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ブログ運営:「子ども・被災者支援法」発議者の1人、川田龍平参議院議員事務所

2012年11月5日月曜日

衆議院代表質問・参議院緊急質問「子ども・被災者支援法」関連質疑

 子ども・被災者支援法勉強会や院内集会等がこの間も開かれており、後日ご報告させていただきます。また、大変遅くなりましたが、超党派の「子ども・被災者支援議員連盟」が、川田龍平事務所が事務局となり、今週中に正式発足できるよう鋭意準備中です。

さて、第181回臨時国会が開会致しまして、子ども・被災者支援法について、衆議院本会議の代
表質問で、仙谷由人議員、渡辺喜美議員、参議院本会議の緊急質問で川田龍平議員が質疑をしておりますので、当該部分を議事速報にてお送り致します。
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2012年10月31日衆議院本会議

○仙谷由人君

民主党はこれまで、福島と東日本の復興再生と日本全体の防災、減災に向けて、地元の方々の御意見、御要望を受けとめ、予算の確保や制度の改正につなげてまいりました。今後も、新たに設置した民主党の福島復興再生プロジェクトチームを中心にその取り組みを強化していきます。

特に、民主党が主導して成立させた原発事故子ども・被災者支援法にのっとり、避難者支援、住宅支援、健康管理調査などの具体化が重要であります。その基本方針や予算の確保について、総理の御見解を伺います。

○内閣総理大臣(野田佳彦君)

続いて、子ども・被災者支援法の基本方針についてのお尋ねがございました。福島の再生なくして日本の再生はありません。原発事故で被災した子供を初めとする住民の生活を守り、支えていくことは大変重要な課題であります。政府としては、子ども・被災者支援法に基づき、現在、避難者支援、住宅支援、健康管理調査などについて、具体的な対象地域や施策を含む基本方針の策定や、必要な予算の確保に向け検討を行っているところであります。今後、民主党の中に設けられ
た子ども・被災者支援ワーキングチームと密接に連携しつつ、真に支援を必要とされる方に適切な支援が行われることとなるよう、積極的に検討をしてまいります。

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2012年11月1日衆議院本会議

○渡辺喜美君

みんなの党は、昨年、子どもと妊婦を放射能被害から守る法案を取りまとめ、各党に呼びかけ、参議院に全会派一致で提出、今年六月に子ども・被災者支援法が成立をいたしました。同法には、はっきりと、原子力災害から国民の生命、身体及び財産を保護すべき国の責任が明記されています。しかし、現状は、広域にわたって放射能による健康被害の可能性があるのに、被害者の健康調査は福島県のみに任せっきり。原発事故の初期に放出された大量の沃素により、今後三年、五
年、十五年の間に、小児甲状腺がんの問題が生じる可能性も指摘されているのです。なぜ、国が責任を持って国民の健康管理をしないのですか。日本の原子力災害の被害対策を根本的に見直す観点から、子ども・被災者支援法の基本方針をつくろうではありませんか。

○内閣総理大臣(野田佳彦君)

次に、健康調査の実施主体及び子ども・被災者支援法の基本方針についてのお尋ねがありました。今般の東京電力福島第一原子力発電所の事故に係る住民の方々の健康管理調査は、政府としても大変重要であると認識をしております。福島県民の健康管理については、県知事から、県が主体となって中長期的に実施するべきものであるとのお考えが示されたことを踏まえ、県が健康管理を自治事務として行い、国は健康管理調査が円滑に行われるよう財政的、技術的な支援を行うという役割分担のもとで、国としての責任を果たすべく取り組んでいるところであります。政府としては、子ども・被災者支援法に基づく基本方針については、真に支援を必要とされる方に適切な支援が行われることとなるよう、積極的に検討してまいります。

○国務大臣(平野達男君)

まず、原発事故に係る健康調査と、子ども・被災者支援法の基本方針の策定について御質問をいただきました。原発事故で被災した子供を初めとする住民の生活を守り支えていくことは、大変重要な課題であります。子ども・被災者支援法では、第十三条において、原発事故に係る放射線による健康への影響に関する調査について、必要な施策を講ずるものとされております。現在、この法律に基づく基本方針の策定を進めておりまして、被災者の健康管理調査についても、環境大臣と連携して検討を進めてまいります。

○国務大臣(長浜博行君)

次に、健康管理の点でございます。政府としては、福島県の主体性を尊重しながら、当該調査が円滑に行われるよう財政的、技術的な支援を行っており、例えば環境省からは、福島県の「県民健康管理調査」検討委員会に、委員として環境保健部長が出席をしているところでございます。

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2012年11月2日参議院本会議

○川田龍平君

 東日本大震災の被災者、さらには東京電力福島第一原発事故被害者救済のためにわざわざ増税して計上した復興予算も、被災地救済と関係ない目的で流用をしていたことがマスコミに暴露されました。なぜこんなひどいことが平気でされたのでしょうか。

 東日本大震災復興基本法を国民の知らないところでまたしても民自公三党合意で修正し、予算を復興以外にも使えるように変えたからです。全ての被災者や被害者、被災地のために増税を受け入れた国民に対し、今すぐ謝罪をしていただきたい。謝罪した上で、復興と関連のない予算とされた事業について、即予算の執行停止を命じていただきたい。

 この予算の執行停止が今すぐでなければならない理由は分かりますか。今年六月、参議院議員の皆さんが全会一致で協力してくださった議員立法、子ども・被災者支援法が成立したからです。

 立法過程、そして成立のために御尽力いただいた国会議員の皆様、そして被災当事者、被害当事者の皆様、そして国民の皆様方に、この場をお借りして心からお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。

 子ども・被災者支援法は、緊急事態下にある今の日本で、政府ではなく、市民と国会議員が共に作り上げた法律です。避難する権利、被災地にとどまる権利の双方を認め、どちらを選択しても一人一人の被災者の生活再建を国が支援する、特に放射性物質の影響を受けやすい子供を重視し、放射性物質に起因することを被害者が証明しなくても医療費の減免が受けられるという非常に重要な法律です。

 この子ども・被災者支援法の基本方針は、来年度予算確定の十二月中に政府が策定し、それに基づく事業メニューと予算が決まる。被災地救済のために必要なのは、まさにこの予算なのです。子ども・被災者支援法、現実的に被災者を救う画期的な内容ですが、しっかりした予算なしでは実現できないものだからです。

 基本方針の策定には、まず何よりも被災者を救う、この被災者支援法の対象となる被災者が広域避難者も含めどれだけいるのかを政府が把握しなければなりません。これは、本来なら震災や事故の際に国民を守るためにまず真っ先に手を付けなければならないはずですし、なのに政府は、この被災者数を正確に把握する作業を自治体任せにし、全国の都道府県に問合せをして推計をしている最中だというのです。今どういう状態になっているのか。

 被災者が全国に拡散しているにもかかわらず、全国の自治体が独自に開発した被災者台帳システムがばらばらに乱立し、いまだに総合的な被災者数の把握ができない状態です。既に震災から一年八か月もたってしまっています。被災者の方たちはもうこれ以上待てません。もちろん、子ども・被災者支援法も被災者数の把握なしには進められません。ばらばらになっている被災者台帳を大至急一本化してください。

 中央防災会議、防災対策推進検討会議の最終報告で入った、全国で互換性のある被災者台帳の法制化が来年の通常国会で議題に上がることになっています。何でこんなに時間が掛かるんですか。総務省などと連携して指揮を執るはずの復興大臣は説明してください。

 そして、子ども・被災者支援法成立後、被災者側から最も要望が強いのが交通費の支援です。父親が避難した妻と子供に会いに行くために、また被災地にとどまった人々が保養地へ行き来する際に莫大な交通費が掛かるために高速道路の無料化が提案されています。

 これについて、羽田国交大臣は先月の記者会見で、復興相と相談の上検討するとし、対象者の把握に母子手帳を活用するなど具体的な提案をされました。羽田大臣のこの言葉に今まで政府に放置され希望を失っていた被災者は拍手喝采しています。保育士の資格もお持ちの大臣なら、子供たちをこれ以上放置したりはしない、被災した子供たちのための高速道路無料化を言葉だけでなく実行してくださるだろう、必ず実行してくれるだろう、被災者たちの大きな信頼が集まっています。震災以来、多くの被災者が国会質問をインターネットで見るようになりました。今日のこの質問も多くの被災者に視聴、閲覧され、拡散されていきます。羽田大臣は、被災した子供たちのためにこの場で決意表明をお願いしたいところでしたが、野田総理に質問の答えをお願いします。

 一方、福島県内の自主避難者には災害救助法の適用がなく、いまだに何の支援策も講じられていません。平野復興大臣は彼らをいつまで放置しておくのでしょうか。平野復興大臣の具体的な見解をお聞かせください。

 次に、保養について、これは福島県伊達市が市の事業として行った学校単位での低線量地域への移動教室が実績を上げています。震災と原発事故は、子供たちから安心して学べる安全な学校環境を奪いました。被災した子供たちの救済は、文科省の協力なしにはできません。文科大臣は、子ども・被災者支援法に沿った子供たちの救済を文科省の長期的事業として取り組んでいただきたい。文部大臣、文科省は、被災した子供たちを救済をするために一緒に全力を尽くしていただき
たいんです。それも野田総理にお答えいただきたいと思います。

 次に、子ども・被災者支援法の中で最も重要な部分、医療費の減免について伺います。

 福島県民健康管理調査でB判定と報告され、小児甲状腺がんであったという症例が一例報告されました。福島県立医大は原発事故による影響ではないと説明していますが、これはあくまで福島県による報告です。法律では、明らかに被曝に起因しない疾病でない限り保護の対象としており、自治体ではなく、国がその判断をする必要があります。つまり、この症例については、国が、第三者委員会なども含めた総合的判断に基づき、当然保護の対象となるべきなのです。そして、福島県に限らず、福島県民以外の健康被害の可能性についても国が責任を持って健康管理調査をする体制に移行すべきだというのが子ども・被災者支援法発議者たちの意思ですが、環境大臣に見解を答えていただきたいと思います。

 これら子ども・被災者支援法の施策は、全て行政だけがするのは不可能です。財団などをつくり、市民代表にも参画していただき、行政との連携で行うべきではないでしょうか。復興予算を基金に積んで、野村総研など企業に外注していますが、細かく分かれた被災者のニーズにこたえるにはもう無理がある。実際、被災者たちの救済になっていません。大企業ではなく、NPOなど現場で活動している団体を参画させるべきです。同様の仕組みは、雲仙・普賢岳、阪神・淡路大震災、新潟中越地震、新潟中越沖地震などで実施された復興基金の仕組みの応用であり、十分実現できる施策です。総理、そして所管する復興大臣、市民参画型の民間財団による復興基金を子ども・被災者支援法のために検討する御意思をお聞かせください。

 さて、今朝の閣議で、閉会中に緊急で決めた原子力規制委員会人事を事後承認なしに閣議決定したそうですが、原子力を規制するための重要な機関の人事は、国民とこの国の未来にとって非常に重い決定です。それを、三党だけで決めた上に、国会議論ができない短時間で出してきて、中身を見ると過半数が原子力推進派で構成された人事になっている。これは、政策決定プロセスとしても中身も余りにもひど過ぎます。多くの国民から怒りの声が上がっています。総理、これについて国民に説明してください。

 最後に、災害関連死について質問いたします。

 災害関連死は、九月末で二千三百三人、そのうち福島県が千百二十一人と発表されました。私は、震災以来、何度もこれについて国会で質問させていただいておりますが、政府はずっと動かなかった。やっと今年になって震災関連死に関する検討会が開催されたものの、それも八月に第三回が行われた後は全く開かれておりません。ようやく対策チームを立ち上げるそうですが、国民の生死に関することへの対応が何でこんなに遅いんですか。国民の命はそんなに軽いんですか。その検討会でも具体策すら講じられていない。原発事故からの避難が要因であることは明らかなんですよ。復興庁が指揮を執って、子ども・被災者支援法に基づき、全省庁を挙げて大至急対策を講じてください。国民の命をこれ以上軽く扱わないでいただきたい。復興大臣、ここで約束してください。

 そして、自殺者はこの統計に含まれるのでしょうか。含まれるとしたら、心のケアはきちんとなされていたのでしょうか。国の最大の責務が何だか分かっていますか。国民の命を守ることでしょう。政局や利権じゃない、命なんですよ。一番大切な命が軽く扱われているから、子ども・被災者支援法が必要なんです。心のケアも含めた体制を今すぐ取って、これ以上災害関連死を増やさないことを復興大臣は全国民に対しこの場でお誓いいただきたい。

 命を守らない総理と政府なら必要ないんです。国が緊急事態下にあるこの中で、命を守らない野田政権にこれ以上任せることはできません。速やかに衆議院を解散し、国民の審判を仰いでいただくことをお願いし、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)

   〔内閣総理大臣野田佳彦君登壇、拍手〕
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 

 次に、復興予算の流用という問題についてのお尋ねがございました。

 復興基本法は、国会において各党が議論を尽くされ、多くの政党に御尽力をいただいて成立をしたものであります。平成二十三年度第三次補正予算や平成二十四年度予算の復興関連予算は、その基本理念に沿った施策に対して予算措置を講じたものでありますが、個別の事業につきましては、種々の御指摘、御批判を受けていることも事実であります。

 今後、この国会での議論や行政刷新会議の新仕分における議論等を踏まえつつ、それらの執行は国民に誤解を招くことのないよう慎重に対応すべきものと考えておりますし、また、平成二十五年度予算の編成に当たっては、被災地が真に必要とする予算はしっかりと手当てしつつ、それ以外については厳しく絞り込んでまいります。

 次に、子ども・被災者支援法に基づく施策の実施についてのお尋ねがございました。

 政府としては、子ども・被災者支援法の基本理念にのっとり、具体的な対象地域や施策を含む基本方針の策定に向けた検討を進めているところであり、必要な予算の確保についても予算編成過程の中で検討してまいります。

 次に、母子避難や保養のための高速道路の無料化検討についてお尋ねがございました。

 原発事故の被害者に対する支援を検討するに当たっては、未来を担う子供たちの安心、安全をしっかりと守っていくという観点が大変重要と考えております。

 母子避難者を始めとする自主避難者への高速道路の支援措置については、子ども・被災者支援法に基づく、家族と離れて暮らすことになった子供に対する支援等の具体的な方策と考えておりますが、対象となる自主避難者の特定方法など様々な課題もあることから、他の施策との整合性等も踏まえ、検討を進めてまいりたいと考えております。

 次に、移動教室についてお尋ねがございました。

 政府としては、被災地の復興とともに、先進的なモデルとなる教育活動を推進する復興教育支援事業の一つとして、伊達市がNPOと連携して行う移動教室を支援をしております。復興教育支援事業については、来年度以降も引き続き実施できるよう努めてまいります。

 次に、被災者支援施策のきめ細やかな実施についてのお尋ねがございました。

 子ども・被災者支援法に基づく施策の実施に当たっては、被災者の方々の置かれた状況が多岐にわたることも踏まえて、様々な施策をきめ細かく講じていく必要がございます。

 政府としては、被災者支援に取り組んでいただいているNPO等の団体とも連携しながら、真に支援を必要とされる方に適切な支援措置が講じられるよう、施策の実施方法についてもしっかり検討してまいります。

 残余の質問については、関係大臣から答弁をさせます。(拍手)

   〔国務大臣平野達男君登壇、拍手〕

○国務大臣(平野達男君) 
川田議員からは私に対しては四つの質問をいただいております。

 まず、被災者に関する情報の把握について御質問をいただきました。

 被災者の基本情報や被災状況等の情報を一元的に管理することは被災者への支援を円滑に実施するために重要な取組と認識をしております。御指摘の被災者台帳につきましては、今後、内閣府において災害対策法制に位置付ける検討が行われると承知しております。復興庁としても、このような関係省庁との取組に協力してまいります。

 なお、子ども・被災者支援法の基本方針の検討に当たりましては、支援の対象となる原発事故の被災者がどの地域に避難されているのかをできるだけ正確に把握しておく必要があります。現在、復興庁から各都道府県に対しまして、それぞれの都道府県から何人の方がどこに避難されているのかの調査を行っているところでありまして、その結果も踏まえて、できるだけ早期に基本方針が策定できるよう努めてまいります。

 福島県内の自主避難者に対する支援策について御質問をいただきました。

 福島県内の自主避難者に対する災害救助法に基づく借り上げ住宅支援策の適用につきましては、事故発生当初の避難指示対象者の入居を優先したいという福島県の判断により見送られたものと承知しております。

 他方で、避難生活が長期化する中で、私の方にも、県内自主避難者にも適用したいという御要望が当の福島県を始め様々な関係者の方々から寄せられております。現在、福島県と災害救助法を所管する厚生労働省との間で協議が行われておりまして、復興庁としても、そのような県内自主避難者の方々が置かれている状況も踏まえまして、福島県及び厚生労働省と連携して対応してまいります。

 子ども・被災者支援法に基づく施策のきめ細やかな実施の必要性について御質問をいただきました。

 先ほど総理からも答弁がございましたが、子ども・被災者支援法に基づく施策の実施に当たりましては、真に支援を必要とされる方に適切な支援が行われるようにすることが必要であります。

 政府といたしましては、現在、基本方針の策定に向けた検討を行っているところでありますが、この法律においても、原発事故の影響を受けた地域の住民や避難をしている方々の意見を反映することとされていることも踏まえ、関係省庁やNPO等との団体とも連携しながら、真に支援を必要とする方にきめ細かく対応できるよう施策が盛り込まれるよう検討を進めてまいります。

 震災関連死とその対策について御質問をいただきました。

 政府としましても、震災関連死につきましては大変重要な問題と認識しておりまして、孤立防止や心のケアについては、発災直後の早い段階から有識者の方々の御意見を伺うとともに、専門職から成る心のケアチームの派遣を行っております。また、岩手、宮城、福島各県に心のケアセンターを設置いたしまして、訪問支援等を実施してきたところであります。

 今年三月には、震災関連死の死者数について全国調査を行うとともに、五月にはその原因を把握し必要な対策を検討するため、末松前副大臣を座長とした関係府省から成る検討会を設置し、原因の把握、分析を行いました。

 この結果、死亡時年齢別では、八十歳代が約四割、七十歳以上が約九割、死亡時期別では、発災から一か月以内で約五割、三か月以内で約八割、原因区分別では、避難所等における生活の肉体・精神的疲労、病院の機能停止による初期治療の遅れ等が主なものでありました。この震災関連死の死者二千三百三人の中には自殺者も含まれております。この分析結果も踏まえ、引き続き、関係自治体や専門家などと連携して、生活再建等の復興関連施策、被災者の見守り活動等の孤立防止や心のケアを実施していくこととしたところであります。

 また、政府としては、子ども・被災者支援法に基づき、現在、被災者支援、住宅支援、健康管理調査などについて、具体的な対象地域や施策を含む基本方針の策定や必要な予算の確保に向け検討を行っているところでございます。

 さらに、本日、本年九月三十日現在の調査結果を公表いたしました。

 原発被災者の多い福島県における死者数が発災から一年以内の期間において多い状態で推移してきたことに加えまして、今調査では一年以上経過した後も他県に比べて多いことが明らかになってきたことから、先日、福島県知事を訪問いたしまして、改めて福島県を対象として、国と県で連携し、こうした状況についての原因の把握を行うとともに、対応策を検討することとしたところであります。復興庁としても、厚生労働省とも連携し、鋭意取り組んでまいります。

 川田議員の命を守れという心からの叫びにつきましては、きっちり受け止めまして対応してまいりたいと思っております。(拍手)

   〔国務大臣長浜博行君登壇、拍手〕
○国務大臣(長浜博行君) 私には子ども・被災者の健康管理に関するお尋ねがございました。

 福島県民の健康管理については、県知事から県が主体となって中長期的に実施するべきものであるとのお考えが示されたことも踏まえまして、国は健康管理調査が円滑に行われるよう財政的、技術的な支援を行うという役割分担の下で、国としての責任を果たすべく取り組んでいるところでございます。

 原発事故で被災した子供を始めとする住民の健康を見守っていくことは、おっしゃるとおり大変重要な課題であり、こうした状況を踏まえつつ、川田議員が真摯に国会で御議論をいただいた子ども・被災者支援法の基本理念にのっとり、真に支援を必要とされる方に適切な支援が行われることとなるような具体的な支援の在り方について現在検討を進めているところでございます。(拍手)
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