う。大きく国の方向を変えるには、充分な時間ではなかったかもしれない。その中で年度の途中であろうと何であろうと、予算が決まっていようと予備費を使ってだってやることは出てくるかもしれない。それは力を合わせてやりたいと思うので、どうぞ今後とも皆さんのお知恵をお力を拝借したい。そして、みんなで一緒になって、被災者たちのためにがんばり抜きたいと思いますので、よろしくお願いいたします。


川田事務局長:ありがとうございました。現状として2年間たって、この問題をやってきて、本当に進まないということに対して、被災者の人たちが一番時間のことを考えていると思う。そういう意味で、役所の方には国民の被災者の人たちの声を是非直接聞いていただきたいと思うし、基本方針に関しては、9月にできるのか、年内にできるのか、3月までにできるのかということでずっと待っているわけなので、待っていたらできないということであれば、私たちが政治的につくっていかなければいけないということなのであれば、これはつくってでも前進させないと、ここをクリアしないとできない課題がたくさんあるので、是非一日も早く基本方針を決めて、個別の施策についても決めて、予算にしっかり落とし込めるようにやっていかなければならないと思っている。今日は本当に荒井先生のおかげで、双葉地方町村会の方にも福島県の方にもわざわざ出ていただきまして、本当にありがとうございました。本来ではれば、私たちがヒアリングに行かなければいけないところを出ていただきまして、本当にありがとうございました。子どもたちの未来がかかっているので、今谷岡さんが話したようにこれから何十年もかかえていかないといけない被害だと思う。一日も早く治療も含めてできるようにしていただかないとこれ以上待てないと思う。一日も早くできるように全力で皆様の力をお借りして、がんばってやっていきたいと思うので、よろしくお願いいたします。本当に今日はありがとうございました。


国会議員出席者

【自民党】

菅野さちこ衆議院議員、藤井比早之衆議院議員、牧島かれん衆議院議員、島田佳和衆議院議員、桜井宏衆議院議員、山田賢司衆議院議員

【公明党】

魚住裕一郎参議院議員

【民主党】

荒井聡衆議院議員、吉田泉衆議院議員、岡崎トミ子参議院議員、増子輝彦参議院議員、徳永エリ参議院議員、田城郁参議院議員

【維新の会】

小熊慎司衆議院議員、河野正美衆議院議員

【みんなの党】

中島克仁衆議院議員、井坂信彦衆議院議員、椎名 毅衆議院議員、川田龍平参議院議員、山田太郎参議院議員

【生活の党】

玉城デニー衆議院議員

【共産党】

高橋千鶴子衆議院議員

【社民党】

吉田忠智参議院議員

【みどりの風】

谷岡郁子参議院議員
【新党改革】
荒井広幸参議院議員

【無所属】

阿部知子衆議院議員



【国会議員コメント】

徳永エリ参議院議員:北海道は避難の際に費用を出したので福島県からの避難者がたくさんおり、行政で把握しているだけで3千名、把握されていない数も含めると1万人ほどいらっしゃるのではないかと言われている。

田城郁参議院議員:出身は栃木。民主党栃木県連。北部は福島と同じレベルだ。

牧島かれん衆議院議員:地元は小田原、箱根など観光地でもあり、自然体験のプログラムや温泉でゆっくりつかっていただくプログラムをすすめてきたが、また実情に合わせてがんばっていきたい。

魚住裕一郎参議院議員:被災者に寄り添って復興に尽くす。

中島克仁衆議院議員:地元は山梨、八ケ岳のふもとで、福島からもたくさんの方避難されている。医師で、震災後気仙沼に毎月医療支援に入っていた。子どもたちのこれからの健康管理フォローに取り組みたい。
 

山田賢司衆議院議員:阪神大震災の被災地でもあり、東北3県、福島も含め支援していきたい。

井坂信彦衆議院議員:神戸選出で、18年前震災があり、避難の問題があり、今回は加えて放射能の問題もあり、お役に立ちたい。


菅野さちこ衆議院議員:福島は学力低下、人口流出、風評被害、仮設から警戒区域への帰還などたくさんの問題を抱えている。この間なかなか進まなかったが、一歩ずつ形にしたい。県外で福島の方を受け入れていただいたことを感謝している。


阿倍知子衆議院議員:町長には子どもたちの健康手帳を日本で最初につくられ、昨日もロシアの医師にチェルノブイリから25年以上の話しを聞いたが、国によるフォローアップと被害を低減、最小化することをやっていきたい。

山田太郎参議院議員:宮城、岩手のボランティアにだいぶ入った。人事ではない。

椎名毅衆議院議員:国会事故調で事務方をやっていた。二本松男女共生センターに何度か伺い、馬場町長にもお話しを伺うことが何度かあった。国会事故調で原発事故の調査を行ってきたことを実現に変えていくためにがんばりたい。

河野正美衆議院議員:精神科の医師で、被災直後福島県にスタッフ派遣した。環境委員会の理事としてしっかりやりたい。


小熊慎司衆議院議員:県議の同期で馬場町長からは指導いただいた。東京のビッグサイトで大堀相馬焼のギフトショーに行き遅参した。被災直後から警戒区域が厳しく規制されるまではたびたび入った。情報の伝達の在り方の問題があり、現地の声を聞くと、政権も変わったので、もう一度検証し直すところからこの事故をしっかり捉え、どう対応していくのか考えたい。家族は会津だが、福島県全体が不安の中で、生活している。未来を担う子どもたちのために、福島県の子どもたちがふるさとで育てていけるように尽力したい。


増子輝彦参議院議員:まもなく2年、200万県民の皆さんが大変厳しい生活を強いられ、今もって16万人の方々が避難生活をしている、特に子どもが1万8千人県外に避難している。大変だということと同時に申し訳ないという気持ちでいっぱい。政権変わったが、福島の災害には超党派でやっていく。どの政権になろうが一生懸命やっていく。福島県の大臣が2人になった。自民党の中で福島出身で大臣になった方も、地元に根ざしていいと思う。支えるところはしっかり支える。福島再生が日本再生。皆さんと一緒にがんばる。福島県のために力添えをいただきたい。


岡崎トミ子参議院議員:復興特で法案成立させた経緯があったが、ここまできて、風評被害の問題と1ミリシーベルト以上の所を支援対象地域にしていきましょうということとが折り合いがつかず、復興庁で方針が出せないということが新聞報道された。やはり現地の保護者の当事者の声を大事にして、これを一歩でも二歩でも先に進むよう、勉強していくことが大事。力を合わせたい。

国会議員秘書出席

【自民党】

野田聖子衆議院議員、馳浩衆議院議員、山際大志郎衆議院議員、永岡桂子衆議院議員、石崎徹衆議院議員、佐々木紀衆議院議員、高橋ひなこ衆議院議員、宮川典子衆議院議員、森まさこ参議院議員、上野通子参議院議員

【公明党】

大口善徳衆議院議員、輿水恵一衆議院議員

【民主党】

古川元久衆議院議員、平野達男参議院議員、金子恵美参議院議員、大河原雅子参議院議員

【維新の会】

村岡敏英衆議院議員、新原秀人衆議院議員、中丸啓衆議院議員

【みんなの党】

杉本かずみ衆議院議員

【共産党】

塩川鉄也衆議院議員

【社民党】

照屋寛徳衆議院議員


各省庁出席者

【復興庁】  参事官  企画官

【環境省】

環境保健部 放射線健康管理担当参事官室 参事官

水・大気環境局 放射性物質汚染対処特措法施行チーム 次長

【厚生労働省】

大臣官房総務課企画調整専門官  

医政局指導課医療対策確保専門官 

医政局看護課人材確保係     係長

職業安定局首席職業指導官    

雇用均等・児童家庭局総務課   課長補佐

雇用均等・児童家庭局保育課   課長補佐

雇用均等・児童家庭局育成環境課 児童健全育成専門官

社会・援護局総務課       災害救助・救援対策室長

障害保健福祉部精神・障害保健課心の健康支援室   室長


【文部科学省】

初等中等教育局初等中等教育企画課 課長

 スポーツ・青少年局青少年課    課長

 スポーツ・青少年局体育参事官   

 スポーツ・青少年局学校健康教育課 課長補佐


【国土交通省】

道路局高速道路課   課長補佐

住宅局住宅総合整備課 課長補佐


【経済産業省】

原子力被災者生活支援チーム 企画官 参事官補佐


【財務省】

 主計局 主計企画官