原発事故子ども・被災者支援法市民会議の呼びかけで、7月23日、参議院議員会館にて議員懇談会が開かれた。
市民会議からは、市民会議からの声として、(1)「支援対象地域」の設定は年間1mSVを基準に、(2)基本方針、個別施策実施に当事者の声を、(3)早期の予算確保で着実な支援を、との方針が説明され、特に、確実に予算を確保するために何をすべきかが大事で、今回の呼びかけを行ったとの今回の趣旨が話された。
谷岡議員から、民主党からの離党はまだ正式には受理されていないが、民主を離れたので民主党の中のことについて自由な発言ができるとして、今後の戦略について話があった。
まず、予算のためには、与党の議員のキーパーソンを使う必要があり、法案のワーキングチームにも入っていた福島が地元の増子参院議員、玄葉衆院議員も閣内にいてアンビバレンツだが福島が地元で地元事務所を使うとよい。それから、平野復興大臣も岩手が地元でその地元事務所を使うとよい。また、宮城が地元の岡崎トミ子参院議員や櫻井充参院議員。あとは田嶋要衆院議員。さらには民主党を出てしまったが、森ゆうこ参院議員、太田かずみ衆院議員も積極的。
予算をとるには、民主と自民で競争をさせる。自民党の議員にこう言ったら対応してくれたのになぜ民主のあなたはやらないのか、というふうに。民主も自民も公明も、自分の手柄にしたいので、競争させれば動いてくれる。
重要なのは3点。(1)医療をどこにいても受けられるようにすること、(2)子どもの健康状態について説明や写真を本人や保護者に出すこと、(3)高速道路の無料化。福島を出ていても大きな病院できちんと診断できること。福島県の健康調査のように、情報をきちんと出さないのではだめ。高速道路が有料になり、下道だと非常に疲れ、毎週会うのが月2回1回と減ってしまい、母親もストレスがたまり子どもへの虐待にもつながる。山形の寒河江で第1回のタウンミーティングを開いて、実際に聞いてそう思った。避難している人、避難をサポートしている人、自治体、それぞれの声を聞けた。そうした人たちの場づくりが要になっていると感じた。避難受け入れは山形市や郡山市が先にやっていて寒河江は後発だが、すでにそれらが満員で寒河江に来ていた。
自治体や地域によって温度差があるが、成功事例を表に出すことが重要。法があろうとなかろうとやっているところはやっている。やらないところはやらない。官僚というのは責任を負わずに対応したがらないと思いがちだが、具体的な避難には弱い。成功事例の自治体を引き合いに出し、なぜやらないのかと攻める、またこの担当者は素晴らしいと具体名を出して、そこに皆相談しにいくようにするなど、応用できる。いい担当者が一人いると、組織内でその人がつぶされることもあるが、そうしたら、この上司が悪いと具体名で攻めればいい。そうやって、復興庁の出先機関や各市町村間で競争をさせて勝ち取っていく。
民間レベルでは、原発再稼働に熱心な経団連の企業などは、たくさん保養所があるはずで、それを原発被害者の保養に使えるかどうか、アンケートをとるとよい。
民主党の正規の陳情ルートで、双葉郡8町村の長期間帰宅が困難なエリアの人、福島にすみ続ける人、広域自主避難している人の三者のできれば女性の代表が集まって、弁護士や議員が同席する形で、政務三役に直接訴えることからまずはじめたらよい。
こうした谷岡議員の具体的アドバイスの後、各党の議員秘書や日弁連やサフランの弁護士、郡山市議会議員なども含めて議論があった。かえって、東京に避難している人の方がはっきりとものを言えるから貴重な意見が集まる、いや、福島では自主避難で人が減ることを警戒しているから、自主避難を中心にすえると、福島からこの法律が無視される危険性もある、といったやりとりがあり、まずは福島にとどまる人への雇用、食品の安全性、そして20msvなら安全というのではない医療・健康面でのケアというものを確保し、そのうえで、自主避難者にも同等のものを、という順番でやるべきだと結論づけた。また、広域避難に関しては、JCNhttp://www.jpn-civil.net/で広域避難者の支援についてネットワーク化して集まりもしているので連携の必要があることなどが話された。
川田龍平事務所からは、当ブログやミニ集会などで集まった声の具体例について、市民会議と各議員に共有すべく資料配布を行った。
最後に、福島みずほ参院議員がかけつけ、政省令をつくる時に少人数で何度も交渉することが大事、との挨拶があり、吉田ただとも参院議員からも、がんばっていく旨の挨拶があった。
呼びかけをした市民会議事務局から、福島再生復興特措法を復興庁で担当している総括班の参事官が、特措法の基本方針を出したので、今度はこの法案に取りかかるとの情報を仄聞しているので、担当官に会うなど、次の段階に進めたいとの話があった。
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