これまでいただいたご意見を簡単に整理してご紹介します。
【基本方針の決め方】
・基本方針の策定に当たり、電力会社、原子力発電所の関係者は外して下さい。
【対象地域】
・私の住む地域は年間1ミリシーベルト以上なので支援対象地域を1ミリシーベル以上の地域にしてください。
・支援対象地域は福島県に限らず、他県も含めて「追加被曝線量が年間1ミリシーベルトを超える地域」にして欲しいです。
・東北、関東地方全ての住民が自主的に避難を望む場合支援してもらえるようにしてほしい。
・最低でも1ミリシーベルト以上の住居地域を支援法の対象に
【責任問題】
・保障、賠償は東京電力にさせるべき。
あんなに大きな事故を引き起こした張本人なのだから、JALの例のように、今からでも経営破綻させて徹底的に経営の見直しをし、被災者賠償に尽くすべき。
官僚の天下りは言語道断。即刻禁止に!
【食の安全、安心】
・子どもたちを内部被曝から守るために、すべての食品の生産者、加工業者、飲食店、給食施設にベクレル表示を義務付けて下さい。
・子供が食べるものが気になります。汚染されている可能性のある食材は今や沖縄まで、全国に流通しています。学校給食、保育所給食に精度の高い測定器を導入していただきたいです。
【医療・健康調査】
・国民の健康状態の統計対象から外された被災地住民を戻し、今後長期に渡ってきちんときろくされるようにしてください。
・子供の将来の為、県民全員の健康診断お願いします。
・東日本にいる方、東日本にいた方、日本の妊婦・妊娠可能性のある女性・子どもに対し、尿・甲状腺エコー・心電図・血液など多項目に渡る定期的健康診断を行ってください。
・甲状腺・血液検査・定期検査を無料に(甲状腺の検査に行ったら親子3人で1万5千円も払った)
・大人も検査して欲しい
・母乳検査
・自己輸血
・事故当時から丸々2ヶ月も郡山市の自宅で過ごしてしまったのに、住民票を移動したわが子にはWBCを受ける機会がない。
・自分がどれだけ被曝しているのか、検査するのに数万円。家族を別居させているのでその費用のほかに検査費用も負担しなければならないのか?(仕方がないので髪の毛や爪、子供の抜けた歯を保存しておいている。)
・難病の方も他県であっても同じ保証が受けられるようにする。(難病指定の場合東京都では、無料で薬を受けられるが、他県に移るとバカ高い金額がかかる。そのため避難したくても出来ない方がいる。また、子供が特殊な治療を受けている場合の方もいます。)
・定期的に無料で甲状腺エコー、心電図を受けられる権利。
・病院のカルテについての法整備をお願いします。現在、カルテは5年で廃棄してもいい法律になっていますが、チェルノブイリの事件後、5年から10年をピークに小児甲状腺がんが発症したというデータが出ているのは、各種出版本からもわかります。そこで、電子カルテ化の動きも活発になっている昨今の現状から、旧来のようなカルテがスペースを圧迫することはなくなっていくのではないかと思うので、カルテの保存を10年に延長することを要望いたします。これにより、万が一原発事故の影響が何らかの形で病院内で現れたとしても、因果関係の有無を明らかにしやすくなります。
【医療費】
・医療費無料
・嚢胞などが見つかった場合、一生涯において医療費無料保証
【医師】
・放射能の知識がある医師の育成
(関東で被曝症状が出るはずがないとあしらわれた。母親の不安な気持ちを受け止めてくれる知識や理解のある医師が少ない)
【避難の権利】
・正直避難したいところですが、私は母子家庭でここでは子供を預けて仕事をすることができていますが、避難先で子供を預けながら仕事をするということを考えるとなかなか踏み切れません。
母親がそこで子育てが出来るかが判断基準
・移住の自由(一度入った住居からまた引っ越しして違う住居に移る)
・数年経って放射線量が下がり避難基準を満たさなくなったとき、避難先に残る権利を残して欲しい。(子供などは避難先で人間関係を作るので、大きくなって思春期などに転校させたくない。避難先から戻ったらいじめにあうかもしれないと心配。)
【地域共同体】
・地域ごとに避難させて欲しい
【経済】
・福島は、住宅ローン全額免除
・家が完成して1ヵ月半で汚染されました。今売り出していますがローン額を下回る額にしないと=新たな借金をしないと売れません。庭には1.87μ/svのホットスポットもありました。住めません。家のローンを軽減してください。本来ならば全部補償して欲しいですが・・・・・・。
【避難先での住環境】
・市営・府営・URの無期限の無償提供
・避難先の住宅の確保
【避難先での子育て、保育】
・避難したママが働きやすい、融通の効く雇用場所を作ってください。ママが働くため、子ども達を無償・もしくはそれに近い料金で預かってくれるところを作ってください。
・避難したママが休み、子ども達と笑顔で再び接することができるよう、無料で子どもを預かってくれる場所を作ってください。
・母子避難世帯には母子家庭と同じ支援を
・保育費減免措置
・公立保育園入園の優先化
(働きたいと思っても待機児童が多く子供を預けられない。避難している事情を話し、優先順位をあげて欲しいと避難者が個々にお願いしているのが現状)
・育児ボランティア(母親の体調が悪い時に料理したり、子供の面倒をみてほしい)
・学習支援
・父親がわりになって子どもと遊んでくれる支援
・一時保育サービス(子供と離れる、夫と話す時間を作る)
・平均収入が都会の半分にも満たない田舎町なのに、子どもを託児所や保育園に預けようとすると¥30,000もかかる。
子どもをつれての就業が難しい。
・疎開避難してみて一番困ったことは、やはり経済的な問題です。疎開先での生活費を稼ぐため、保育園に預けて働こうにも、保育料が前年収入で算定されるので、とても払えない。
二重生活になっていることを考慮していただいて、保育料の特別枠を作っていただけるとありがたいです。
【避難先での就業支援】
・できればXX県に住んでXX県(注・おなじ県)で仕事をしたいです。三歳の子供もいるので
・避難家族のパパが避難先で就職できるよう体制を作ってください。キャリアを積み重ねてきた男性でも、働きやすいような職業訓練、賃金、理解のある職場を作ってください。
・震災被災者JOBフェニックス事業の延長・拡大(今の生活実態に応じた雇用の提供。「フル勤務は無理。子どもの送り迎えをしながら働ける仕事があれば」)
・JOBトレーニング支援(支援がなくなっても、どこに移住してもお金を稼げる能力を身につけるため)
・避難の権利をせっかく貰っても上記したような「雇用形態」による転勤不可を会社に持ち出されたら、結局働く場所を確保できず現在の自主避難と変わらないのではないか?そうなれば権利行使は出来なくなるのではないか?と危惧している。
・お父さんにも移住してもらいたくても、仕事がない。
・今は家族揃っての移住を考えています。できれば1年近く住んでいるXX県に、夫を呼びたいと思っても、就職先がありません。現地の人でさえ困っているなか難しいとは思いますが、雇用問題にも取り組んで欲しいです。
【避難先での交通費】
・避難先での交通費減免
【糖尿病】
・福島須賀川の施設にて小学生以下の子ども10人に6人 が糖尿病、との報道をご存知でしょうか。
【離れて暮らす家族】
・その中で通勤用の燃料費、高速代、自主避難しているため家族と毎日過ごせない慰謝料等、ちゃんと考えてほしいです!!!!!
・夫が休みの日曜日には、車でXXに来るので高速代を無料にしてほしいして欲しいです。
・主人が私達の所に来るために往復交通費を支援して下さい。
・父親が避難先に来る交通費を支給
・お父さんに子供に会いに来てもらいたくても、高速無料が終り、ますます交通費の負担が大きくなってなかなか来辛い。
・夫が来るための交通費の負担も大きいです。まだ娘が小さいので、あまり間をあけずに会いに来て欲しい気持ちはあるが、交通費のことを考えると頻繁に来れないのが現状です。飛行機代、電車賃など特別割引があったら助かります。
・父親の不在による子供たちのケア支援
・父親の面会時にかかる高速道路、新幹線、飛行機代の保証
【避難者のコミュニティ作り】
・地域での定期的な交流会
・避難者が避難者訪問するシステム(交流会にも行けない生活にいっぱいいっぱいな避難者を、同じ境遇の避難者が訪問する)
・避難者向け募金箱の設置(募金が集まっても自主避難の避難者には一円も渡っていない)
・紙ベースの情報(子育てなどで手がいっぱいでパソコンを開く余裕がない。ネット環境がない)
・避難者支援情報やイベントなどがわかるHPが欲しい
【被災地での暮らし(費用)】 食材の価格、子どもを遊ばせるための費用など
・原発事故後、XX県へ避難をしましたが、何の根拠もなく、市長がいわき市は
大丈夫です!と発言をした為、仕事の都合でいわき市へ戻ってきました。
いわき市へ戻ってきてからは、子供達の健康を考え、
食料品や飲料水や洗濯物の乾燥などの費用がかかり、生活が苦しくなってます。
・医療費無料、子供たちの保養、室内施設の無料化、などみんなが利用できるような支援待っています。
・保育所に通っていますが、保育所の庭も未だに線量が高く震災以降外で遊ぶこともできません。
もちろん自宅や近くの公園なども不安で遊ばせることに戸惑いを感じます。
休みなどを利用して遠方に出かけ外で遊ばせたりしていますが、交通費などにも限界が有り、出かける回数も減りつつあります。
・そして震災以前は美味しい食材の宝庫だった福島の食材を使用することに抵抗があり、高い県外産の食材が食卓に並んでいます。
以前は緑が土があれば安全の象徴でしたが、今は緑が土が危険だと子供に教えなければなりません。
実際触らないように教えています。
被ばくや外で遊べないことなどで心と体にどのような影響を与えるのか心配です。
一日もはやい除染を望みます。
そして安全な生活を送りたいです。
・昨年度は母子でXXの実家に自主避難していました。週末旦那が来るときなど高速が無料だったのもあり、頻繁にきていました。上の子は小学生で、避難していたので給食費、教材費など支援していただきました。
今年度は郡山の自宅に戻り暮らしていますが、つくづく思うのが、自主避難している人にはいろいろな支援があるのに、実際福島に住んでいる人にはなにもない。
確かに2重生活でお金がかかるのはわかりますが、福島にいても、週末など線量の低いところに出かけたり、なにかとお金がかかります。
ぜひ自主避難者と同じように、福島に残っている人たちにも、同じように支援お願いします。
【被災地での暮らし(除染、線量)】
・いち早い除染をお願いしたいです。
線引きは、もうしないで下さい。
・環境モニタリングなんてアスファルトの上に設置していて、
何の意味もありません。
現実を見て下さい。
・空間線量は土壌汚染を把握できません。汚染に対し線量では反応しないところも多々あります。除染より先に土壌汚染を測定してください。それから地域の適用範囲を決めてください。
・郡山市の中心部(高線量地区)に住んでいるが、今もアスファルト上1mで1μSv/h程度の空間線量があるのに公表されている数値は0.5μSv/h程度。明らかに低い。役所が測っている数値で避難基準を決められたら、外されるのではないか?と疑ってしまう。
【被災地での暮らし(学校生活)】
・市内の全小中学校の給食の検査、プールの洗浄について、自己防衛をして先生方にしていただきたいです。
よろしくお願いいたします。
・給食はやめて弁当を持参させたい。かつ全保護者に周知して欲しい。(学校で牛乳は飲ませないでと言ったら逆に説教された。最初は弁当でもいいと言ってくれたが、しばらくして「最初はお母さんの精神が不安定だということを考慮して弁当を許可したが、もうそろそろ落ち着いただろうし給食にしてください」と言われた)
【被災地での暮らし(子どもの遊び場、施設、保養)】
・まだまだ事故前の生活とは違います。けどもう家族ばらばらには生活したくありません。自主避難したくてもできない人たちにもたくさんの支援をお願いします。
ふくしまっこなどありますが、規定がありなかなか利用できません。本当に子供たちのことを考えるなら、子供5人以上などの規定はいりません。
いろいろなところに室内遊び場がありますが、小学生はだめ、有料など、気軽には利用できません。
もっともっと実際利用する立場になって考えていただきたいです。
・放射能数値は低めのいわき市南部でも原発事故直後の被曝などあり、保養が必要かと思います。
保養の為の休暇と補助金を制度化してほしいです。
【賠償金】
・もう線引きは、やめて下さい。
線量の低い石川町や浅川町・・・が高かった賠償金。
悔しくて悔しくて腹が立ちます。
涙が出そうなくらい腹立ちます。
実際線量の低い地域の方々は、軽視していますが、
白河市など高い地域は、不安をかかえています。
この法も線引きだけは、やめて下さい。
【教育】
・放射能・内部被曝についての正しい教育
【支援の支援】
・これは難しいと思いますが、放射能について活動するたび・避難者と交流するたびに交通費が発生します。これだけでかなり掛かっています。交通費の軽減をお願いします。
【ガレキ処理】
・「こども被災者支援法」はとても意義のあることだと思います。ただ、今後もっとも重要なのは、これ以上、放射能による「犠牲者」を出さないこと。そのために、政府や一部自治体が進めている「放射性物質を含む震災ガレキの広域処理」なんとしてでもやめさせなければなりません。放射能の拡散・希釈を禁じる国際ルールに反したこの悪魔的な行為により、「放射性物質」とともに「犠牲者」は全国に拡散してしまいます。福島はじめ東北関東周辺の被災者への最大の支援は、「汚染地から避難させること」と「汚染のない安全な食糧を提供すること」です。(チェルノブイリでは旧ソ連でさえそれを実行したにもかかわらず、今の日本政府はそれと正反対の事、被災者を汚染地に縛りつけ、汚染された食物を日本中に流通させています)そのためにも、放射能ガレキの広域処理を即刻やめさせて、汚染の少ない地域への移住者の受け入れおよび被災者への汚染のない食糧の提供を今すぐ始めるべきだと思います。
【その他】
・自分の住んでいる自治体に具体案の要望書を出すのに、要望書の雛型が欲しい
2012年7月27日金曜日
2012年7月23日月曜日
チェルノブイリ法和訳が衆議院ホームページにアップされました
子ども・被災者支援法は、チェルノブイリ法を手本の一つとしておりますが、チェルノブイリ法の全文和訳は、衆議院チェルノブイリ原子力発電事故等調査議員団報告書として、衆議院の議会運営委員会にあり、一般にウェブサイトで公開されていませんでした。公開するよう要請し、衆議院の議員運営委員会で各会派の承諾が得られ、衆議院のホームページに公開されましたので、是非ご参照ください。
「衆議院チェルノブイリ原子力発電事故等調査議員団報告書」7、調査の概要の(1)ウクライナの6、非常事態省チェルノブイリ立入禁止区域管理庁長官等との懇談の資料の欄にチェルノブイリ法がPDFでアップされています。
議員懇談会開催報告
原発事故子ども・被災者支援法市民会議の呼びかけで、7月23日、参議院議員会館にて議員懇談会が開かれた。
市民会議からは、市民会議からの声として、(1)「支援対象地域」の設定は年間1mSVを基準に、(2)基本方針、個別施策実施に当事者の声を、(3)早期の予算確保で着実な支援を、との方針が説明され、特に、確実に予算を確保するために何をすべきかが大事で、今回の呼びかけを行ったとの今回の趣旨が話された。
谷岡議員から、民主党からの離党はまだ正式には受理されていないが、民主を離れたので民主党の中のことについて自由な発言ができるとして、今後の戦略について話があった。
まず、予算のためには、与党の議員のキーパーソンを使う必要があり、法案のワーキングチームにも入っていた福島が地元の増子参院議員、玄葉衆院議員も閣内にいてアンビバレンツだが福島が地元で地元事務所を使うとよい。それから、平野復興大臣も岩手が地元でその地元事務所を使うとよい。また、宮城が地元の岡崎トミ子参院議員や櫻井充参院議員。あとは田嶋要衆院議員。さらには民主党を出てしまったが、森ゆうこ参院議員、太田かずみ衆院議員も積極的。
予算をとるには、民主と自民で競争をさせる。自民党の議員にこう言ったら対応してくれたのになぜ民主のあなたはやらないのか、というふうに。民主も自民も公明も、自分の手柄にしたいので、競争させれば動いてくれる。
重要なのは3点。(1)医療をどこにいても受けられるようにすること、(2)子どもの健康状態について説明や写真を本人や保護者に出すこと、(3)高速道路の無料化。福島を出ていても大きな病院できちんと診断できること。福島県の健康調査のように、情報をきちんと出さないのではだめ。高速道路が有料になり、下道だと非常に疲れ、毎週会うのが月2回1回と減ってしまい、母親もストレスがたまり子どもへの虐待にもつながる。山形の寒河江で第1回のタウンミーティングを開いて、実際に聞いてそう思った。避難している人、避難をサポートしている人、自治体、それぞれの声を聞けた。そうした人たちの場づくりが要になっていると感じた。避難受け入れは山形市や郡山市が先にやっていて寒河江は後発だが、すでにそれらが満員で寒河江に来ていた。
自治体や地域によって温度差があるが、成功事例を表に出すことが重要。法があろうとなかろうとやっているところはやっている。やらないところはやらない。官僚というのは責任を負わずに対応したがらないと思いがちだが、具体的な避難には弱い。成功事例の自治体を引き合いに出し、なぜやらないのかと攻める、またこの担当者は素晴らしいと具体名を出して、そこに皆相談しにいくようにするなど、応用できる。いい担当者が一人いると、組織内でその人がつぶされることもあるが、そうしたら、この上司が悪いと具体名で攻めればいい。そうやって、復興庁の出先機関や各市町村間で競争をさせて勝ち取っていく。
民間レベルでは、原発再稼働に熱心な経団連の企業などは、たくさん保養所があるはずで、それを原発被害者の保養に使えるかどうか、アンケートをとるとよい。
民主党の正規の陳情ルートで、双葉郡8町村の長期間帰宅が困難なエリアの人、福島にすみ続ける人、広域自主避難している人の三者のできれば女性の代表が集まって、弁護士や議員が同席する形で、政務三役に直接訴えることからまずはじめたらよい。
こうした谷岡議員の具体的アドバイスの後、各党の議員秘書や日弁連やサフランの弁護士、郡山市議会議員なども含めて議論があった。かえって、東京に避難している人の方がはっきりとものを言えるから貴重な意見が集まる、いや、福島では自主避難で人が減ることを警戒しているから、自主避難を中心にすえると、福島からこの法律が無視される危険性もある、といったやりとりがあり、まずは福島にとどまる人への雇用、食品の安全性、そして20msvなら安全というのではない医療・健康面でのケアというものを確保し、そのうえで、自主避難者にも同等のものを、という順番でやるべきだと結論づけた。また、広域避難に関しては、JCNhttp://www.jpn-civil.net/で広域避難者の支援についてネットワーク化して集まりもしているので連携の必要があることなどが話された。
川田龍平事務所からは、当ブログやミニ集会などで集まった声の具体例について、市民会議と各議員に共有すべく資料配布を行った。
最後に、福島みずほ参院議員がかけつけ、政省令をつくる時に少人数で何度も交渉することが大事、との挨拶があり、吉田ただとも参院議員からも、がんばっていく旨の挨拶があった。
呼びかけをした市民会議事務局から、福島再生復興特措法を復興庁で担当している総括班の参事官が、特措法の基本方針を出したので、今度はこの法案に取りかかるとの情報を仄聞しているので、担当官に会うなど、次の段階に進めたいとの話があった。
2012年7月13日金曜日
7/13福島中央テレビ「ゴジてれChu!」で18:30~45に支援法解説
7月13日(金)に、福島中央テレビ「ゴジてれChu!」で、午後6時半頃から15分ほど、子ども・被災者支援法の説明がされました。
2012年7月11日水曜日
「原発事故子ども・被災者支援法市民会議」発足!
2012年7月10日、「原発事故子ども・被災者支援法市民会議」設立集会および「原発事故子ども・被災者支援法に基づく具体的施策の早期実現を求める院内集会」が、参議院議員会館で行われた。IWJでUstream中継された模様を見ることができる。以下に、当日の報告をする。
福島の子どもたちを守る法律家ネットワーク、サフランの河崎健一郎弁護士が進行。「待望の法律が成立したが、不充分な点もあり、予算措置もなく、個別の請求権を認めるものでもない。絵に描いた餅にならないよう、政治家に働きかけ、この法律成立のために努力した市民団体と一緒に市民会議を設置した」として、設立趣意書と運営要領が配布された。ポイントは、避難した人もとどまった人も保障されるという点。
[原発事故子ども・被災者支援法市民会議設立趣意書]
[原発事故子ども・被災者支援法市民会議運営要領]
[原発事故子ども・被災者支援法市民会議設立趣意書]
[原発事故子ども・被災者支援法市民会議運営要領]
「原発事故子ども・被災者支援法ネットワーク」は、より公的な色彩を持つ日弁連が事務局となり、福島県内の市区町村や各自治体にも声をかける。その性格上、意見集約的なことは、限られる部分も出てくるため、これまで市民団体が連携してフットワーク軽くやってきた部分が必要なので市民会議をつくった。
市民会議は3つの約束ごと、あるいは方向性がある。1、支援対象地域は、1ミリシーベルトを目指す(測定の仕方や内部被ばくなど細かい点はあるが)。2、個別の施策を福島にとどまっている人(内部被ばく、除染、リフレッシュ、就労・雇用など)、避難している人どちらに対しても行う、つまりどちらでもいいという認識。3、建設的な議論をしていく。
代表世話人は、被災者の中からということで、中手聖一さんに。中手さん自身、先週札幌に避難し、避難の当事者ともなった。「この法律は、モノやカネではなく人への支援をする重要な法律。被災者や支援者の声を実現するもので、これからがわれわれの出番。この市民会議は、広く市民のつながりをつくるもので、ひとつながりになろうというもの。一つのかたまりになるのではなく、必要に応じてつくる、ゆるやかなつながりであることが大事」とのメッセージ。
その後、各種団体からひと言メッセージが続いた。
家族を岡山に避難させ、来月からは淡路島に移住し、何もない不便なところで生きていく。福島県民として、私たちが置かれている立場を分かってもらい、政府への働きかけを国会議員にしてもらい、法律を活かして欲しい。
避難してきて、大変なこともたくさんあった。今後、支援法の中身が決まっていけば、避難者が助かる。特に住居や先の見通しについて。そして、交通費のこと、子どもの健康のことを決めていっていただきたい。皆さんのご協力を。
・サフラン:いわき市で弁護士をしており、被災当事者で、福島県にとどまっている。子どもに対する不安を持っている。少しでも安心できるような法律になればいい。
・子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク:被災当時、郡山で家族3人、幼稚園の息子がいた。今年長女が生まれる。静岡に避難したが、仲の良い友達は郡山にいる。
・子どもたちを放射能から守る全国ネットワーク:全国ネットでは300団体を超える、子どもを守る会や保養をする団体が集まっている。放射能のことに関心ある市民に、この法律のことが知られていない。多くの人に知ってもらうために、発信していく。
・福島老朽原発を考える会(フクロウの会):この法律は歓迎。どう実効させるか。健康管理上では、福島県の健康調査は不十分。家賃の補助も来年には打ち切りになるのではないか。実際上の支援をスタートさせなければいけない。ほっといても動かない。実際実効させていく圧力を。
・FoE Japan:この法律が成立してよかった。去年来、20ミリシーベルト撤回運動を展開してきた。今も残っているこの避難基準を撤回させたい。低線量被ばくを過小評価する日本政府を問いただす。理念法で、魂を入れるのは私たち。支援対象地域は1ミリシーベルト以下と声をあわせて。
・グリーンピース:再稼働の問題が国民の一大関心事。福島原発事故の責任をとっていない政府に再稼働をとめることはできない。この法律に魂をいれていく政府は、原発をとめる政府だ。そういう政府にしていく運動でもある。
・いわき市議会佐藤かずよし議員:昨年12月市議会定例会で「原発事故被曝者援護法の制定を求める意見書」を全会一致で採択。福島原発震災情報連絡センターを全国自治体議員で形成し、日弁連の海渡事務局長(当時)にも声明を出してもらい、谷岡参議院議員や川田参議院議員にも働きかけた。サフランやFoEやフクロウの皆さんとも一緒に。そして一定の形をみた法律ができた。これは震災と原発事故で福島県民が甚大な被害を受け、いまだに被ばくしていること。それを一つの法律として求めた結果だ。魂を入れるのはわれわれの仕事。基本方針をつくるのは政府で、実施計画をつくるのも政府。被災者の声をどう担保するのかが、大きなポイント。政府の具体的な実施計画を被災当事者の立場から、被災者に寄り添ったものにしていくのが仕事。チェルノブイリで3万人いた子どもで25年後、疾病がない子どもはいない。大人も心臓疾患をはじめ疾病がある。いのちが一番大切ということをこの国の基本としていくたたかいだ。
・日本弁護士連合会:避難する権利の実現にむけての一歩。国が責任をもって、「避難」、「とどまる」、「戻る」という自己決定を尊重していくこと。これは、被災者支援の基本法で、政府や国会に発言していく。被害者の声が反映されるようネットワークを構築するため、呼びかけをしていく。今後、被災自治体やJCNなどとの連携も今後考えている。
・海渡雄一弁護士:日弁連の災害本部で働いている。たくさんの方の想いや活動が実った。この法の成立に至る過程で、佐藤かずよし議員が去年の夏に来て、こういう法律が必要だと訴えた。日弁連としての声明は今年2年と遅くなったが、11月に出した著書ではこういう法律が必要だと書いた。日弁連の会長声明で特に重要なのは、放射線の健康影響が科学的に十分解明されていないことを認め、被害者が被災地に居住するか、避難するか、避難した後帰還するかについて、被害者自身の事故決定権を認め、国が原子力政策を推進してきた社会的責任を認めた点が画期的だ、という部分。今、福島にある垣根(避難区域とそれ以外など)を乗り越えるためのツールだ。そして、支援される疾病は対象を広くし、支援対象地域は一般公衆の被ばく限度量1ミリシーベルトにすることだ。
・川田龍平議員:皆さんの力で超党派で法律をつくれた。いかしていくには、国会議員だけではなく、市民、国民の力が必要。この法律成立自体を多くの人が知らない。この法律の中身を広めて、使っていただきたい。加藤修一議員の健康調査法案もあるし、基本方針の中に皆さんの思いを入れて、政府につくらせていく。児玉龍彦教授の「国会は何してるんだ」との声に、昨年8月から取り組んできた。特に、医療については、裁判で国に認めさせなくてもよく、国に立証責任を求めたのが画期的だ。
・渡部恒三議員:平成の水戸黄門、福島県の渡辺恒三。弁護士会の皆さん、原発の被害に苦しんでいる人のためにありがとう。国会議員の皆さん、3月11日以後、災害対策については超党派で満場一致で予算も法律もつくって、各党の先生にも心から感謝。野田総理も最近評判が悪いが、3月11日後、「福島県の復興なくして日本の復興なし」と最初に発言した。本当に歴史ではじめてで苦しんでいる人たち、特に子どもためにがんばりたい。
・荒井聡議員:原発PT座長として、チェルノブイリ研究者の尾松亮氏からチェルノブイリ法を学び、移住権や帰還権が定められていることを知り、これは福島にもつくらねばと思った。日弁連も同じ構想持ち、一緒にやろうということになった。谷岡議員が参議院を中心に森まさ子議員や加藤修一議員を巻き込んで超党派で議員立法をした。こういうケースは珍しいが実現できた。ベラルーシは、チェルノブイリ原発の隣の国で、ほとんどの被害はベラルーシだった。25年間低線量被ばくのデータを積み重ねている。去年10月に大使が変わり、放射線の専門家となった。ベラルーシのデータや測定の仕方、知見を提供することが目的。外務省を通じて、ベラルーシとの災害協定を今年秋に結び、データをいただけるようにする。公的機関や政府がいくら言っても福島の不安は解消できない。本当のデータをみて、皆さんに判断していただくしかない。ベラルーシ議員連盟会長になったので、推し進めていきたい。
・長谷川岳議員:昨年、復興特委員で、定期的に福島に行っている。いつもお会いしている方も、軽い鬱で今が一番つらいのではないか。放射線の低線量の慢性被ばく、内部被ばくと外部被ばくの現状に対し、法医研の機能強化も含めて、自民党議員としてがんばる。
・山下よしき議員:私たちみんなでこの法律をつくる時の思いは、放射能は子どもたちに影響強いが、科学的知見がない中、誰もがお金なしに検査、医療できるのが一番大事だということ。国にお金があるからとかないからとかいうこととは関係ない。原発事故は人災なので、全ての被害者を救うのが国の責任。それが二度と原発事故を起こさないということにつながる。
・加藤修一議員:日弁連がネットワーク形成してくれるのはうれしい。これは理念法、具体的な展開には実施法が必要。今もって、16万人の県民が外で避難生活しないといけない。緊急事態宣言はいまだに解除されていない。福島第一原発では1時間1万ミリシーベルトという状況だ。野党6党で出した健康調査法案について説明したい。いわれなき差別をうむと今回の法律制定時の議論で言われた。だから、被ばくを受けたと思われる可能性ある人全てを対象としないといけない。ユニバーサルな法律が必要。健康調査受けたい人がいれば、その窓口がいつでもあるということにならないといけない。国の責任だから、自治事務ではなく、法定受託事務として国がしっかり責任を持ってやらないといけない。その中の具体的実施法としての健康調査法案は、予算委員会が終わったら、復興特で趣旨説明をし、審議入りするよう呼びかけたい。
・吉田忠智議員:この法づくりに関わったのは阿倍知子政審会長だったが、参議院で提出するので、私が社民党の担当となった。五十何回の会合を経てつくった。政省令、基本方針つくることになるが、政府に対し性善説にたつわけにはいかない。政府は支援をできるだけ限定的にしようとする。われわれはこの法を提出したものとして責任を持っていく。法律の行間を埋める質疑をしたので、議事録一読いただきたい。これから大事だ。
・服部良一議員:いつも「国会議員は何してるんだ」と市民運動から怒られる。でも、国会事故調よかったね、この法律できてよかったね、と言われる。20ミリシーベルトをどうやって1ミリシーベルトに置き換えていくのかがポイント。
・高木美智代議員:3.11以降、福島月2回行って支援している。お母さんや子どもの思いを予算委員会で総理に問うてきた。一つ一つ具体的に細かくつくっていくことにがんばっていく。超党派のベラルーシ議連の事務局長をやっている。ベラルーシ大使から聞いているが、日本は原発や放射能の知識が共有されていないし、除染計画もベラルーシは50年計画でやっているとのこと。除染や測定は、農業用、食品用と研究していて、日本にぜひ提供したいとのこと。1日も早く実効性ある支援政策を。
・高橋千鶴子議員:比例東北ブロック選出、党の現地本部長として、被災地を何度もまわっている。線引きされてさまざまな思いをしている人、避難している人の思いを聞いてきた。自主避難の人も同じように対応できないか。避難する権利がある。阿倍知子議員や柿沢未途議員から一緒にやろうと言われて、みんなで出せばいいんじゃないかということになった。どの党が、ということではない。最終的に皆さんの思いが議事録にも残った。これを本当に動かすのが大事。議員立法に対し政府は冷たい。議員立法だから改正したいなら勝手にどうぞ、というのが政府の答弁で、それは許されない。逆に政局のぐるぐるに巻き込まれても、関係ない。全会派一致しての法律だから。
・佐藤ゆうこ議員:母親はまず子どものことを考える。原発事故被害だけでなく、例えば、がん克服した人の生活を聞くと、せきをしただけでもしかしたら転移では、と不安の生活を強いられる。そうした不安を解消していかなければならない。無所属だががんばっていく。
・金子恵美議員:福島県選出。福島県民の16万の避難者のうち、6万3千人は県外避難。チェルノブイリ法を基本に、自己決定権を認める人権を尊重していく法律であり、与野党協議で、子どもと妊婦に配慮して1本化した。福島県外も含め、支援対象地域にしていく必要がある。ホットスポットが県外にも広がっているので、支援対象地域になる可能性がある。福島再生復興特措法より上をいっている。政令で支援対象がどうなっていくか、つめていくところが大事。福島だけではなく、全国各地の国民を支援する法律。一緒に皆さんと育てたい。私たちの法律だ。うまれたばかりでまだ十分ではない。復興庁が基本方針をとりまとめ、中身は各省庁が分担すると思う。一福島県民としての思いとして述べている。
・福島みずほ議員:大飯原発の破砕帯の現地調査をしろ、と活動している。皆さんの3月11日以降何回やったかわからない省庁交渉。この法律を使って、全ての子ども、成人を守るようになっていかないと。予算を獲得することと、実効性あるものにすることを社民党としても、一議員としてもやっていく。市民会議と連携して全力でやっていく。
・浪江町役場:震災で死亡者184名、関連死134名。所在確認で、3割が県外に避難。家庭、コミュニティが崩壊している。喪失感。町民アンケート「80歳女性。避難して孤立しているので、皆と会って話したい。」「81歳女性、58歳障害ある息子と同居。浪江なら自立できた。支援を受けながらでも2人で何とか生活できないか。親せき宅に宿泊費払って泊まっている。80歳にしてこの小屋で一生なら、今までの自分の人生は何だったのか。運命のはかなさに涙。」
・浪江町議会の吉田数博議長:参議院予算委員会の参考人としてきた。1年4カ月たったが、まだ童謡の「ふるさと」の歌が歌えない。第二次大戦を経験した80歳のおばあちゃんが、「戦争中は自分の家に住んで農作業もできた。それができない。戦争中よりひどい。」と言っている。賠償問題、除染、中間貯蔵、避難区域。原発事故収束しない中、風化されている。SPEEDIが発表されればこれほど被ばくの被害なかった。アメリカのエネルギー省の拡散状況も発表されていなかった。速やかな公表があれば、これほどの被害はなかった。きわめて残念。まさしく全てにわたって人災。被災者に深く心の傷をつけてしまった。今、二本松にいるが、議会などで、たくさんこういう人がいるということを皆さんに伝える。
・福島県弁護士会:この1年以上、個々の賠償問題をずっとやってきている。大所高所からの観点の法律つくっていただいてありがとう。一点、クレームがある。被災者ではなく、東電による被害というふうに思っている。被害者と言って欲しい。自身3歳と7歳の子どもがおり、弁護士事務所で一番空間線量高いと言われており、低線量被ばくにさらされている。福島県民からすれば医療アンケートや調査には、もうしらけている。国が最初にちゃんとしたデータを出してない。これを出したら、モルモットにされるんじゃないかと思ってしまう。しらけたムードを戻すために法をしっかり運用してもらわないといけない。東電が賠償を出さない狭間へのケアも重要。週末避難で米沢や会津に行っているが、そうしたとどまっている人への交通費が大変。昨年は高速が無料だったが今は大変。かゆいところ手が届くようにして欲しい。
・子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク:今回の原発事故で、昨年4月から、20ミリシーベルト運動をしてきた。被ばくと私たちの生活という問題に最初から取り組んできた。放射能は県境でとまるわけではない。誰一人、事故の被ばくでいのちの価値を値切られることがあってはいけない。従前の1ミリシーベルトを念頭に置きながら、1ミリ以上の被害があった場所は対象にしてほしい。福島の事業で医療費は無料だが、避難したら対象外。県にこだわらず広く被災者を対象にして欲しい。自身、福島から札幌に避難したばかり。母子疎開を昨年させて、札幌に行くと、「やっと避難生活が終わった」と言われた。これからもう一度、移住して新しい生活をつくっていくことがいかに大変か。避難の権利の中でこれをどう実現していくのか。支援法市民会議代表世話人として、これまで以上に市民の力をあわせながら、この法律に魂を吹き込む、これからが私たちの力を発揮すべきとき。
・サフラン:この法律を具体化させることにこれだけ多くの人が集まった。先週土曜日に、福島で乳幼児を連れている4人と支援法ができたので何をして欲しいか聞いた。高速道路の無料化がなくなったのを何とかしてほしい。支援対象地域の人は高速道路の無料化せよ、と言えばいいだけのこと。お父さんが運転を長時間すると明日の仕事にもさしさわるから、月1回新幹線を家族で使わせてもらえるといい。そういう声を集めて2カ月で国に伝える。
・東日本大震災支援ネットワーク(JCN):自主避難あわせれば10万人が、どうされているか把握しているのは各市民団体。資金も枯渇している。全国のそうした意見交換会をJCNとしてしている。支援している団体にも目配りを。
・ヒューマンライツナウ:チェルノブイリ法を勉強してきた。1ミリシーベルト以上の全ての人、避難している人、残っている人、全てが対象とならなければならない。
・peach-heart:福島の女子による女子のための団体。福島の主に独身の女性が、本音を言える場づくりをしている。放射能による認識の違いで、本音で誰とも話せない。みんなで話せるように。立法には涙なしには言えないストーリーがある。一つだけお願いしたい。今回の立法で、福島県内でこういう法律できたと言っているが、消費税のことばかりで知られていない。もっと広く知っていただいて、広く声を集める。まずは広報。金子議員が「私たちの法律」と言ってくれたのがうれしい。急ぎつつあせらずにやっていきたい。
・谷岡郁子議員:本当にこの法律ができる可能性は3割以下と思ってつくりはじめた。なぜできたか。超党派の連携、永田町の外との連携。原発PTの荒井座長に、永田町の中だけではできないぞと言われた。河崎弁護士ほか、市民と一緒につくってきた。中に盛り込んだものも大事だが、党利党略と関係なく、水俣からずっと続いていた被害者が証明しなくてよいものをつくれたのが本当にうれしい。捨てたものじゃない。成立翌日、平野復興大臣から電話があった。文句を言われるかと思ったら「この法律をつくってくれてありがとう」だった。たぶん大丈夫、という最初のボタンかけ違いがずっと続いていて、かけ直すことができなかった。これで仕切り直しができる。1ミリシーベルトに数年でいくには、どうすればいいのか、その過程で避難したりしている人はどうすればいいのか。新幹線、高速、など具体的なことがどんどんでてくる。この法律で、ドアのないところにドアの取っ手をつくった。かき消された声を届くようにする。皆さんの声からしかこの法律を生かしていけない。各地域の人の声を聞くというと、村長とか60代の男性ばかりなのが普通。だから、それ以外の声を集めるタウンミーティングをしていく。官僚に行政の施策としてやってもらう。これまで決めてきた人が決めてしまうことにならないように。本当に具体に届くものになるように。一つ一つの施策、予算づくりをやっていく。
・荒井広幸議員:原発から38キロの所にいる。昨日も葬式があったが、結婚式はみかけない。福島だけでない、みんなの問題だ。水俣の問題がまだ終わってない。長崎の原爆被爆手帳の問題もまだ終わってない。原発被害者の方に同じことがあってはならない。これが中心のところ。最後に一つ、今も原発は「食べていくには動かなさないといけない」と言う人がいる。でも、食べていく手段として、子ども出稼ぎしなくていいように、と言って原発をつくった、それが福島だった。全国の原発はお金のことを思って、出稼ぎ行かずとも一緒にみそ汁を飲めるように、ということでつくられていったが、事故で、結局今はばらばらになった。原発社会を超えていく、超原発社会というものを、国会の場で、どういうものが提供できるのか議論して提起していかないといけない。それがないとまた原発をつくる話になってしまう。原子力規制庁は3党で決まったが、廃炉の安全審査会がない。核燃料や原子炉はあるのに。なぜ廃炉の審査会ないのか。またつくりたいからではないか。
・橋本勉議員:福島の原発が人災と認定された。大飯の原発の再稼働したが、重要免震棟がない。破砕帯が活断層ではないかと学者が言っている。これはもう未必の故意で、人災ではない。事故にならないよう、再稼働させないようがんばりたい。
・辻恵議員:時の政権が8月にTPPなど、取り返しつかないことやっている。一刻も早くストップさせていく。民主党内に残ってがんばる。
・大熊町から避難者:ハイロアクション福島で活動している。子ども・被災者支援法と言うが、大人の健康も大変。避難して半年、多くの人が離散している中でまとまって大きな声をあげにくい。お金よりいのちだ。少しずつ声をあげていく。より広く被害者を支援できるように、当事者の声反映できる仕組みをつくってほしい。
・南相馬の小高地区は、4月16日避難解除になり、30人のボランティアで家の片づけをしてもらった。高校3年生が就職活動するにも、親が働いてないのにどうして自分が働くんだ、と思ってしまう。商売するにも客がいない。営業賠償が必要。小高を見捨てないで欲しい。商工会では50%は全壊半壊。素晴らしいまちなかをつくりたい。子どもたちを小高で育てたい。8割が避難しているが、小高に戻したい。子どもを育てる環境をつくりたい。
・25年後のチェルノブイリから学び、現実をみて法の運用を。
・4号炉が危険な状態だ。避難経路やヨウ素剤など、そうした体制づくりも盛り込んでいただきたい。
2012年7月9日月曜日
子ども・被災者支援法って何?
Q:「『子ども・被災者支援法』が成立したって聞くけど、どういう法律なの?」
A:「原発事故で生活をめちゃくちゃにされた人たちを助ける法律なんだ。たとえば、放射線の量が高い所から自主的に避難した人へ支援すること。被災した子どもや胎児の健康診断を一生して、医療費を無料にしたり減額したりすること。食べ物から放射性物質を取り込まないようにしっかり食品の検査をすること。各地区の放射能による汚染状況を調査し公表すること。特に除染は子どもや妊婦がいる所を徹底する、といった内容が盛り込まれた、はじめての原発被災者を支援する法律なんだ。」
Q:「すごいね。ぼくの友だちが避難しているんだけど、友だちはどういう支援が受けられるの?」
A:「実は、それはこれから具体的に決めていくんだ。」
Q:「え、法律ができたのに、何するか全然決まってないの? そんなの無責任じゃないか。」
A:「違うんだ。政府が震災後にやってきたことってあまり信用できないよね? しかも実際に被災した人に役だってないものが多いよね。だから、被害を受けた人たちの意見が反映できるようになっているんだ。」
Q:「実際には、どうやって決まっていくの?」
A:「政府がこの法律の『基本方針』をつくるって法律には書いてある。基本方針というのは、この法律に書いてあるいろんな支援を具体的にどうやっていくかという計画を立てたり、誰をどこまで支援するかっていう基準を決めたりすることなんだ。法律には被災者の意見を反映して支援策の決定がガラス張りじゃなきゃいけないって書いてある。だから、きみたちの声を法律をつくった人たちに伝えて、政府に方針をつくってもらわなきゃいけないよ。」
Q:「どうすればぼくらの声を伝えられるの?」
A:「このブログにあるフォームに書き込めば、伝えられるんだよ」
Q:「そうなんだ、簡単だね。でもぼくたちの声を国が本当に聞いてくれるのかなあ。」
A:「この法律をつくった国会議員たちが、きちんと政府に伝えてくれるんだよ。」
Q:「それなら安心だね。じゃあ、みんなで、今困っていることをどんどん書き込んでいこう!」
Q:「ところで、よく法律をみると、ほとんどの支援は『支援対象地域』にしかされないんだね。でも『支援対象地域』って何?」
A:「『その地域における放射線量が政府による避難に係る指示が行われるべき基準を下回っているが一定の基準以上である地域』って法律には書いてあるよ。」
Q:「まわりくどくて分かりにくいね。結局ぼくが住んでる所はそこに入るの?」
A:「それをこれから決めていくんだ。国が避難を決めるのは、年間20ミリシーベルトなんだけど、福島のお母さんたちや子どもたちを支援している人たちは年間1ミリシーベルト以下にすべきだと言っているよ。いずれにしても、国が避難指示しているより広くなるはずで、今まで自主避難となっていた人にも適用されていく可能性があるんだ。」
Q:「具体的にはどう決めていくの?」
A:「これもさっきと同じで、政府がつくる『基本方針』に書かれるんだ。そして、毎年見直しが行われるんだ。だから、少しでも多くの人が助かるように、いっぱいこのサイトに声を集めよう。」
「支援対象地域で適用される」
1.医療を充実させること
2.子どもの勉強について(補習や屋外での運動)
3.食べものの安全性(学校給食の検査)
4.放射線量低減の取り組み支援
5.被災地の子どものリフレッシュキャンプ
6.家族と離れて暮らす子どもの支援
7.避難する際の移動、移動先の住宅確保、子どもの学習、仕事、避難手続の支援
(支援対象地域外に避難した人が元の地域に戻る際の移動、住宅確保、仕事、帰還手続の支援)
「日本中どこでも適用される」
1.低線量被ばくの健康影響の調査・技術開発、医療や調査研究の人材育成、国際的連携
2.放射線や被災者支援施策についての、学校や社会における教育
関連資料
子ども・被災者支援法を知ろう
・「子ども・被災者支援法の参議院質疑(未定稿)」(PDF 印刷用)
・「子ども・被災者支援法の参議院質疑ネット中継版 」
(Windows Media Playerなどが必要です。うまく見られない方はhttp://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.phpから、東日本大震災復興特別委員会、2012年6月14日を選択してご覧ください。)
・グリーンピースのブログ記事「原発事故子ども・被災者支援法案、審議報告(参議院)」
・「子ども・被災者支援法衆議院審議事録(未定稿)」(PDF 印刷用)
・「子ども・被災者支援法の衆議院質疑ネット中継版 」
(Flash PlayerまたはWindows Media Playerが必要です。)
・グリーンピースのブログ記事「原発事故子ども・被災者支援法衆院委員会審議報告」
・子ども・被災者支援法のモデルの一つ、チェルノブイリ法の和訳「衆議院チェルノブイリ原子力発電事故等調査議員団報告書」(7、調査の概要の(1)ウクライナの6、非常事態省チェルノブイリ立入禁止区域管理庁長官等との懇談の資料の欄にあります。)
・原発事故子ども・被災者支援法市民会議
各団体からの解説や声明
・FoE Japanによる「『原発事故被災者支援法』のポイントと課題」
・ヒューマンライツ・ナウの「原発事故被害者支援法の成立にあたっての声明」
・グリーンピースのブログ記事「原発子ども・被災者支援法が可決しました!」
・日弁連による「東京電力原子力事故により被災した子どもをはじめとする住民等の生活を守り支えるための被災者の生活支援等に関する施策の推進に関する法律の成立に関する会長声明」
理念法から実施法(予算が伴う)へのステップ
・「健康調査法案」
・実施法の一つである放射線業務従事者の被ばく線量の管理に関する法律案(公明・自民・みんな・社民・改革から2012年8月23日に再提出され、趣旨説明や審議にはまだ入っていない)
・「放射線業務従事者被ばく線量管理法案図説 」
・「放射線業務従事者被ばく線量管理法案」
小中高生向け放射線等に関する副読本
・文部科学省「放射線等に関する副読本掲載データ」
- まずは、簡単な図解で概観をつかみましょう。 「子ども・被災者支援法図説」(PDF)
- 実際の法律の条文を見てみましょう。 「子ども・被災者支援法」(PDF)
- 【参議院】この法律は、参議院で議員立法として、全会派が一致して提出し、2012年6月14日に参議院東日本復興特別委員会にて質疑が行われました。条文に書き込めなかった立法者の意思を確認する、重要な質疑です。答弁するのは、法律をつくった発議者の議員です。
・「子ども・被災者支援法の参議院質疑(未定稿)」(PDF 印刷用)
・「子ども・被災者支援法の参議院質疑ネット中継版 」
(Windows Media Playerなどが必要です。うまく見られない方はhttp://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.phpから、東日本大震災復興特別委員会、2012年6月14日を選択してご覧ください。)
・グリーンピースのブログ記事「原発事故子ども・被災者支援法案、審議報告(参議院)」
- 【衆議院】参議院を全会一致で通過した後、衆議院東日本大震災復興特別委員会で2012年6月19日に質疑が行われました。
・「子ども・被災者支援法衆議院審議事録(未定稿)」(PDF 印刷用)
・「子ども・被災者支援法の衆議院質疑ネット中継版 」
(Flash PlayerまたはWindows Media Playerが必要です。)
・グリーンピースのブログ記事「原発事故子ども・被災者支援法衆院委員会審議報告」
・子ども・被災者支援法のモデルの一つ、チェルノブイリ法の和訳「衆議院チェルノブイリ原子力発電事故等調査議員団報告書」(7、調査の概要の(1)ウクライナの6、非常事態省チェルノブイリ立入禁止区域管理庁長官等との懇談の資料の欄にあります。)
・原発事故子ども・被災者支援法市民会議
各団体からの解説や声明
・FoE Japanによる「『原発事故被災者支援法』のポイントと課題」
・ヒューマンライツ・ナウの「原発事故被害者支援法の成立にあたっての声明」
・グリーンピースのブログ記事「原発子ども・被災者支援法が可決しました!」
・日弁連による「東京電力原子力事故により被災した子どもをはじめとする住民等の生活を守り支えるための被災者の生活支援等に関する施策の推進に関する法律の成立に関する会長声明」
理念法から実施法(予算が伴う)へのステップ
- 実施法の一つである健康調査法案(公明・自民、みんな・社民・改革の5会派から2012年3月29日に参議院に提出され、趣旨説明や審議にはまだ入っていない)
・「健康調査法案」
・実施法の一つである放射線業務従事者の被ばく線量の管理に関する法律案(公明・自民・みんな・社民・改革から2012年8月23日に再提出され、趣旨説明や審議にはまだ入っていない)
・「放射線業務従事者被ばく線量管理法案図説 」
・「放射線業務従事者被ばく線量管理法案」
小中高生向け放射線等に関する副読本
・文部科学省「放射線等に関する副読本掲載データ」
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